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kenshi記録 - #11 最後の戦い 経験値ほぼゼロメイド編(完)
前回はこちら。
高位審問官セタ、高位審問官ヴァルテナを続けて撃破したメイドさん組。
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ずっと戦争をしていた敵国のトップ3のうち2人を連れてきたんですから、シェク王国から英雄扱いされるのも当然のこと。
そりゃもう街中でシェク族とすれ違うだけで賞賛を浴びせてきます。
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なんかもう褒めた過ぎてちょっと語彙力もおかしくなります。
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バーの噂話もこのことで持ち切り。まさか全ての元凶がすぐ近くにいるメイドロボとは思うまいね……
というわけで、残る標的はホーリーネーション首都ブリスターヒルにいる主導者ホーリーロードフェニックスのみとなりました。
手を緩める理由はない。このままメイドロボ、参る!
しかし人間男性以外は邪悪と断ずる彼らの歪んだ信条に天誅を与えようとしているのが真逆の存在の女メイドロボというのも因果なものよ。
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今回は敵国の首都ということでいつも以上に気合を入れての旅。
多めに傭兵やシェク戦士たちを連れて来たのもそうですが、マダハイルとブルータスのバッグには建築資材をたっぷり積んであります。そりゃそうよ。例によって真っ当に戦ったら勝てないんだから。
しかしここでアクシデントが発生。
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偵察がてら町の城壁側を歩いていたら、一ヶ所に人が集まりすぎてキャラ同士が押し合いになり、バグって城壁を貫通して傭兵たちが首都内に入ってしまったのです。
当然戦い始める傭兵とパラディンたち。
いやまあ、傭兵を引き連れてるキャラで偵察しちゃったのがそもそもミスなんだけど、あーもうめちゃくちゃだよー状態。
そして連れて来た傭兵たちは人数差もあって当然全滅。全員収監 or DIE。
この結果、最後の戦いは傭兵や同盟のシェク戦士の力を借りず、我々だけの力で戦うことになってしまいました。
無茶を言うな。これまで散々誰かを使い倒して戦ってきたのに。
一度帰って体勢を立て直すことも考えましたが、そもそも誰かに守ってもらわないとホーリーネーション領内を歩くことすら危険な我々。
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なのでもう開き直って敵の首都の前に監視塔を立ててやりました。
お前らは色んな人間を捕まえて奴隷にして、散々監視してきただろう。逆に目の前に監視塔を立てられてどんな気持ち?
建てるのにかなり時間が掛かる建物なので昼は近場の谷に隠れて待機。夜になったら建設を進めるという工程を挟みました。
建設中をパラディン部隊に見つかったらどうなるかって? うん、8割くらいのメンバーが逃げ切れずに捕まるか死ぬかな。
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そしていつものクロスボウ砲台もヨシ!
資材もたくさん持ってきたので砲台の数も十分。
たしか高度が高ければ矢のダメージが上がるシステムあった気がするし、これまでにない高さから放たれる矢はパラディンの鎧をも貫いてくれることでしょう。たぶん。
あと角度的に誤射もしにくくなるハズ。たぶん。
というわけでゆっくりと静かに戦闘が始まりました。
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まずはブリスターヒルに帰ろうとしている外回りパラディン部隊を狙撃 or 足の速い面子で少人数釣りだします。
そうすると何人かはクロスボウ砲台を壊すために監視塔に入ろうとドアを壊してきます。戦力的に入られたらほぼ全滅です。
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なので殴られているドアをリアルタイムで修理し続けます。
もちろん壊す方と直す方なら壊す方が早いんですが、手の空いているメンバー全員で修理することで、数人までの襲撃なら持ちこたえる事が可能。
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その間に扉の真上に仕掛けたクロスボウで射抜いていきます。
ドアを叩いている連中は動きも止まっているので当てやすいことこの上ない。扉の前に屍の山を築くことになるのです。
どうしてもドアが壊されそうでヤバい場合は、監視塔の外に潜んでおいた陽動要員でドアを殴っている敵を攻撃して引き付け、時間を稼いでもらいます。
これを繰り返してブリスターヒルを守る兵士たちを削っていきます。
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さも名案のように説明してみたけどなんて頭の悪い作戦なんだ。
ただの修理ゴリ押しじゃねーか!
