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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」

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こんな力は望んでいなかったのに ─── 人間からヒトになった僕の回想録 銀行員の“僕“は毎年訪れるクリスマスを楽しみにしていた。小さなお店で身の丈にあったクリスマスツリーを買う…
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#小説連載中

長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第一章 第二話

第一章 第一話はこちらから↓ 第一章 第二話  僕は前方に板を見つけた。ただ真っ白な大きな…

米田梨乃
7か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第一章 第四話

第一章 第三話はこちらから↓ 第一章 第四話  あの日はクリスマスツリーを買って家に帰り、…

米田梨乃
7か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第二章 第二話

第二章 第一話↓ 第二章 第二話  突然声をかけてきたその者は、背は低いもののすらりとした…

米田梨乃
6か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第二章 第五話

第二章 第四話↓ 第二章 第五話  何かが崩れるような音が、どこか遠くで、そして近くで聞こ…

米田梨乃
6か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第三章 第一話

第二章 第五話↓ 第三章 第一話  こんな形でここへ戻ることになるとは。僕は再び収容所へ、…

米田梨乃
6か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第三章 第二話

第三章 第一話↓ 第三章 第二話  夜明けとともに目の前が開け、一面に広がる草原が目に入っ…

米田梨乃
6か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第三章 第四話

第三章 第三話↓ 第三章 第四話  この町での生活にも慣れ、一ヶ月ほど経った頃だろうか、僕はこの町に対して、やはり何かがおかしいと思うようになっていた。それは人々の暮らしぶりでも、男の行動でもなかった。ここで暮らす者の瞳の色であった。  ヒトである以上、皆、青色の瞳を持っている。そこに濃淡の差はあるものの、そこに違和感は覚えなかった。違う、彼らの振り向きざまに見える妙な眼光だ。これまで出会ってきたヒトの中で、黒光りを持った者には出会ったことがなかった。唯一、男だけだ。  

長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第三章 第五話

第三章 第四話↓ 第三章 第五話  一九九〇年十一月三十日。それは僕にとって忘れたくても忘…

米田梨乃
6か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第三章 第六話

第三章 第五話↓ 第三章 第六話   一九七二年七月四日———  私としたことが、もっと丁…

米田梨乃
6か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第三章 第七話

第三章 第六話↓ 第三章 第七話  轟音が響き渡った。  突如として書斎は氷柱に包まれた。 …

米田梨乃
6か月前
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長編小説「ブルー・ブライニクルの回想録」第四章 第一話

第三章 第七話↓ 第四章 第一話  僕は濃紺のオーバーコートに深緑のマフラーを身に纏ってい…

米田梨乃
6か月前
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