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卯月が「ささやき」なら、月野は「叫び」だ。
3連休いかがお過ごしでしょうか。
3月6日に小学館文庫さんから新刊がでます!
『こころのカルテ 潜入心理師・月野ゆん』
発売まで10日となりました🎉
卯月シリーズでもなく、noteにも載せていない、完全新作の書き下ろしです。
まだ書影が出ていないんですが……私は完成する前のラフ画を見せていただきました。本当にきれいで素晴らしいので、楽しみにお待ちいただきたいです!
ここで裏話をひとつ。
実は、『こころのカルテ 潜入心理師・月野ゆん』(以下、『こころのカルテ』)は、『ナースの卯月に視えるもの』よりも前に執筆した作品です。これは、私が人生で書いた2作目の長編小説になります(1作目はnoteに掲載しています)。なお、3作目が卯月シリーズのデビュー作となりました。
私は2021年の夏頃から公募に挑戦し始め、2022年に初めて長編小説を応募しました。その作品は一次選考を通過しましたが、二次選考で落選しました。講評では良い点を評価していただいたものの、「テーマ性が低い」という改善点を指摘されました。これは、メッセージ性の不足とも言えるかもしれません。
当時の私は、小説にメッセージ性を込めることを意識しておらず、「やっぱり入れなきゃダメなのか……」と考えました。それまで私は、小説とは書き手が何かを伝えるものではなく、読み手が自由に受け取るものだと思っていたのです。しかし、受け取り方は人それぞれでも、書き手が明確なテーマやメッセージを持って書いたほうが、読者にとって理解しやすくなるのかもしれない……そのとき、そう気づきました。
そこで、次の長編では思い切りテーマとメッセージを詰め込もう!と決意し、書き始めたのが『こころのカルテ』です。つまり、この小説には私の伝えたいことがぎっしりと詰まっています。これでもか!と思いをのせ公募へ出しました。
『こころのカルテ』は一次選考を通過しましたが、その結果を待っている間に『卯月』でのデビューが決定! そこからは卯月に全力を注いでいたため、二次落ちの知らせを受けても「ああ、今ちょっと忙しいから……」と、『こころのカルテ』の原稿は宙ぶらりんのままになってしまいました。
『卯月』でのデビューが決まり、慌ただしく執筆を続けているうちに、小学館さんからご連絡をいただきました。そこで、ふと『こころのカルテ』の存在を思い出したのです。
あんなに強いメッセージを込めた作品を、このまま眠らせたくない。主人公・月野ゆんは、まさにそのメッセージを背負った存在。この作品を世に出すことは、月野にも発言する機会を与えることになるのではないか――そう思ったのです。
読んでくださった編集者さんが、「ぜひうちから出しましょう」と言ってくださいました。そこから加筆修正を重ね、このたび無事に刊行となったのです。
私の強いメッセージ。
やっと、お届けすることができそうです。
卯月が「ささやき」だとしたら、月野は「叫び」です!
どうぞ、発売日にお手にとっていただき、私のメッセージを、月野の叫びを、受け取っていただけたらと思います。
応援よろしくお願いします🫶✨
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