【プレイ感想】さくらの雲*スカアレットの恋
春くらいにセールで買ってた。今思うと春のうちにやっておけばよかった。その頃ははじ論やATRIにだいぶ心奪われていたので…。新しいゲームに興味が惹かれるものがない今がチャンス。
当然ネタバレ有りの感想、さすがになしでは語れない。各ルート終わった時点でそのルートの感想まとめました。
共通ルート?の時点ではとにかく所長が身長が高くて声もかっこよくて探偵としてのプライドがあって面倒見が良くてハッタリとかも強くてとにかくかっこいいキャラだなぁ、思ったよりも阻止しなければいけない事柄の規模が大きい!、主人公を含め結構みんな素性が怪しい。怪しくないのは蓮くらいなもの。かなり遠子が不穏な感じで終わってしまって気になる感じ。
遠子の枝
すでにタイトル画面に変化。これは各キャラありそうな感じ。あの引きからもう遠子きますか。
所長以外だと一番重要そうな雰囲気だった遠子。意外にも怪盗ヘイスト回りのことしかわからず。一本道だとしても3番目に来るもんだと思ってた。
怪盗ヘイストに関しても(中身が枝によって違うことがなければ)全然予想とは違うもの。身長が主人公と同じくらい、匂い、所長がお金に弱いのを知っているってとこで少し未来から来た所長か司君だと思ったけど流石に深読みだったみたい(所長と司の身長がちょうど同じ)。闇市に贋作がどうとか未来人が使えるかどうかわかるってのは何だったんだろう。
余裕があるように見えてかなり恋愛弱々。下ネタに弱いだけのような気もするけど可愛い。もっと何か裏がありそうだったけどメリッサの枝でまだなにかあるかな?経済力でもツテでも意思の強さでも最終的にはかなり力になってくれそう。
怪盗ヘイストの歪みはタイムマシンに関係ありそうなアンティキティラ?1人分のシナリオを終えても全然根幹は見えてこない状態。
別の枝に残す言葉加藤の偽名なんだ、そこ?とはなった。文字数的に仕方ないのかな。
もしループもので司がずっと同一だった場合は最終的に所長一筋であってほしいなとここまでで思ってたので多世界解釈でそれぞれと恋仲になるのはそれぞれ別の司で良かった。歴史が歪んだまま震災もそのまま起こるであろうことを考えると良くはない…?少なくともうまく生き残って幸せになってほしいけど生きてるうちに戦争もあるって時代が厳しすぎる。アララギが来た後の話ももう少し見たかったですね。
蓮の枝
一番歪みとは直接関係がなさそうな子。声すごい可愛い。
ヒロインで唯一未来人であることを明かしてない相手。そのあたりの葛藤が一番の見せ場。私に恋を、教えてくれますか?ってセリフはかなり好き。
ここまでのお話で全体的に恋愛はそこまで重視されてないなって印象、なのでその上でのHシーン各4回は多く感じる。蓮がこの感じでSっ気が強いのはギャップが合って良くはあった。
本筋としては蓮自体は本当に関与はなさげ、歪みだった狼もあまり根幹には関係なさそうだけど…?所長や加藤がそれぞれ見えないとこで何かしてるな~って感じ。電報もなし?
この枝では地震は前倒しになってなさそうで戦時も遠子が避難させてくれて意外と観測がおわってもその枝で人生を全うしてそう。あまり現代に戻ることに執着してなさそうだしヒロインと結ばれる枝はそれはそれでいいのでは?
