【プレイ感想】サクラノ刻 -櫻の森の下を歩む-
前作サクラノ詩をクリアしてそのままの勢いで。タイトル画像は今回クリア前のタイトル画面を保存し忘れたので公式サイトの配布壁紙からお借りしました。(https://makura-soft.com/sakuranotoki/special.html)
いよいよ心鈴に会えると思うとワクワクする一方前回のラストがあの展開だったので展開もかなり先が気になります。これは趣味の話だけどサクラノ詩は好きなぐるぐる目やジト目表情差分がたくさんあって嬉しかったので刻にも期待。今回もネタバレあり、ルートクリアタイミングで感想を書きます。
Ⅰ章
麗華と静流のお話。最初に抱いた感想はなんで麗華を可愛くしたんだでルート終了時の感想はなんで麗華を可愛くしてしまったんだ…です。見た目どストライクなんです…。
藍へのいじめや高圧的な態度、血統への執着は見た目が可愛くても真琴ルートで見た麗華そのもの。擁護できない行動もある。反面藍を囲んだ男子生徒は思いの外まともな人間で藍と対面するまでは麗華の言葉を信じていたわけで家柄以外でもある程度の信頼はあった様子。
花瓶と対面するまでも思い込みの強い麗華が自分から沼っていく今まで見た麗華だなあという感じだけど花瓶を見せてから流れが変わる。あの麗華が弱音を吐いたり涙を見せたり、静流が麗華を嫌っていないだけに騙すのが辛い。残念でしたぁッ!!からのセリフの流れが真琴の時とほぼほぼ同じで、その後に続く「それが偽物だったら……あの言葉まで偽物になってしまう……」が本当に苦しい。そりゃ少し価値がある花瓶を並べられてもそっちを選ぶわけがない、審美眼とか関係なかったし鑑賞会で恥をかくなんて見当違いもいいとこだったんだ。
静流が真琴に花瓶を渡すのに承諾するのもさらっと行われてるけど「アレが好ましい人間だとは口が裂けても言えない。それでも、知ってる人間が恥をかくのは、できるだけ見たくなかったが、そこまで求めるならしょうがない」遠い地で未だに麗華が花瓶に執着してるのを聞いてどう思ったんだろう。雪景鵲図花瓶の作られた過程を聞かされた麗華は何を思ったんだろう。
健一郎や紗希の人間性の掘り下げもあってよかった。出るたびにかっこいい健一郎。観察眼がやばすぎる、騙せないよこれは。静流と話す時の紗希さん楽しげだったり恋する乙女だったりかなり印象が変わる。はやく真琴と和解しろ。今後関係ありそうなことで気になるのは直哉の目というワード。まだ力を隠しているのか。
真琴ルートの麗華を見て泣けるようになるとは思わなかった。麗華にとって静流からきたメールが、自分のためにそこまでしてくれたことがどれだけ救いだったか。この時の麗華なら静流と仲直りして改心することもできたんじゃないかとどうしても思わずにいられない。麗華なんていじめもずっとしてるしいい人間では決してないのに馬鹿にされようと品評会に出すとこまで有言実行した麗華をもう嫌いになれないよ…人のもの破壊するのはやりすぎだけど…。一発目から詩の1ルートの見方が大きく変わるすごい話だった…今後の話もめちゃくちゃ期待してしまう。真琴ルートを経ていない麗華の現在はどうなっているのか、心鈴ルートの楽しみでもあり不安が増えましたね。
Ⅱ章~
Ⅱ章開始からルート分岐まで。あのとんでもないⅠ章から一転してⅡ章は多分刻では貴重な日常パート。新美術部の山場は前作Ⅵ章で越えた感じ。
現美術部の実力の言及。ルリヲが里奈と同様才能があって寧ちゃんがかなりの努力型。前作まではおとなしい子達だと思ったけどなんなら旧美術部より下ネタにノリノリだしみんな直哉大好きだし前言撤回。鈴奈は間違いなく優美の妹だった。電車のぐるぐる目スチルがとても可愛い。
