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未曾有の未来 by. 木森林林
『未曾有』
未だかつて無い事象を表す際に
「未曾有」と記すことがあるが
主にこの表現を使う場合
その事象の変化の後になる
それは危機的な状況や
乗り越えた先の達成といったカタチでも使われ
無いモノが生まれ
あるモノが失われたような印象を指す
「曾」または「曽」とは
“ひ孫” などの一代飛ばす意味でも使用され
一代の期間を有するほどの
大きな変化を感じさせる
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- 未曾有の変化 -
この数年、
ワタシ達の生きる世界では
「未曾有の変化」と感じるような
日常生活に与える大きな変化があった。
これは大なり小なり、
特定の事象に関わらずあらゆる影響を受けながら
日々世界中の人々が感じていることだろう。
今その瞬間を切り取れば、
過去を切り離すこともできるが
成長や進化の中で常に未曾有の状況に直面しているようにも思う。
人は未知なるモノや事象に遭遇した時
その瞬間は後先のコト以前に
"本能的に抗う姿勢" を示してしまう。
そして争いとなり
結果として "未曾有の事態" とされ
歴史となり来世に語り継がれるわけだ。
過去に『有無』という題材で記事にしたが、
(※以下参照)
こうした未曾有の状態を円滑に乗り越えるには
常に実態として有るモノと無いモノを認識し、
さらには "全てが有る" という前提で生きられていれば
大なり小なり緩やかな事態で過ぎ去るだろう。
しかし時に
「衝撃」とした緊迫した状況も人を目覚めさせ
これまで以上の成長や働きを産む起源ともなる。
- 未曾有の未来 -
安定した環境で平凡な日常を送り、
幸せな感覚を得る価値観は理想なのかもしれない。
ただ人は時に刺激を求め、
実はその理想から逸脱した行動を見せる場合がある。
その殆どが "外的要因" と考え、
昨今では時に問題視される『他責思考』という状況に陥る事がある。
確かに自ら求めていない展開は、
視点に寄っては「ワタシが招いた」とは思えないことが多いだろう。
さらにその規模が大きくなれば、
本来求めていない予期せぬ展開としてその者が『未曾有の事態』を迎えるコトになる。
この流れから分かる通り
想定外の事態として外的要因を視野に生きていれば、
たとえ平穏な日常を望み安定した環境でも
適度な変化を感じながら生きやすくなるのではないか。
『外的要因』として向けられた矛先は、
その加害を与えている存在も不本意な場合がある。
つまり未曾有の渦中の存在は、
「なぜこのような事態になっているのか」
という視点さえ各々が見る事ができれば、
互いに意図した働きが無い限りは衝動的な感情はせめて抑えるコトは可能だろう。
この "意図した働き" とは、
安定した平穏な日常以上に「刺激」を求めるモノも同程度存在する。
そうした存在も人間的であり、
一概に非難するワケではないがこのような全く異なる価値観同士で遭遇すると
前者にとっては未曾有の状態に陥る他ないわけだ。
冒頭で記した『曾』が意味する通り、
未知な体験や事象を迎え入れるには
元々がどのような価値観であれ
一代飛ばすほどの壁や距離感の中で未然に考えると、
日常生活でも余裕を持った想定した視点で向き合うコトができるのかもしれない。
- さいごに -
ここまで見てくださりありがとうございます。
今回は『未曾有』という
日常ではあまり使用しない言葉ですが、
その "状況" や向き合い方について
ワタシの視点で記事にしました。
現代では危機的な状況として用いられるコトもあり、
「未曾有の事態」そのものは多くの人が避けたい事象として考えるかもしれません。
しかし大なり小なりその繰り返しで
今の世界が続いているとも言えるわけです。
その規模は予期せぬカタチで巻き込まれるコトもあり、
どのようなカタチであれ
可能な限り円滑に乗り越えたいのは皆んな共通しているのではないでしょうか。
未然に防ぐコトが困難な場合が多い
その様な事象に対して、
"日頃の視点" という部分で
ナニカ得られるモノがあれば幸いです。
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木森 林林 (Rinrin Komori)