食事の発達
長年0歳から5歳の子ども達の食事の仕方を見ていると、食べ方も発達することがわかります。
離乳食の食べ始め…戸惑いながらも、食べられる食材が増えていき、積極的に食べるようになります。
離乳食に慣れてくると、味がついていない淡白なものに飽きて、だんだん食べなくなります。
離乳食が完了する1歳過ぎになると、味がついたものが食べられるようになり、意欲的に食べるようになります。
探究心が高まる1歳後半から2歳頃は、他のことが気になり、食べたり食べなかったり、日によって差があります。好き嫌いもはっきりしてきて、苦手なものは絶対に食べなくなってしまいます。
3歳を過ぎると、食べる意欲はあっても、好き嫌いへのこだわりが強く、苦手なものを食べてみようとすることはあまりありません。自分が食べられる量がわからず、たくさんついで残してしまいます。「もったいない」ということが伝わりません。おしゃべりに夢中で、食事が進まないこともよくあります。
4歳になると、いろいろなものを食べることが大事だと気づいてきます。苦手なものを食べてみようとしたり、友達や先生に言われて食べてみたりします。残すことはよくないことがわかっていますが、自分が食べれる量がわからず、お代わりしたのに残してしまうこともあります。
5歳を過ぎると、自分の身体や健康に興味を持つようになります。食べないと病気になるかもしれない、大きくならないかもしれない…食べることが自分の成長に繋がっていることがわかり、苦手なものでもがんばって食べようとします。食べてみたらおいしかったと思えることが増え、偏食も少なくなります。食べられる量がわかってくるので、残すこともなくなり、食べられる分だけお代わりするようになります。
卒園する頃には、食事の大切さがわかり、作ってくれる人に感謝の気持ちを持ったり、自分で食事の準備をしたり、片づけたりするのを当たり前のこととしてできるようになります。
年齢によって、食事の仕方は発達します。もちろん個人差はありますが、身体が大きくなって、食事の大切さを理解できる心の育ちが食事の仕方も変えていくのでしょう。
3歳児の食事の姿を見ていると、残す量が多い、おしゃべりばかりでなかなか進まない、好き嫌いが激しい、たくさんこぼしてしまう…いろいろと気になりますが、少し先を想像しながら見守っていきたいと思います。