そして待ちに待った心鈴の登場。ここまで長かった…口ちっちゃくて可愛いね…イラストしか知らないから身長が低いの知らなかった…。ジト目が可愛い…。麗華にすごい顔似てるね…笑顔もそっくりだね…。Ⅰ章のインパクトが大きすぎて複雑な感情。中村の血筋で若干感情の起伏が小さめなのは伯奇を思い出してしまう所。健一郎を思い出すレベルの観察眼や知識、圭っぽさのあるロック好きに師匠って呟き、直哉と同じ視線、家の話だけじゃなくていろいろとんでもなさそう。
直哉がようやく正史で圭の血筋や麗華のことを知ったのもいよいよ本格的に直哉自身が中村に関わる感じ。圭が聡明という新情報も、紗希さんが言うなら間違いない。悪態しかつかないけど静流のことだけは友達と未だに呼ぶ麗華、悪く言われてもずっと麗華をかばってるの静流…。仲直りしてくれ…。雪景鵲図花瓶を目利きがないと言われても本物だと信じ続けてる麗華…。麗華に脳を焼かれてしまって麗華の話が出るたびに触れてしまう。
寧が心鈴に絵を教えてもらうところが多分共通かな?この二人の確執が共通時点で解決した安心半分恩田放哉との賭けに負けたという事実が残る不安半分。放哉先生が表向きだいぶ狂人。ルート入るまで進展がないかなと思った寧の画家としての能力や心鈴との話をしっかりされた。心鈴が芸術家としても人間としてもすごすぎて共通で和解までいくとは思わなかった。寧心鈴師弟いいね。前作共に共通ルートの最後を飾るのが絵の話でこのあたりわかりやすく面白い。今作は制作された作品もイラストCGが用意されているのもいい。
桜子すごいメインっぽいのにⅢ章出番なくない?怪しい。前作で描写の少なかったけどあっちにもこっちにも関わってる圭と新ヒロイン心鈴が今作のキーパーソンっぽい雰囲気。里奈の最後の作品やかなりメインに関わってきそうな長山香奈等気になることがたくさん。どのルートにも心鈴が関わってきそうで嬉しい。
心鈴√
De Dichter spricht。動物好きな芸術に真摯な子。心鈴と対面してるときによく流れるBGM(藍方石に流れる雲の下)も可愛い。浴衣も可愛い。序盤から結構直哉からの好感度も高めな気がする。
猫の扱いまでうまい直哉、なんならできないんだこの男。猫と触れ合う心鈴可愛すぎ。心鈴の目と才能に臆せず直哉の昔の言葉を知ってる師匠…圭確定じゃんこれ。そうなると命と引き換えに心鈴を救ったのも納得。
直哉に負けず劣らず何でもできる心鈴、というより何でもできるようになるまでやる。料理一つでも完成度が半端ない。付き合うまでの心鈴のスンとした感じ可愛い。よく目がぐるぐるする可愛い。
エロ本のやり取りが子供っぽくて可愛い。SDもめっちゃ可愛いし。「本物に囲まれた自分の生活の中で、ただ一つだけまがい物があった」「それが自分であった」ほんとに麗華の話が出るたびしんどいよ。詩の時点では心鈴と麗華の家庭環境はそれはもう壮絶なものだと思っていたけどそこまで関係が悪くなくて良かった。そんなしんみりした後のデートからの告白が可愛すぎる。今までにないくらい目をおっきく見開いたりぐるぐるしたり意地になって強く抱きしめるところとか。ルート通してぷんぷんしてる心鈴は本当に可愛い。
麗華見た目全然変わってないな…心鈴と並んでも身長差なさそうに見えるし麗華もかなりちっちゃいのかな。藍も大概だけどこの人老けないなんてレベルじゃないぞ…この世界のアラフォーはおかしい。章一と同じくかなり脇が甘い部分がある、ぐるぐる目の麗華可愛い。
ストーリー的に大事そうなかなりやばい人っぽい本間礼次郎。紗希さんがあいつはやばいあいつはやばいと脅すから戦々恐々だったけど会ってみたらちゃんと人の親。怖かったけど。他ルートだと敵に回るかもしれないと思うと恐ろしい。けど健一郎との会話もあってあまりそういう感じでもない。