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そんなこんなで。
時には野生動物を誘導して兵士にぶつけたり、そんな搦め手も交えて数日間に渡って削り続けた結果、ブリスターヒルは門と街中にほとんど兵士がいないくらいに消耗してきました。
このまま突撃するか一瞬悩みましたが、そもそもこのチーム経験値ゼロはあまりに弱く、仮にホーリーロードフェニックス1人が立ってるところに全員で襲い掛かっても余裕で返り討ちにされることが予想されます。
しかもホーリーロードフェニックスのいる本拠地はたくさんのクロスボウ砲台で守られています。クロスボウの強さを散々利用してきた我々としては、そんな場所に突撃する気は起きません。
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というわけで、逆にホーリーロードフェニックスさんに来ていただくためにメイドさん出撃!
まあぶっちゃけ他のメンバーで行った方が安全なんだけど、ここまで来てリーダーのメイドさんが引き篭もってクロスボウ撃ってるだけなんてやってらんねぇよなあ!
そもそもクロスボウ砲台スキルも低いから当たらんし!他メンバーの方が20倍上手いし!
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夜を待って潜入。
街中にクロスボウ砲台があるものの、それらすべてに射手が配置されているわけではないので、手薄な個所を薄っすらと覚えておきます。
そしてその射手の位置から遮蔽になる建物もチェック。逃走ルートを考えながら進みます。
例によってワンパンで死にかねないのでこういう些細なことが命を救う……と、思うけど実際のところどうかは知らない。
慎重にスニーキングミッションを続けるメイドさん。
そしてついにホーリーロードフェニックスの玉座に到着。
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したけど。あれ、玉座にいない?
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寝てんじゃねーか!
いやまあ、たしかに潜入するため深夜に来たけど。どうにも締まらない登場だな。
そういうわけで寝ているホーリーロードフェニックスを叩き起こして、追いかけっこ大会開催!
ちわ~~君らが言うところの妖婦で~~す。夜這いにきました~~。
しかしこのホーリーロードフェニックス……
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めちゃくちゃ足が速い。
先にメイドさんを追いかけ始めたパラディンたちを置き去りにし、圧倒的俊足で簡単にメイドさんに追いついてきます。寝起きの走りではない。なんならカメラ目線すら送ってくる余裕っぷり。
そんな彼は他の身体能力もズバ抜けており、80オーバーの筋力から振るわれる銘刀パラディン・クロスの威力は恐らく高位審問官セタと同等かそれ以上でしょう。
ようするにロボット特効のパラディン・クロスがメイドさんに振るわれれば即死しかねない。こいついつもギリギリで戦ってんな。
正直思っていたよりも足が速く、このままでは監視塔へ辿り着く前に攻撃を喰らいかねない。かなり危ない状況だったのですが
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偶然通りがかった野生動物リバーラプターたちが助けてくれました。
これがメイドさんの運命力なのだろうか。彼女の可憐な姿は野生動物をも狂わせるのだろうか。これはホーリーネーションの言う通り妖婦かもしれん。
リバーラプターの群れは薙ぎ倒されてしまったものの、その間にクロスボウ部隊の射撃が雨あられと降り注ぎ……
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ホーリーロードフェニックス撃破。
てめーの敗因はふたつ。たったふたつのシンプルな答えだぜ。てめーはメイドを怒らせた。あとお前の足が速すぎて部下のほとんどを置いてきちゃってた。
とはいえまだパラディンの残党は残っています。このまま放置しているとホーリーロードフェニックスは治療のために回収されてしまうでしょう。
急いでホーリーロードフェニックスの身柄を確保しに行くメイドさんでしたが、焦る気持ちから迂闊なムーブをしてパラディンの大鉈がメイドさんの右足にヒット。
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もう走れない。
走るしかできないのに。走るだけでここまでやってきたのに。
そして背後から襲い掛かるパラディンの刃――
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だがその瞬間に義足を外し
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自ら気絶することで相手の攻撃を止める。
このゲームでは気絶中のキャラクターに攻撃できません。ある意味でこれは究極の護身術なのです。これはお前らホーリーネーションに足をチョン斬られたおかげで身に着けた技だ。
