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【宝塚】花娘とは何ぞや
こんにちは、唐梨です。
「○○組の娘役らしさ」について語るシリーズ、シリーズと言いつつ結局月娘について書いただけで長らく止まっておりましたが、ようやく再開しますよーーー!
今回は宝塚の歴史と伝統の象徴「花娘」について!
前回の月娘の記事はこちらへ!
一番「○○組の男役」「○○組の娘役」が公式で発信されている組
花組さんって、一番メジャーに「花男」「花娘」って単語が使われてますよね。それもファンの方はもちろんのこと、生徒さん自身も公式で発言している。
単純に「○○組らしさ」であれば、他組でも多用されているのですが、こと「○○組の男役」「○○組の娘役」とはっきり性別(いや全員女性だけど)を分けて意識しているのは、やっぱり花組だなぁと。このあたりに花娘らしさのヒントが隠れているような気がします。もう少し掘り下げてみましょう。
圧倒的娘役の層の厚さ
ここで、具体的に考えてみるために、花組娘役の方々を固有名詞で列挙させて頂きます。
まずここ最近のトップ娘役で蘭乃はなさん、花乃まりあさん、仙名彩世さん、華優希さん。
それ以外にも桜一花さん、花野じゅりあさん、華耀きらりさん、芽吹幸奈さん、桜咲彩花さん、華雅りりかさん、城妃美伶さん、春妃うららさん、音くり寿さん…あぁぁぁぁぁきりがない。
仙名彩世さんの退団公演だった『CASANOVA』とか、明日海りおさん演じるカサノヴァのハーレムのシーンとかホントすごかった、やばかった。清純な乙女系から、姉御肌のお姉様系まで、とにかくあらゆるベクトルで魅力的な娘役がめちゃくちゃ豊富にそろってます!!!
意図的にジェンダーの差を目立たせる?
誤解を恐れずに言えば、花娘って「いい女っぷり」が魅力な方が多い気がします。
決してフェミニズムに反対してるとかそういう意味ではまったくなくて、たとえ自立した女性の役であろうと、控えめな役であろうと、妖艶な役であろうと、清楚な役であろうと、共通して根っこに「いい女っぷり」が感じられるなぁと。
間違いなく「強い」女性なのだけど、その強さが尻に敷くとか意地っ張るとかそういう方面ではなく、遊びとゆとりのある強さ。剛ではなく柔の強さ。
自ら意図的にジェンダー的に女性らしく振る舞うことで、隣の男役の男性らしさをより際立たせる。それでいて、実は手綱を握って男役を手のひらで転がしているのは娘役、みたいな(『宝塚幻想曲』の勝利の女神のシーンとか分かりやすいと思ってます)。男役も娘役も両方輝かせるためにこそ「男役をたてる」ことに特化しているのが花娘なのかなと思いました。この点、男役/娘役らしさが薄いことが魅力な月組と真逆でおもしろいです。
最後に
花男はキザでむわんとする色気のダンディズムさが魅力的な方が多いですが、それも「いい女」に特化した花娘がいるからこそ、より輝くのかもしれません。
名作『EXCITER!!』が生まれたのも、花組のこの土壌がってこそな気もします。
以上、花娘に対する考察でした!
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