シーンも初夜からずっと反応可愛くて、2回目のすごく恥ずかしがっていたり太陽を消してくださいの流れとか好き。無言で布団をぽんぽん叩いたり細かい動作も可愛い。擬音の囁きとかASMRで出してほしい。出ませんか、心鈴のASMR。ただそっから目の前でのオナニーやらふたなりやらめちゃくちゃ作者の性癖出ててびっくりした。実際心鈴何しても可愛いしシチュエーションも嫌いじゃないしえっち中のぐるぐる目やらハート目やらかなり可愛かった連続で~とかはかなり好きです。地雷の人のために回避ルートもある配慮っぷり。えっちのために色々する心鈴ノリノリで楽しそうだし可愛かった。この娘は天才すぎて、エロに関して少し頭がおかしいのだろう。直哉のこの一言に尽きる。
藍やっぱり直哉のこと好きだよね…心鈴も恋のきっかけがⅢ章序盤だし分岐前に好意があるヒロイン、他のルートやるときに辛いよ。中村と本間の娘ってことでかなり気を引き締めてたけどいざやってみたら麗華も礼次郎も心鈴のこと思ってるしかなりイチャイチャに全力だったし個別ルートとしてはとても満足。全然感情が薄いなんてことはなく表情豊かで可愛い子だった。CG全部好き。EDもいい曲良き良き良き良き良き良きでした。
真琴√
kibou。前回の雰囲気的に続投にびっくり。個人的には好きだから嬉しい。あいからわずジト目が可愛い。今回も月がメインにあるんだね。
かなり悪友感のました喋り方、距離感になってる真琴。性的な接触は積極的にするものの体だけの関係以上になるのを拒んでるというかかなり心の距離を感じる。一方で真琴は照れさせたら可愛いという直哉の趣向は変わらず、可愛い。
そしてなんといっても麗華と静流。警察やら録音やらであわあわしてる麗華可愛い。見た目に関しては礼次郎も直哉も認めるくらいいいらしい、わかる。
逆説的な批評家ルロワの様に自分の意志でなろうとしていたこと、自分の夢を叶えるためのピースになる親友の作品他でもない自分が世に知らしめたかったのに直哉たちにそれも奪われて怒るシーン。本当に親友として好きだったことや一緒に未来を歩みたかったことを吐露して悔しがり、その後の心鈴の芸術家としてのかっこよさが詰まった激励、麗華が批評家としてインターネットで専門家を煽り散らし今日に至るまで積み上げた知識で黙らせる所まで全部好きなシーンです。礼次郎が語った悪徳の美を伴侶である麗華もまた別の形で持っているというのも礼次郎がうまく接することができたら実はもっといい夫婦だったのかもしれない。
放哉との賭けへの対処がそれぞれのルートでしっかり描かれていたのがよかった。直哉が知略を巡らせて解決へと導いていく展開や飲み対決の紗希さんバカかっこいいシーンだったり芸術家としての静流等みんないいキャラだった。鳥谷家いいな…。
小さいところでは寧が心鈴にかなり懐いてる所も好き。抱きつかれたときもそうだけどちょいちょい心鈴から出る奇声可愛い好き。心鈴が口から言葉以外の音を出してるシーンはだいたいセーブしてます。ボイスお気に入り機能がほしい。しれっと麗華に電話して強引に話を進めるところも好きですね。
麗華はⅠ章では静流の仲直りしたいという言葉を嘘にしたくない一心で人から馬鹿にされようと自分だけは信じる縋るような想いと静流との関係性に強く惹かれたわけだけど、一流の目を持っていたにも関わらず三流を演じていた事や静流や美に対する強い想い等ますます彼女の魅力に取り憑かれてしまった。
