【HSBG】バトグラのレート10000は誰でも到達できるという話
全国1億人のバトグラプレイヤーの皆さん、こんにちは。rinkと申します。
バトグラの記事を公開するのは今回が初めてです。どうかお手柔らかにお願いします。
さて、無難な書き出しとは裏腹にやたらトゲのあるタイトルを見て「んなワケあるか!!」と思った皆さん、一旦その拳を下ろしていただきたい。
今回の記事のテーマは、元々は私の過去のあるツイートに端を発します。
チクチク言葉が過ぎる。同じくバトグラで10k達成している身内からも「さすがにそれはない」とツッコミが入る始末。
しかし、私は決して冗談を言っている訳でも、煽りで言っている訳でもありません。
バトグラのレート10000は、誰でも目標にできるラインだと思っています。
この記事では、自分が10kを達成するまでの経験と、ここ数シーズンの分析を元に、私なりのバトグラ10k達成チュートリアルを提案させていただきます。
あらゆるバトグラ記事に言えることですが、この記事の内容はあくまで私見であることを、最初に付記しておきます。
そもそもレートを上げるだけがバトグラの楽しみ方ではない
そもそもの話になりますが、バトグラというゲームはレートを気にせずとも楽しめるゲームです。
公開当初はレートとかなかったですからね。
発見で強力なミニオンを入手した時の高揚感、盤面がどんどん強化されていく爽快感、1位を取り切った時の達成感、どれも筆舌に尽くし難いものです。HSにおけるバトグラの人気の要因は、その戦略性もさることながら、何よりプレイするのがめちゃくちゃ楽しいということに尽きます。
ですので、今バトグラを存分に楽しんでいるなら、無理にレートにこだわらなくていいし、固執するべきでは無いと思います。
折角楽しい思いをしてるのに、それをわざわざ苦行に変えなくてもいいよね、って話です。思うままに、思う存分バトグラを楽しんでください。
それでも、もっとバトグラが上手くなりたい!高みを目指したい!という、純粋な向上心とともにバトグラに向き合う方を、私は尊敬し、全力で応援します。数多のバトグラプレイヤーの先達も、同じ思いでいると思います。
10k達成に最低限必要な要素
「誰でも」なんて主語の大きいことを言いましたが、10kの大台に到達するには、もちろんそれなりの条件はあります。
レートを上げるために必要な時間
必要な知識をつけるための努力
レートが停滞しても諦めない根気
逆に言えば、これだけ揃えば何とかなります。ゲームのセンスなど個人差はもちろんあると思いますが、このゲームのルールを理解してプレイできるだけの前提知識があれば、特別な能力は必要ないはずです。この記事のタイトルの「誰でも」というのは、そういう意味です。
私がこの記事で主張したいことは、レート10k未満帯における「レートが上がらない」という悩みは「バトグラの才能」「ゲームのセンス」などが問題なのではなく、プレイや取り組み方のどこかに何かしらの間違いがあるからなのではないか、ということです。
レート10000を意識した上達法
さて、ここからはレート10kを目指すにあたり、どのような意識でバトグラに向き合うべきか、という観点で話を進めていきます。
1.「壁」を認識する
以前、バトグラのレート分布について、公式から興味深いデータが公開されました。
こちらの記事におけるレート毎のプレイヤー分布を図に起こしたものがこちら。
図を見れば一目瞭然ですが、バトグラのレート帯には明確な「壁」がいくつか存在します。具体的には、以下のあたりだと思います。
レート6000前後
レート7000前後
レート7500〜8500前後
私自身も、初心者としてプレイしていた際には、この壁の存在をはっきりと感じました。現在進行形でこの壁に阻まれているという方も多いのではないでしょうか。
レートを上げる、あるいはバトグラを上達させる最初の一歩は、この「壁」の存在を知ることです。
この壁の前後では、レートの数値上では大きな差がないように見えますが、プレイヤーのプレイの精度には歴然たる差があります。
バトグラというゲームは、運の要素も多分にあることから、低いレートのプレイヤーでも上位ランカーに勝てることがままあります。バトグラの面白さの一つでもありますね。
