
おっさんが孤独にならない方法
今朝はちょっと残念なニュース映像に衝撃を受けた。
名古屋城の改築を巡って、おっさん達がハンデのある人に気の触れたような罵声を浴びせていた。
近年、名古屋城の詳細なデータが多数発見されたので、復元することが可能だという。
私も研究者であったことがあるので、復元するロマンの熱量はとてもよく分かる。
しかし、こればかりは見ているだけでこちらまで傷ついてしまう内容だった。
名古屋城を完全に復元するのか、エレベーターをつけるのかという議題で、車椅子ユーザーなど、ハンデのある人のためにもエレベーターの設置を訴える意見に対して、おっさんが怒り狂って(ほんとだった)
「不平等があって平等なんだよ!!」
と、怒鳴りつけ、それに対して会場から拍手が起こったのだ。
場をとりまとめるはずの市長は「熱い意見が飛び交って良かったですね」と総括。ニュース内ではそれに対する市長の謝罪が放映された。
「その場で適切に対応できなかった」との事。
正直な気持ちなんだろうな。
でも、あなたは長ですから・・・ハンデのある人にとっても。
私はおっさんが嫌い。
もうちょっとちゃんと言えば、弱い人に圧倒的に力を見せつける事でしか自分を保てない人が嫌い。
そういう人が日本のおっさんに多いのだ。
世界各国の幸福度を調査したものの一つで、既婚男性、既婚女性、未婚男性、未婚女性それぞれの幸福度をデータ化したものがあって、その結果が日本だけ特徴的だった。
未婚男性が圧倒的に幸福度が低い。
女性は大して差がなかったのに、未婚男性だけは世界一低いレベルだった。
つまり、日本の男性の幸福度は女性に相当依存していると言えるのだ。
日本は本当に不思議な国で、男性のためのバイアグラの認可は数ヶ月で、女性の健康に必要なピルの認可は30数年かかる。
おっさんの心の認知の歪みは深く大きく強固だ。
放っておくのが一番だ。
関わらないのが一番。
だけど、社会に生きる上で、そのおっさんとも関わらなければならない。
もうちょっと言えば、そのおっさんの抱える病(あえて病と呼ばせてもらう)は、うちの父だったり、友人の夫だったり、世間知らずの女の子にも同じ問題があるのだ。もちろん、私の中にも。
おっさんは1人ではない。
全員おっさんだ。
岡崎体育さんの「おっさん」には、おっさんの叫びともとれる本音が恥ずかしいほどに吐露されている。
自分の時代の常識や固定観念が居心地良くて置き去りにされていく孤独。
本当はなるべく多くの世代の人に好かれたいさみしさ。
新しい価値観を更新することや、自分が「おっさん」なのだという自覚を鼓舞するように歌うものだった。
以前、「4~50代のための性教育」というツイートを見た。
「今更教えられたくない」「夢が壊れる」という抵抗が大いにあると思う。
でもそれが幻だったと分からないと、それが本当の孤独なのではないだろうか。
孤独を生み出すおっさんもまた、前の世代のおっさんの病の被害者だ。
すごいざっくりしたことを言えば、時代はジャニー喜多川の生前と死後で大きく変わっていく。
全員この変化の波に乗るのが吉なのだ。
説明がザクくて申し訳ない。
あの時代は間違っていた。
ただそれだけのことだ。
あの時代が良かったとか言ってたら孤独になるぞ。
それだけ覚える姿勢があれば、若い人はあなたの良さに気づくはずだ。
知らんけど。
私自身も「おっさん」を時々聞かないと、自分を癒やす軌道修正ができない時があるだろう。