真琴ルートにしてはやはりかなりを麗華と静流の話に使っていたり、後半までずっと距離を取られていたり恋愛感は薄かったけど、最後のプロポーズが全てだった。前作個別では平凡な幸せでしかないみたいなEDで、Ⅳ章以降もあまりにも多くを自分の関われない所で失っていて本当に辛い立場で。失い続けて一番失いたくないものまでなくなるのか怖かったから距離を取っていたこと、しっかりお互いの気持をぶつけ合って強く結ばれた実感の得られるEDで前作を踏襲した真琴ルートとして完璧なEDでしっかり泣かせてもらいました。
Ⅳ章
寧√長山√改めⅣ章。 Mon panache!。寧と長山香奈選択肢あるからこの2人ルートあるんだ!と思った。なかった。恩田放哉が直哉に興味を失って終わりのENDと章一復讐ENDに流れて急に生えてきた。ヒロインルート二つだけ!?まだシーン鑑賞も空きがあったのでかなり驚きました。第一声の声でさらに驚いた。圭過去話。
聡明だったと言われていた圭の幼少時代、独白からすでにそれが伺える。圭のデッサン力、小さい頃の直哉の才能どちらも説明されると想像の何倍もやばい。圭覚悟もやばい。この頃の圭を理解してあげてるのが優しい紗希さんじゃなくて芸術にストイックな麗華なのも複雑な気持ち。クーデター前の麗華理解した上でちゃんと優しい…。圭を引き取るやり取りのときと比べると学園を追われたのを堺にどれだけ変わったのかよくわかる。逆にその時の紗希さんはかなりかっこいい。
次に大きいのが圭と健一郎の出会い。最初に圭に女装させたのお前かよ!藍がチャーハン作れるのもお前かよ!圭のバイクとロック好きといい小さいことから大きいことまで影響力が強すぎる。2人で自由に絵を描く勝負、プールでの直哉と吹ちゃんの戦いの原型。稟も直哉も幼い頃から健一郎と勝負を経験してきたからあの勝負があったんだね、少し感動。有機体のセリフ直哉から口止めされているのに普通に心鈴に継承されてて好き。
最後に心鈴との出会い。幼心鈴可愛すぎ…。虚無の先で愛をみつけるのピアノver好き。バイクの二人乗りのCGが圭と健一郎、心鈴と圭。そして心鈴と直哉で同じ構図なのエモすぎる…。バイクで抱きつくところも圭のこと色々思い出してたんだなあと思うと…。音速で歩くや羽飾りは心意気等聞いたことのあるセリフがたくさん、ロックのカセットも同じ曲聞いてるだけじゃなくて圭から直接貰ったものだったんだ…。心鈴に看取られる視点と泣き顔、苦しすぎる。心鈴の不注意だなんでとんでもない、微塵も落ち度なかった…。大切な人が先に死ぬのも辛いけどその辛さを大切な人に感じてほしくないとも思うのでかなり心にきた、刻で泣いたシーンの一つ。
夏目圭が雅号だったことはかない驚いた。詩で直哉が絵を描かなかったことに対してあれだけ納得がいかなかった理由もよくわかった。芸術のために知識を捨て無知の人となり直哉のために馬鹿になり、馬鹿であることが伏線だなんで誰が思うのか。ひまわりの絵がムーア展のために描き始めたのではなくあんなに昔からずっと描き続けていて文字通り人生の全てだったなんて。詩の終盤までは直哉に絡んでくる陽気なやつでしかなかった圭、どうしてそこまで直哉に執着するのか、絵に命を削るのか、死の真相、圭に関する全てが明らかになって全く見方が変わった。今詩をやると全然違う気持ちになりそう。直哉の絵を事前に見れていたことやあんなにいい弟子がいたことがせめてもの救いか。。
詩時点ではまだ思い入れは強くなかったけど心鈴を心身ともに救ってくれたというのはわたしにとっても恩人と言っても過言ではない(?)のでかなり好きになりました、もう出ることはないのに。はあ。
Ⅴ章
D'où venons-nous ? Que sommes-nous ? Où allons-nous ?。直哉に視点が返る。寧と心鈴の師弟関係は個別ルートだけかあ、ここは残念。