しかし「勝つ」ことはできても「勝ち越す」ことは絶対にできません。プレイ精度が違いすぎるからです。
そして「勝ち越す」ことができなければ、レートの壁は突破できないのです。
プレイ精度の差は、普通にゲームをしているだけでは運の要素に隠れてしまいあまり表面化してきません。運の良さで中途半端に勝っていると、自分のプレイがどれほどのレベルに達しているのか把握しづらいというのが、バトグラの上達を妨げる一因だと思っています。
上記のレート帯に差し掛かると、急に他のプレイヤーが強く感じるようになったり、レートが停滞するようになるかもしれません。そんな時「ここから先は、今のままの技術では通用しない」と察知できれば、入念な準備ができるという訳です。
2.自分に足りないものを知り、身に付ける
さて、上記のレートの壁にぶち当たった人は、まず自分のプレイには致命的な「何か」が欠けている、という認識を持つべきです。
その状態のまま100回、200回とレート戦を回したところで、コンクリートの壁を素手で殴っているようなものです。それは「努力」や「根気」などではなく、ただ「無謀」なだけです。
ゲームセンスのある人であれば、その壁からヒビのある部分を見つけて突き崩すことも出来るのかもしれませんが、それは「誰でも」できることではありません。
我々凡人がやるべきことは、その壁を破壊できる「武器」を探し、身に付けることです。
その手段が、バトグラプレイヤーの間では一般的に「座学」と呼ばれるものになります。具体的には以下のような行為です。
有志による解説・攻略記事を読む
強いプレイヤーの配信を見る
自分のプレイを見返す
日本のバトグラコミュニティは初心者〜上級者まで有用な情報に溢れています。これらの手段で先達の知識を取り入れることで、バトグラ力は飛躍的に向上するはずです。
しかし、書いてある情報を漫然と取り入れるだけでは効率が悪いです。座学を通して、この章で最初に触れた「自分に欠けている知識・視点」を探し、それを少しずつ体得していきましょう。欠けているピースを探して、ひとつひとつ埋めていくイメージです。
このような形をとれば、座学の前後で自分のプレイに違いが生まれていることを実感しやすいはずです。成長を実感することは、上達のモチベーションにつながります。
この「欠けている知識」は人それぞれなので、ここで具体的な知識の提示や記事の紹介はあえてしません。(正直めんどくさい)ヒントとして、壁となるレート帯のプレイヤーのネックになりそうな要素を挙げておきます。
ヒーロー・ミニオンなどの基礎知識
雇用フェーズの時間管理
ミニオンの購入基準
現環境の構成の種類と相性
下位落ちリスクの少ない立ち回り
対戦相手の情報確認と盤面予測
例えば、前項で挙げた記事ではプレイヤー全体と上位勢では勝率の高いヒーローが全く違うということにも触れられています。
これは、平均的なプレイヤーでは、知識が無くても方針が決めやすい「簡単な」ヒーローが強い傾向にあるのに対し、上位プレイヤーはヒーロー毎の強みや立ち回り方を熟知しており、「簡単な」ヒーローの出力を「難しい」ヒーローが大きく上回ってくるからです。
これも、知識の有無が勝率に大きく関わっていることを示す良い例です。
このゲームは、知識のない人は知識のある人に絶対に勝ち越せないようになっています。銃持った人間に素手では勝てないのと同じです。
裏を返せば、バトグラというゲームを他のプレイヤーよりも少しでも多く理解していれば、絶対に負け越すことはありません。
そして、はっきり言ってしまえばレート8000未満帯レベルのプレイヤーに、バトグラの勝率に関わる要素を全て理解できている人はほとんどいません。つまり、あなたが座学でそれらを十分に習得すれば、上位1%までの壁は全て突破できるはずです。
3.「考える」ことを放棄しない
ここで「いや、今更言われなくても、座学なんて自分もやってるし」と思った方も多いのではないでしょうか。
レートを上げたいと思っているプレイヤーであれば、大部分の方が上記のような座学に手を出しているとは思います。それなのに、最上位レートに至るプレイヤーが1%にも満たないのは何故でしょうか?
