続 いい眠りへの誘い方

    長い間保育現場にいると、自分のしている行為を振り返ることもなく、子どもがどう感じているのか考えることさえ忘れていることがあると昨日のブログに書きました。一つ一つの行為にもっと責任を持たなくてはと思います。

 先日、男子学生が自主実習に来た時に、主任のA先生が実習してどう感じたかを聞いたそうです。すると、男子学生が、「1歳児の子どもたちが、ご飯を食べたら、自分でコット(お昼寝用ベッド)に歩いて行って自分で眠るのを見てびっくりしました。」と答えたそうです。

 0歳児も1歳児も、もちろん2歳児も、担当の保育士と一緒にゆったりと食事を食べたら、自分で歩いて、コットに行き、横になります。いつも同じ場所にコットを置いているので、迷うことなく歩いていきます。午前中たくさん遊んで、ごはんをいっぱい食べると、自然に眠くなります。それがいつもの姿なので、学生がその姿を見て驚いたという話を聞いて、すごいことだと気づきました。

 この姿をビデオに撮って授業で学生に見せようと、先週金曜日、給食を食べ終わる頃を見計らって、はな組(1・2歳児)のお部屋に行きました。みんなごはんを食べ終わったら、自分のコットに歩いて行って、ごろんと横になります。立って動き出す子には、先生が近くに行って、優しくトントンしたり、手を出さずに見守ったりしています。

 W先生の担当の1歳児のAくんが食べ終わったので、そのままコットに行くんだろうと思って見ていたのですが、AくんはW先生の元へ。W先生が手を差し伸べて、ギュッとAくんを抱きしめると、安心したように自分のコットにトコトコ歩いて行ってゴロンと横になりました。

 子どもにとって一人で眠りに入るのは、不安なことなのかもしれません。疲れて、ご飯を食べてお腹がいっぱいになったら寝るのは自然なことだと思っていたのですが、不安な子もいるのでしょう。ギュッと抱きしめられた子ども達は、とても満ち足りた表情で、コットに歩いて行きました。

 添い寝をしなくても、トントンしなくても、先生の温かい感触や愛情を感じた後は、気持ちよく眠りに入れるのかもしれませんね。若い先生に教えられました。

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