Ⅲ章のBADだと思った章一の復讐、EDじゃなかったみたい。この状況から負けるんかいお前。直哉を奔らせるという放哉との賭けが本格化。直哉厄介オタクの放哉、直哉に弱すぎる。本気の直哉にうっきうきの放哉ちょっと面白い。あと心鈴の囁き良すぎ。破戒先生が健一郎をライバルとして認めていたり圭の死に対する気持ちが伺えるセリフは初めて人情らしい所が見れて好き。
その後前作ぶりに優美が出てきて嬉しい。声も罵倒も下ネタも相変わらずでマイペースな間延びした喋り方好きなんですよね。二つの蝉の死骸と絡み合う二つの冬虫夏草、ちょうどクリアしたくらいに同タイトルのすかぢ先生の書いた小説がDL販売を開始したので読んだんですけどすごかったですね色々と。男性器みたいに見えるらしいの全然比喩じゃなかった。展開はやや違うものの夢で見た情景を書いたって言ってるのでモデルは同じ内容だと思うのでそりゃ優美のための絵でしょって感じ。
雫が出てきたあたりから盛り上がりがすごい。旧美術部勢に心鈴と香奈が勢揃いで直哉の取り合いみたいな感じ。雫声がかなり大人っぽくなってて可愛い。里奈めっちゃ美人になってて好き。
村田さん決意表明をした瞬間強者がわらわら湧いてきて秒で噛ませになって可哀想。直哉が村田さんは他とは違うだろうとチラっと見たらその他大勢と同じ反応をしていたのも天才たちとの差という感じで…。
美の大怪獣バトルと化した品評会勝負方法は例の健一郎のやつ。
心鈴vs直哉。どっちのCGも格好いい。直哉と心鈴の表情の変化がとってもいい。死体蹴りされる村田先生…。フリッドマンをして心鈴に負ける姿が想像できないと評される直哉、因果交流電燈の光のような芸術家らしい勝ち方。
里奈vs香奈。試合前の放哉と香奈、里奈と直哉のやり取りがどちらもよかった。今の里奈からお兄ちゃんが聞けたのは昔の里奈がちゃんといるようで嬉しい。里奈の凄まじい集中力を逆手に取った手段、画家としての直哉をずっと追いかけてきた香奈だからこその絵、凡人をだれよりも理解してる彼女の勝ち方はすごいなと思った。
優美と一緒にいる時の里奈は喋り方も昔そのままで芸術家としての姿より好きかもしれない。詩の優美のルートで本当に見たかったような展開でかなり良い関係になったね…。
直哉vs香奈。香奈が直哉を追い続けたのは絵だけじゃなかった。香奈の戦い方は2回目、ましてや直哉には通用しないだろうと思っていたらずっと黙していた千年桜が牙を剥く。ついに右腕を開放した直哉熱すぎる。本気の直哉と勝負できたことに興奮したりずっと才能に苦しんできた香奈が絵を描くことを楽しんでいたのは報われた感じでよかった。病院での香奈は今までちゃんと見せてこなかった恋心を見せてつつ今までの憎たらしい会話もありつつで前作でヘイトを稼ぎ続けたことからは考えられないくらいいい最終的にキャラになった。わたしは里奈が負けたショックが結構大きくて好きになりきれなかった部分があるんだけどそれでも人気には納得。
本編にもまた麗華の出番が合って嬉しい。あんなに弓張釉薬ドバドバ使ったらそりゃ怒るよねって。直哉の作品を切るのを躊躇ったり傷つく直哉を案じながらも発破をかけ続けてくれ、未完成であることを見抜き直哉にとって一番の選択をしてくれた麗華がいい女すぎる…。草薙健一郎レベルに出るたびに株を上げるキャラだった…。
トーマスや明石も加わって本当に全員の想いを受け取って会場へ。圭との思い出のあとに直哉に声がつき始めたのには本当にびっくりしたし泣きそうになった。櫻ノ詩のinstが流れたとこでは泣いた。稟が最後に笑顔でなおくんって言ってくれたところも。
