BUMP OF CHIKENという彼らに会いに行った話
人生は大変だ。
山もあるし谷もある。転ぶし怪我をして立ち上がれずしばらくうずくまったりして。
そんなに友達も多くないし、実家はないし、ひとりぼっちだし。仕事?面白くないしめんどくさい。
(勝手に)黄土色の人生にしてしまっている最近。
何があったというわけでもないんですが、とにかく何か生きるのしんどいめんどい、しらたきになりたい。と思っていました。厚揚げでもいいし何ならごぼ天でも。(おでん)
今年の9月11日、BUMP OF CHIKENのライブツアー「aurora ark」に初めて行きました。
BUMPが大好きな20年来の親友に連れていってもらって、京セラドームへ。
結果、彼らのツアー、私は4公演行きました。
すごいよね。めっちゃハマってるやないか…
何故こんなにも会いに行ってしまったかというと、彼らの歌がいつも対1、リスナーひとりひとりに向けて歌われているから。
ここにいていいんだ、みたいな不思議な安心感がある。
ボーカルの藤原基央さんはリスナーに向けて、音楽を通じて待ち合わせしたんだ、他にもたくさんの曲がある中でひとりひとりが自分たちの曲に出会ったことに感謝してるというようなことを(多分)言ってたんですよね。
それで、BUMPと自分の出会いみたいなのを書いてみたいなと思いました。
出会いの形はひとりひとり違うから、このnoteが彼らに届いて、「ふーん」くらいに思ってもらえるといいなという下心がないわけじゃないけど、
とにかくBUMPと自分について長い文章が書きたくなったから、書く次第です。
BUMP OF CHIKENと私の出会いは高校2年生。
当時付き合ってた彼氏がアルバムを貸してくれてね、Kとか、ランプとか入ってたんじゃなかろうか。
んで、Kを聴いて漠然と「黒猫チャン…( ;ᯅ; )」と思ってたくらい。
当時は19とか、aikoとか、なんて言うのか青春をカラフルに彩る曲を好んで聞いてた。
BUMPの歌詞って、孤独で尖ってるイメージで、当時の私には攻撃的すぎた印象でした。
今は全然そんなことないんだけど、不思議だよね。
その後天体観測が出て、あーBUMPすごいな、めっちゃ有名になったな、って。
(すでにアルバム貸してくれた彼氏と別れてたけど、「天体観測聞いたよ!すごいね!」ってメールして「だろ?あいつらまじですげえ!!」って返事が来たのよく覚えてるよ…)
でも、それ以降はとんとご無沙汰、というか、あんまり音楽自体聞く習慣がなかったから、好きなアニメの歌とか聞いてたくらい。
大学生の頃にワンピースの映画でsailing dayが使われて、弟がBUMPにハマり、ユグドラシルを買ってきた。確かDVD買ってやったっけ。
そして車輪の唄のMVが妙に泣けた。おじいさんおばあさんが出るやつに弱い。
そのあとは正直あんまり記憶になくて、BUMPに潜伏期間があったのも知らなかった。
その間に私は就職して、何度か心がすごく傷ついて、「あ、死ぬかもしれん」みたいな経験をした。
今もその仕事は続けてるし、生きることそのものに気だるさみたいのを感じながら、漫然と日々を送っている。
高校時代の親友が、BUMPが好きでライブに言ってると聞いたのは、多分4、5年前だったかな。
その頃の私はひどく疲れていて、多分人生で一番か二番くらいに死にそうだった。
その友達は私が限界を迎えてる時に県外から車で駆けつけてくれて、その時の車内でBUMPが流れていたんだと思う。
なんの曲かは覚えてないけど、メロディを口ずさみながら、彼女が「藤くんは天才や」って言っていた。
それからさらに数年経って、たまたま彼女の住む京都に遊びに行った時、
元々参加する予定だった子が行けなくなった「aurora ark」に誘ってもらった。
その場で休みの確認をして、即決した。