私個人の意見としては、座学を「楽に勝てるようになる道具」「自分で考える量を減らす手段」として考えているからなのではないか、と思っています。
「思考を単純化すること」「プレイをパターン化すること」が勝つための近道だと考えているなら、その考えは今すぐに捨ててください。
将棋の定石を覚えたら、対局中に考えることは減るでしょうか? むしろ増えますよね。それと同じことで、座学等で得た知識は、さらに多くのことを考えるためにあるのです。
確かに前項で述べたように、幅広い知識を自分のプレイに取り入れることは重要です。しかし、それは「誰にでもできること」なのです。
運営から明確な基準が示されているわけではありませんが、多くのプレイヤーの体感として、概ねレート8000前後を超えると、最上位帯のプレイヤー域とのマッチングになります。その最上位帯で勝ち越さなければ、10kには到達できません。
そして、その最上位帯に「誰にでもできること」をやっていないプレイヤーは極めて少ないでしょう。
では、その中で頭一つ抜け出すには、何をすればいいでしょうか? 簡単です。他のプレイヤーよりも少しでも多く「考える」のです。
当たり前のことですが、バトグラというゲームは理論上、全てのターンでその時の最善のプレイをすれば、最善の結果を得ることができます。その「最善」に自分のプレイをどれだけ近付けられるかが、バトグラの強さです。
そして、その場その場の「最善のプレイ」が何かのかは「考える」ことでしか分かりません。より多くのことを、より深く考えたプレイヤーが、「最善」により近付くことができるのです。
4.メンタルを常に平静に保つ
バトグラに限らず、対戦ゲームは総じてメンタルが重要だと言われます。バトグラはプレイ中の思考のバランスを取るのが非常に難しく、ちょっとした精神面の揺らぎが勝敗に直結します。特に「レートを上げる」という視点では、メンタルの影響は顕著です。
例えば、貴方が直近のレート戦で下位落ちを2回繰り返し、レートを大幅に下げているとします。次の試合、貴方はこう思うかもしれません。
「今日はレートをかなり下げてしまっているから、この一戦で取り戻したい。そのために1位を取りに行くぞ」
運良く上位を取れればいいですが、こういう思考で臨んだ場合、高確率でまた下位落ちします。「レートを取り返したい」という欲求にプレイが引っ張られて、無意識にリスクを取るプレイをしてしまうからです。
レートの急降下、俗に言う「ナイアガラ」という現象は、このような思考バランスの乱れによって起きていることが多いです。
私は所謂「ナイアガラ」をほとんど経験したことがありません。(最大でも-300くらい)
これは、私が堅実なタイプのプレイヤーだということもありますが、高レートを目指すようになって以降、メンタル面のコントロールを徹底してきたからだと自負しています。
参考として、私が普段心がけていることを列記してみます。
〇「勝つ」より「負けない」ことを意識する
よく誤解されていると思うのですが、レート10000程度のラインを目指すのであれば、そこまで大幅に勝ち越す必要はありません。平均順位で言えば4.2〜4.3くらいでも、回数さえこなせれば十分に到達できます。
それよりも大事なことは、7位や8位を取らないことだと思います。大幅にレートを落とすことで、思考バランスが崩れたり、モチベーションを無くしてしまう方が致命的です。
派手な戦績も、スーパープレイも必要ありません。焦らず地道に、気長にやるようにしています。
〇なるべく気持ちよくゲームを終える
私の場合、気持ちよく1位を取ったら、たとえそれがその日の1戦目でもそれで打ち止めにすることがあります。あるいは、調子が悪い、集中力が切れていると感じた時は、レート収支がプラスのうちにやめるようにしています。
長時間プレイして何の成果もない、あるいは逆にレートを落としてしまったとなると、徒労感に襲われて結構つらいです。「気持ちよく勝って終えた」「僅かでもレートを盛った」という成果をできる限り残すようにすると、モチベーションを保ちやすいと思います。
〇調子が悪いと思ったら深追いしない
どんなプレイヤーでも「下振れ」はあります。運が悪い、プレイの噛み合いが悪い等色々と原因はありますが、このゲームは負け続ける時はとことん負けます。そんな状態でプレイを続けるのは得策ではありません。
「今日はダメな日だ」と少しでも思ったら、即切り上げるのがベストです。その先にあるのはナイアガラの滝だけです。
以上の例は、あくまで私個人に合わせたケアの方法です。メンタルの保ち方は人それぞれだと思うので、自分なりの方法を探してみてください。
まとめ
長々と書いてしまいましたが、私からのアドバイスを簡単にまとめると以下の通りです。
時間と根気は絶対に必要
壁にぶつかる原因は、プレイの根本的なところにあることが多い
知識を取り入れることも重要だが、自分で考えることも大事
根を詰めず、楽しくやろう
ここまで読んでいただいた方は何となく思っていらっしゃるかもしれませんが、この記事の内容は「勉強法」に似ています。ちゃんとした勉強法を身につければ、誰でもそれなりにできるようになるよ、というのが、この記事の主旨になります。
最後に参考として、私自身が初めてレート10000に到達した時のツイートを載せておきます。
目標をもって何かに取り組み、そしてそれを達成する喜びは、何物にも替え難いものです。無茶な目標だと思って敬遠していた皆さんも、レート10k、挑戦してみませんか?
拙い内容ではありますが、この記事が高レートを目指すバトグラプレイヤーの助けになれば、そして共に鎬を削る強豪プレイヤーが増えることに繋がれば幸いです。
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