直哉が最終的な相手として藍を選んだのは悔しいが納得。2つしかない個別ルートの1つが心鈴な時点でメインヒロインじゃないのはわかってたけどね!健一郎と同じく年の差婚カップルになるかなと思ったけど年下じゃなくて年下だったね…10歳くらい上なのに見た目は学生でも通るから脳がバグる。藍も目がぐるぐるしたりハート目したり、一番年上なのに今までシーンがあったどのキャラよりも不慣れで可愛い。ハート目実は好きなのかもしれない。稟や里奈は恋愛より芸術家の直哉に対する気持ちの方が大きいし、芸術とは一歩引いた距離で直哉をずっと見守ってきた藍は本当に直哉に必要な人間だと。そして実質的な藍ルートということで前作の選択肢「ああ、俺は間違っていた」も見てきました。ずっとかっこいい直哉が唯一弱さを見せることができる女性。正史ではないけど大切なシーンでもありました。
残ってたシーンのうちの2枠が優美、片方が百合とは思わなかった。
終始芸術家として、圭の弟子として向き合ってくれた心鈴もルートでの甘々な心鈴と違った魅力があってもっと好きになれたし、どの美術部メンバーも大人になってからの姿だけじゃなくあの頃の顔を見せてくれてほんとうに良かった。
Ⅵ章
櫻ノ詩ト刻。その後のみんな。
放哉先生があまりにも美の被害者すぎる。健気な寧ちゃん…。稟は先生。真琴と香奈はちょっと仲良くなっていて、里奈はかなり憑き物が落ちた感じはするけど香奈との勝負は本当にショックだったんだね…。そして絵本作家になって優美と正式に付き合ってる(!)
圭を継いで直哉のライバル的ポジションになった心鈴。メインヒロインを退いた立場としてはかなりいい所に落ち着いた。破戒と健一郎の因縁も引き継ぎ芸術界を牽引する2人、いい。
Ⅴ章以降でもしっかりボイス付きの直哉。生きてて良かった。伴侶も決まって次回作では主人公を退くのかな?という感じ。というか片貝見えないとこでそんな活躍してたんか。ヒロイン攻略できない身としてはエロゲ主人公できないもんね。直哉もすっかりお父さんで声色が優しくて好き。依瑠ちゃん超可愛い!めちゃくちゃ幸せな家庭築いていて泣きそう。前作最後の絵に依瑠が加わった最高の最期のCGだ。みんなのその後が描かれたEDイラスト良すぎ麗華可愛すぎ仲直りできてそうで本当に良かった。EDが櫻ノ詩なのズルすぎる。本当に良い曲だ。ゲーム開始時点では刻ト詩の方が好みと感じたんですけどⅤ章のインストとEDで思い入れがグッと増して大好きになりました。
こういう「その後」が描かれるの大好物で直哉もとうとう画家に復帰して前作から考えられないくらいハッピーエンド。麗華が静流と仲直りするのが真琴ルートだけの出来事じゃなくて本当に嬉しい。ED絵本当に可愛い。
初回限定購入特典
本編を見たけどまだ触っていなかったり通常版を購入して読んでない方は是非なんとしてでも読んでください。詩Ⅴ章~刻Ⅴ章の間の稟と雫のお話になります。本編に負けない火力がありました。
凍てつく7月の空(小説)。圭の死後から始まる。この時点で稟も雫も恋は捨てたんだね…。しばらくは記憶のない稟が異形の世界を探索する謎の状況。後半の舞台はどうも素晴らしき日々の舞台やキャラクターらしい?個人的によく見る名前も出てきてちょっとアガる。ループもの?クトゥルフ?なかなか厄介そうな世界観。すば日々に関しては今後やりたい作品の一つですね。終ノ空及び終ノ空Remakeは入手困難みたいで残念ですが…。
