午後のJR八高線

午後3時52分。JR八高線高崎行きの列車に揺られている。

毛呂から越生の区間、日差しは穏やかになり窓からは住宅が見え知らぬ地域の人たちの生活が窺える。
そんなことよりも毛呂はなんて読むのだろうか。
モウロ?ケロ?

目の前にはセーラー服の女の子とその隣には同級生であろう青年。仲良さげに他愛のない会話をし、その背景は美しい緑。
この自分にはもう味わうことのできない青春に胸を刺されモウロかケロなんてどうでも良くなった。

この少年少女らは将来なにかに息詰まったときに今日この時の瞬間を思い出してほしいと思う。

きっと、ほんの少しだけかもしれないが、いい人生だと感じることができるだろう。

学生時代の何気ない一瞬の思い出が、未来の自分を救うことだってあるのさ。

自分でも何言ってるかよくわからんけど、本当にそう感じることがあるので綴った。

おしまい

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