【大学生訪韓団】DAY3 ソウル大学訪問-少し複雑な気持ちになった討論
この日の日程は、
午前
ソウル大学での講義・学生との交流
午後
旧大統領府ー青瓦台の見学
【ソウル大学での講義】
大学に入ると、私たちは 국제대학원 (GSIS: Graduate School of International Studies) に向かった
ここでは、「日本のオタク文化(大衆文化)から見る日韓文化交流」と言うテーマの講義を聞いた。
この講義を受けて心に残ったことは、
・昔は特に、そして今でも、韓国の方が自国で「アニメや漫画など日本のコンテンツが好き」だと発言をすると冷たい目で見られることがあるということ
(日本のアニメや漫画は性的で暴力的だというイメージがあるらしく、「なぜそんな日本のものを好きなのか?」と感じる人がいるそう)
・ネット上で、日本のコンテンツに対して日韓の歴史を絡めながら過激な発言・批判・反論をする一部の韓国人は、日本を攻撃するというよりも、日本のコンテンツを好む韓国人を批判することが目的になっていることがある
初めは、これを聞いて「ああ、本当に韓国人は愛国心が強いんだな、だからそんな発言ができるんだ」と感じたけれど、よく考えてみるとこれは愛国心でもなんでもないような気がした。
国民のうちの誰かが、自分の好きなもの・ことを素直に好きと言えない環境をつくってしまうその行為・発言は、国を愛している人がする行為ではないと思った。
わかり合おうとしないその行為は愛でもなんでもなくただの押しつけでしかないと思った。
講義が終わると、次は学生たちとの討論の時間。
私たちのグループでは、それぞれがなぜ韓国・日本に関心を持ったのか共有し合った。
やっぱりK POPがきっかけとなり韓国との関係を持ち始めた人が多く、
次に多かったのは、日韓の映像コンテンツ(アニメ・映画)、
そして、韓国人・日本人との恋愛がきっかけという人も数名。
この討論を進めていく中で、日韓の政治に関する話題が上がった。
私は個人的に、一人一人が何を大切に考えていて、支持していて、どんな意見を持っているのか知りたかったけれど
「この話題はちょっとセンシティブだから…」「違う話をしましょう!」と
結局その話題からは離れることになった。
今この討論という場では、敵も味方もいないと思っていた私は
ただ自分の意見を述べるだけでいいのでは?
別にどっちがいいか悪いか、といった結論は出さなくてもいいのにな。
とその時感じていた。
ホテルに戻ってからルームメイトと話をする中で、他国籍の友人と政治的な話をしたことで関係が壊れてしまった人もいることを知って
初対面、これから関係を築いていこうとしている雑談の場では
政治の話は相手のイメージを時にはネガティブなものにしてしまう可能性があり、だからあの時政治的話題を避ける人、いや、避けてくれた人がいたのかもしれないと感じた。
討論の後は、ソウル大学の食堂で昼食をとり、
お土産屋さんで記念品を買い、散策をした。
初めてのソウル大学での講義と交流。
これまで感じてこなかった複雑さや気づきを得ることができる良い時間となった。