メリッサの枝
全部が明らかになりそうな所長以外で最後の子。
電車の始まりはいかにもって感じでわくわくする雰囲気。リーメイと遠子の関係、成田がお金を集めていることがわかっているのに加えてタイムトラベルしてそうな万斎、不穏なリーメイと真霧さん、アララギの参戦で大きく動きそうな感じ。アリバイ証明に蘭丸出してくるアララギ可愛すぎるでしょ。
司ママなんかめちゃくちゃ凄惨な死に方してそう
リーメイが絵がうまいのってそういうこと…別の枝の出来事ってこととリーメイがそこまで重要なキャラになると思わなかったことで全然思い至らなかった。
柳楽に関しては今までかなり力になってくれていたので結構ショック。最終的には仲間であってほしい…。そういえば未来視疑うシーンあった…司の行動に対して未来がわかるのか?って疑問に思うの当然過ぎて全然気にしてなかった。柳楽が歯車がずれるとこうなってしまうあたり震災時に敵対してた雪葉さんも味方になってくれることがあるのかな。
メリッサにしても異能力者がいるという情報は開示されていたにも関わらず、入念に加藤が怪しいと思わされていたし、司が現代的な視点でしっかり否定していたのもあってすっかり騙された。そうなると加藤は少し未来からきた未来人?不知出家との関係の深さもわかって一気に好きになった。遠子の株も爆上げ、やっぱ強い子だなあ。
枝全体を通して探偵という題材で見たいものがようやく始まったし、ここまでの出来事を回収し始めたなという感じで一気に面白くなってきた。
事件として殺人が起きたのも初めてだし、所長や加藤ついでに司などの中心人物以外の素性はかなり割れてきた感じ。先がかなり楽しみになってきました。
その後は少しアララギのお話。ループで苦しむのはたいてい主人公の役割だけどさくレットにおいてはアララギにあてられてる。
枝を渡るのも制限があるみたい。人外は人外でも機械やAIのような電子的な印象。
所長の枝
ここまでずっとかっこいい所長。
早速本名らしき呼び名。普通の名前に見えるけどなんで伏せてるんだろう?知られると不都合(実は和名とか)だったり、所長的には不都合はないけど聞いたら司がピンときてしまう(現代の著名人とか先祖)あたり?おそらく最後の枝だけあって所長も司もお互い気にしてる様子があって可愛い。
アララギ、スチルが可愛い。今までの枝は遠子以降の枝の電報はもらってなかったんだね。
みんなを一纏めにして今までの枝のすり合わせを片付けるのは若干乱暴だったけど、メリッサが本格的に味方として動いてくれるのは嬉しい。
司の身の上もようやく明かされる所、しっかり所長が推理してくれるのがいい。ちゃんと探偵できるじゃないですか。帰りたそうにしてないなとは思ってたけど戦争になってたらそりゃ帰りたくないわけだ、好きな子ができたら残るのもやむなし。アララギが司以外に頼るのも納得。
プレイヤーの常識を逆手に取ったトリックもアメイジング・グレイスに引き続き健在。司の知識が概ねプレイヤー基準なのもあってそもそもの世界が違うとはあまり思わず、未来の元号がタイトルの半分を担ってるのおしゃれ。桜雲って元号綺麗でいい。
字や下手っていうのも特別気にしてなかった、わたしは義手でもないのに字も絵も下手なので…。普段右腕として扱ってくれている所長が失った左腕の代わりになるって言ってくれるの好きすぎる。
最終局面はみんなが活躍してる感じが熱くて、遠子メリッサはもちろん影虎や蓮ちゃんも裏でしっかり活躍してアララギも役割があって嬉しかった、アララギ好きなので。システムや機構が感情をもった存在っていうのもかなり好み。
勝確の桜爛ロマンシアめっちゃいい。イントロが静かに入ってくるのいいですね。こんなにかっこいい「どうだ?明るくなっただろう?」は見たことがない。
加藤の敗因がタイトルでもある万斎の「恋」を軽視した結果っていうのも気持ちがいい結末。こちら側に不利になっていた万斎の気まぐれがどんどん加藤の状況を悪くしていくのがコミカルでありながら論文をやっとの思いで解読して先祖の才能を信じてここまで来た皮肉として効きすぎてた。
みんなとお別れの挨拶してみんなから思い出の品を貰っていくシーン、淋しいながらもスッキリしてて泣きそう。
ずっと強くてかっこいい所長が少し涙声でお別れするのが一番涙腺にきた。帽子を交換するのも好き。
最終的にプレイヤーの知っている令和にたどり着くのもすごく良いですね。発売当時はまだ令和2年だったのでわたしが感じたものよりももっと感慨深かったと思います。ちょうどコロナが流行ってた時期なのもあってマリィが距離に気をつけていたりして現実とリンクしている感じで。わたしたちの住んでる世界が所長たちが作ってきた世界だと思うととても尊い世界な気がしてくる。EDでキャラクターのその後が書かれているゲームは神ゲー。
全体的な感想としてはキャラクターがめちゃくちゃ良くて所長はもちろんのことアララギが好きで、読んでから評価がぐっと上がったのがメリッサと真霧、ナリゴンやリーメイすら最終的にはかなりいいキャラになった。歴史をちゃんと知っていたらもっと早くおかしい部分に気づけたのかなとか、逆に普段ミステリー読んでないからこそ没入できたのかなと思った。ミステリーを読むぞ!って気持ちで読みすぎるともしかしたらよくないかも。人生を無視したロジックは人の心には響かないってセリフがかなり好きで、シナリオのあるゲームの方が結果キャラクターも好きになれるのはこういうことだなって。とにかく終始所長が素敵な作品でした。
ここまで読んでくれてありがとう。それでは。