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【スクスト】エピソード2のあれこれ
大統一理論
エピソード2のモルガナの目的は大統一理論の完成。
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大統一理論とは、自然界の四つの力のうち、電磁気力・強い力・弱い力の三つを統一した理論のこと。重力まで統一できると超大統一理論となる。
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この四つの力は元々は同じで、ビッグバン直後は区別できず、宇宙が冷えるに従って分離していったという。
電磁気力と弱い力は既に統一されたので、次は強い力を組み込んだ大統一理論の完成が待たれている状況。
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……とはいえ、モルガナはそんなレベルのものを求めているとは思えない。四つの力を統一した超大統一理論どころか、五次元関連も含めた超超大統一理論?の完成が目的だろう。
大統一理論と表記したのは単なる間違いか、分かりやすくするためにあえてそうしたと思われる。
イベント・ホライゾン
モルガナは平行世界を事象の地平面(イベント・ホライゾン)の外へ追いやり、観測できなくすることで実質的に消滅させた。
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現実世界においては、主に以下の2つに当てはまる。
・ブラックホール
ブラックホールの周囲は重力で時空が捻じ曲げられ、光すら脱出できない。その境界を事象の地平面という。
・宇宙の果て
宇宙は光速を超えて膨張しているので、ある地点より先で発生した光は永遠に地球へ到達しない。ここにも事象の地平面があるといえる。
つまり観測者が、収縮する時空の外側にいるor膨張する時空の内側にいるとき、事象の地平面より先で発生した光を観測できない。
ただ、光とは違い、観測線は自ら発信するものなので、光とは位置関係が逆になる。
なので、観測者が①収縮する時空の内側にいるor②膨張する時空の外側にいることが必要。
①→意識がブラックホールに落ちたので、観測線が外へ出られない
②→あるチャンネルの周囲の五次元空間が光速を超えて膨張し、観測線を寄せ付けない
ロッティは「世界が事象の地平面に押し出された」と言っているが、どちらの説明にも合わない。たぶん、自分(意識)から見て相対的に世界が遠ざかったように見えたのだろう……
①ならモルガナの力でできそうな気もする。あるチャンネルを観測している意識をブラックホールへ落とす。セレーネにやったことと同じ。
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「閉じた世界」という言い回しはブラックホールに近い。時空が内側に向かって歪んでいるので、外に出ようと飛び立ってもいつのまにか地面に着陸しているという。
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「中心」と書いてある部分から左右に伸びる赤い曲線はブラックホールの中心。斜めにクロスしている線が事象の地平。光は未来へ向かって斜め45°にしか進めない。ブラックホールの中にある点Dからブラックホールの外(右側)に向かって光を放っても点Fつまり中心に到着する。
かつてロッティが経験した真っ暗闇な世界も、ブラックホールの中のイメージに合う。
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②の場合、ある平行世界の周囲に強力な斥力場を発生する必要がある。
宇宙の膨張はダークエネルギーという負の重力(=斥力)を持つモノによって引き起こされているらしい。
ただ、モルガナごときが全宇宙の大きさに匹敵するダークエネルギーを準備できるとは思えない。
そこで、《意識》が宇宙と同じ大きさで重なっていることに注目すると、意識を何らかの手法でこれをダークエネルギーに変換すればいいのでは?
あるチャンネルの周辺に大量のオブリの意識を集め、一気にダークエネルギーに変換することで凄まじい反発力が生まれ、そのチャンネルを観測することはできなくなる。
五次元軸は一直線なので、道のど真ん中でめっちゃ反発されると向こう側にあるチャンネルが全て観測できないのだが……その場合、六次元を通って回り道するしかない。
②の場合、意識はチャンネルの外、つまり五次元異空間を漂っている状態。一般人の意識は観測線の周波数を変えられないので、他のチャンネルは観測できず、本人には真っ暗闇のように感じられる。
ただし、五次元感知能力者ならチャンネルを変えられるので、ステラプリズムがあれば脱出可能。そのため、ロッティ達はモルガナの助けなどいらずに抜け出せたはずだが……
プチコ
プチコは「誰かだった意識の集合体」。
前述の①意識がブラックホールに落ちた場合は、ブラックホールどうしが合体して意識が集合し、それぞれが観測線を放射し干渉し合うことで波束を形成する。このとき、重なりあった波が見かけ上光速を超えることがある。これがブラックホールの外へ出る?
参考→ http://liuxackey.blog.shinobi.jp/物理/波束と速度
あくまで見かけ上であって、光速を超えて情報が伝わるわけではないが……
②平行世界がダークエネルギーで覆われている場合、五次元異空間へ追い出された意識が集合し、(個々の意識は特定周波数の観測線しか出せないものの)集合体がひとつの巨大な意識となり、新たに観測線の周波数を設定しなおしてほたるを見つけたと言える。
ファントム
元ネタはファントムエネルギーかもしれない。
膨張する宇宙の末路は3パターンあり、
①あるときから収縮に転じて完全に潰れる(ビッグクランチ)
②徐々に膨張し、エネルギーを失った星の残骸が散らばるだけの過疎化宇宙になる
③加速度的に膨張し素粒子レベルに引き裂かれる(ビッグリップ)
このうち、③を引き起こす加速度的膨張エネルギーをファントムエネルギーとかファントムダークエネルギーという。
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根幹世界でファントムを破壊することで、波及的に全ての平行世界を滅ぼすという発想がなんとなく③のビッグリップに似ている?
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根幹世界
根幹世界とはビッグバン時に最初に発生したチャンネルのことではなく、五次元感知能力者が多いチャンネルと定義される。
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エテルノ勢がたくさんいるカレントチャンネルがこれに当てはまりそうだが、どうも違うようだ。「セレーネが指定してきた」とのことだがこれ以上説明がない。隕石による能力者の自然発生が異常に多かったチャンネルなのだろうか?
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パラレル・シンギュラリティ
アマンドの5人は平行世界の特異点(パラレル・シンギュラリティ)と呼ばれ、五次元感知能力者の中でも特に強い運命力を持ち、平行世界の起点になりうるという。そんな描写は作中に出てこなかったが……
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「平行世界の特異点」を言葉通り受け取ると、それすなわちビッグバンになる。
特異点ってのはだいたい、ゼロとか無限大になる点のことをいう。ビッグバンの瞬間は空間も時間もゼロになってしまうので特異点といえる。
スクスト的にもビッグバンの瞬間は平行世界の数がゼロなので特異点。
パラレルシンギュラリティはつまり、一度観測を行い宇宙がひとつに収縮し、そこからまた分岐が始まるといった意味合いになる。ミニ・ビッグバンといったところか。
ただ、それだとロッティ達が観測した瞬間宇宙の運命が確定してしまうので、以前の記事に書いたように弱測定を用いて宇宙全体は収束させないようにしていると思われる。二重スリット実験のスリットのように、宇宙の関所となり、そこからまた平行世界が広がっていく……みたいなイメージか。
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