「職人だからわかるだろ?」


以前、知り合いの大工さんにお見合いを勧められたことがある。
「離婚して数年、子供も成人している監督さんなんだ。仕事柄家族とのすれ違いが理由で」「燐光さんなら、現場の事も理解してくれるし、何より優しい。相手さんも誠実で良いやつなんだよ。持ち家もあるんだ。どうかなと思って。」

当時の自分は独立してまだ数年目。
沢山の経験を積みたい、結婚なんてまだ良いやと思う気持ちと、勧めて頂いた方の諸事情に疑問を抱いたので、濁したままスルーした。(日を改めて謝罪はしたけど)

監督業の方の離縁話は多い。
大抵は多忙によるすれ違い、またはそれにより起こる色々。
職人業とて同じではあるが、そもそもこれを仕方なしとする考え方はやはり男性だなぁと思ったり。
「同じ現場に身を置く職人なら、監督の大変さはわかるだろ?」
確かに監督業は大変。
でも私生活を共にする事とはまた別なんじゃないかと。
そこに私の立ち位置でどうしろと言うのか?と。

燐光さんは優しいんでこう思うんですよ。
「私生活に職人は居ない方が良い」
家に帰ったら仕事の事は忘れたい。
仕事の話なんぞしてあーだこーだ言われるのは延長みたいで気が休まらない。
家族は知らない、そういう丁度良さってもんがあるんじゃないかと。
早期に引退する建築女子なら、旦那さんを労らい、良き奥様になれるだろう。
知らない事は労えるからね。
再婚するなら、建築を知らない女性の方が良いんだよ。
こんな事を元旦初日に考えてるよーな人も避けるべきだけどね笑




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