もちろん気絶してる間は攻撃されないものの、それ以外のことは全部されるので捕まってしまうのですが
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メイドさんをお持ち帰りしようとする間に仲間のクロスボウがヒットして救出完了。
他の残党も順に倒していき、ついに完全勝利となりました。
これにてホーリーネーション陥落。
……
……
……
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ホーリーロードフェニックスをシェク王国首都アドマグへ届けるまでの帰り道。勝利の実感が湧いてきたのか、仲間たちも色んなことを話します。
もう命の危機を感じながらホーリーネーション領を渡らずに済むと喜ぶ者。
スケルトンを敵視していたホーリーネーションが滅び、これからはスケルトンが世界を乗っ取ると冗談を言う者。
みんな喜びを隠しきれない様子でした。
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元ホーリーネーション領には国を追い出されたはぐれパラディンが現れるようになり、彼らはみんな飢えていました。
スケルトンというだけで敵視され、殺されそうになっていたメイドさんからすれば超降りかかる超火の粉を超払っただけなのですが、彼らの姿を見ていると果たして正しいことをしたのだろうかと思うこともあったりするとかしないとか。
色々なことを考えつつ首都アドマグ……の前に。
我らの拠点があるスクインへ寄り道。
その目的は
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ルカさんを迎えに来ることでした。初めての仲間。
途中からお留守番を任せて旅には参加してなかったけど、彼女の作った拠点や設備のおかげでここまでやってこれたのです。最後の報告は一緒に行かないとね。
というわけで、ついにアドマグへ到着して報告
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なんだけど、すまん、また寝てる時に来ちまった。
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戦うために生まれて来たと思われてるんですか。ピッキング以外のステータス全部1か0なんだけど。
続けて女王にも話しかけてみます。
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ホーリーネーション領はシェク王国のものになったそうです。
シェクに比べて土壌がいいから農業もしやすいし、いい土地が手に入って大喜びのエサタさん。
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実はエサタはシェク族にしては慎重に物事を進めるタイプで、古いタイプのシェクには「ワシらそうやないやん? いつだって武力でなんとかしてきたやん? もっとゴリ押せや!」と言われがちだったらしいのです。
しかし今回の成果により、エサタも威厳を取り戻せるかもしれませんね。
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実際は不敗どころか何度も敗走しているんですが。
ま、まあ、歴史って勝者が作るもんだしな……
ちなみにここで言われている「クラル」とはシェク王国建国の父とも言われる偉大な戦士の名前です。
まさか一介のメイドが国を作った戦士と肩を並べられることになるとは。
後の世にメイドの伝説を聞く人も、まさかほとんど初期ステとは思わないだろう。
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というわけで、メイドさんはシェク王国の生ける伝説となりました。
実はメイドさんはホーリーネーションとの戦いが続くうちに賞金首になっていて、123,000キャットというこの世界屈指の高額賞金首だったんですが、その賞金を懸けていた国が滅んだのでチャラになり、安住の地も手に入れたので今回のお話はここでおしまい。
特にビジョンもなく、なんならすぐ詰んで単発で終わる予定だった経験値ゼロプレイでしたが、思ったより長く遊び、納得できるところまで続けられたのは、このゲームが経験値ゼロでも頑張っていけるだけの自由度と懐の広さがあったからだと思います。
マジで面白いのでみんなもKenshiやろうね。怖がらないで大丈夫だよ。痛いのは最初だけだからさ。うん、まあ、その痛みが結構強めかもしれないけどさ。
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シェク王国本拠地の前で記念撮影。
前にいるのはアンドロイドMODを見つけなければ今回のプレイは思いつかなかった主役のメイドさん。
右から雑用と子犬の世話担当サッドニール。
なんでもやってくれる便利屋のカンさん。
縁の下の力持ち内政担当ルカ姉。
我らが用心棒セトさんフルアーマーモード。
ビンさん。アイスさん。ソトさん。フィッシュさん。ボラリンさん。そしてスキナーさんの元奴隷組。
その前にいる子犬だったナッシャー。今はもう大人。
奥にいるのは荷物持ち担当マダハイルとブルータス。
以上のキャストでお送りしました。ありがとうございました。