京セラドーム大阪での公演1日目、アリーナという言葉も知らなかった私が彼らと同じ空間に立つことになった。
一緒に入った他の3人は、みんな大丈夫?ってくらい泣いてて、でも、スクリーンに映し出されたオープニングで円陣を組む彼らが、ステージ上でギターを掲げる藤くんが、純粋にかっこよすぎると思った。
あんまり曲も知らなかったけど、初めてのライブはとにかく楽しくて、ずっと跳ねていた。
あと、映像美術というのか、会場の演出がとにかく綺麗で、時々メンバーより背景見ちゃってた。
そして、「話がしたいよ」という曲の途中、急に祖母の顔が浮かんで、鼻の奥がつんとなったことにすごくびっくりした。
後日、BUMPを通じて仲良くなった友達にその話をしたら、「人によって音楽で浮かぶ情景は違うから」とすごく肯定してくれて、今でも「話がしたいよ」は私の中でおばあちゃんの曲になっている。
余談だけどこの日、一軒家にその日初めましてだった親友の友達と一緒にお泊まりして、なんかもう夢みたいに楽しかった。
36年生きてきてもまだ楽しいこと無限にあるんだね、って、ただすごく幸せな気持ちになった。
その後、9月21日、ナゴヤドーム公演2日目に、チケットトレード(覚えた)で参加した。
この日は1人で会場に入ったんだけど、奇跡的にアリーナで、お隣の女の子と少しおしゃべりした。
彼女もすごく泣いてて、みんなBUMPが本当に好きなんだと思ったし、こんなにリスナーに愛されるバンドって本当に素敵だなって感動しっぱなしだった。
このナゴヤドーム公演のアンコールのあと、藤くんが「俺はお前らのそばに物理的にいられねえけど、俺の曲はお前らのそばにいる」みたいなことを言った。
その日を境に、私の涙腺はぶっ壊れている。
自分でもすごくびっくりしてるんだけど、今これ書きながらも泣いてるよ…
上手く言えないけど、私の人生は私だけのもので、起こること一つ一つに何か不思議に感動するようになった。
その後、東京ドームのファイナルにどうしても行きたくて、LINEチケットのリセールってやつや、公式トレードを駆使して、何とか乗船券を手に入れた。
BUMP OF CHIKENってすごく人気のあるバンドだってこと、わかってたようでわかってなかったみたい。
そして、奇跡的に2days(覚えたてだ)して、この2日間は本当に、すごく泣いた。
この頃にはメンバーの話とかも少し知って、歌詞とかも多少覚えて、BUMPの曲のすごさというか自分の琴線に触れる部分みたいなのを朧気ながら理解してきたところで、曲が、歌詞が、ダイレクトに揺さぶってくるもんだから、しかも映像で視覚的にも刺激されるし、とんでもない空間だったよ…
藤くんは魔法みたいな時間という表現をしていたけど、本当にそうだったな。
そんな感じで私のaurora arkは幕を閉じ、今も余韻は残っているものの、いつもの日常に戻っている。
気持ちに変化はあっても、自分の周りがそんな劇的に変わるわけじゃなく、日常はいつもけだるいし、仕事だってクソなやつはいつまでたってもクソなままだ。
だけど、自分の立ち位置の確認というか、ちゃんと立って歩きたいな、みたいな気持ちになってるのは実感している。
あんまり恥ずかしいことできないなぁみたいな。
だって、BUMPとリスナーは1対1だからね。
これが私とBUMP OF CHIKENとの出会いです。
気持ちの赴くままに書いたから、もしかしたら直したくなるかもしれないし、消したくなるかもしれない。
だけど、間違いなく今の気持ちを書きました。
たくさんの感動と、勇気をありがとう。
BUMPが、リスナーが、いつも健やかに幸せであることを願います。
2019.11.10 Riko
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