”私は「ヒト」ではなく「ヒトガタ」であると……”この一文でまさかと思考が止まった。「」屋がオランピアであることくらいは流石に理解していたけどもうこの作品で会うことはないと思っていたから。自分で思ってた以上に吹ちゃんのことが大好きだったみたいで出てきた時に嬉しくて泣きその後のお話に泣きましたね。詩であまり説明もなく済まされてしまって寂しいということも前回書いていた部分でそれがここまでじっくり描写してもらえて感謝しかなく本編の山場と相違ないくらいの感情でした。吹ちゃんと稟の対話。死んだ圭を生き返らせるつもりの吹ちゃん。これも圭が死んだ時にお母さんのときのように同じことをして生き返してしまう、またはそれを止める展開は詩のⅥ章であるんじゃないかと思っていた展開で吹ちゃんとの対話で今の稟になっていく過程や覚悟。
あんなに直哉が好きだった稟の恋心を捨てたことや本編での直哉への執着が自分と同じ所まで昇ってこれる芸術家と共に筆を取るという夢であること。稟、雫、吹が何を賭しても直哉を再びツバメの下羽ばたかせるための伯奇神社の誓い。再び千年桜を咲かせて同じ想いを持った里奈や香奈もそれに呼応した。Ⅵ章の「日常と共にあるのが私の絵画」というセリフも「私も本当は弱い神と共にいたいのに」という気持ちがあったと思うとよかったな…稟…。大事な話にもほどがある!本当に初回版を買って良かった。
稟と雫と口と口(ドラマCD)。こちらでも吹ちゃんの話から始まる。神隠しの古道から戻り人の形を保てなくなり筆となった吹ちゃん。完全に力が戻ったというより具現化能力が分離した感じなんですね。直哉と同じく代償を払いながら絵を描いてた稟。何枚も描いてる分払ってる代償は直哉の比較にならない。重!!!!!本編であんなにしれっとしてたのに。フリッドマンめっちゃいい奴。彼が珍しく感情を見せる貴重な場面。後半は凛と雫のえっちではあるんですがやってることは痛みの取り合い。サクラノ刻は麗華静流に心鈴寧に里奈優美に稟雫と百合に手厚い…。
どちらも個人的には絶対に絶対に欠かせない内容だと思いました。稟の理解度が全然変わる。今でも初回版が公式通販で販売されているのも頷ける。単品販売してもいいレベル。詩における心残りが完全に昇華された気持ちです。
全体通しての感想
一生心鈴と麗華のことばっか言っててごめんなさい、でも好きなんですって感じ。麗華がこんなにいいキャラになるなんて思わないじゃないですか。いつもならヒステリックな喋り方するキャラクター苦手なんですけどね。2作通してプレイして心鈴、麗華、吹の3人が本当に好きになりました。寧と心鈴の師弟関係ももっと見たかった。もちろん他のキャラも好きで並べていったらキリがない。草薙直哉は主人公という括りで言うなら今まで触れてきた作品の中でもトップレベルと言ってもいい。
麗華だけじゃなく校長の人間性を引き出してくれる実質新キャラに近い静流、かなり話を回してくれる存在なのでⅠ章であの話を持ってきてキャラクターを好きになった上で首を突っ込んでくれたのがかなりよかった。
詩のみをプレイした時の物足りなさ、疑問、期待全てを遥かに上回ってくれてサクラノ詩という作品が正しく連作の最初で刻をプレイしたことで完成したと感じました。新美術部の面々が活躍が少なかったように感じたのでそのあたりか、Ⅵ章&EDの幸せ空間にメインキャラで唯一出てこなかった雫が不穏…。詩のときと違って刻があまりにも完成しすぎていて次回作への期待と不安はかなり大きい。
サクラノというシリーズを2作通してプレイできたのは本当に幸運だった、詩だけだとわたしの場合はもやもやして待つことになってたと思う。物語としてもキャラクター単位で見ても強く心に刻まれた作品になりました。美術のことなんてなんもわからないわたしでもこの舞台でこれだけ楽しめるシナリオを作り上げたすかぢ先生は本当にすごい。
えらい長くなってしまいましたがいつも以上に一部のキャラに狂ってたのも含めてここまで読んでくれた方、本当にありがとうございます。また他の記事でお会いできたら嬉しいです。
サクラノ詩感想