検索上位の情報に左右されない。
5月下旬になり、気持ちの良い気温の中、園地作業をしています。
暑くなりすぎる前のこの時期が、一番気持ちいいですね。
インターネットや書籍で農家、農業について調べると、
いろいろな情報が出てきます。
「稼ぐ農業」「儲かる農業」「6次産業化」、
最近は「IT農業」などの情報が出てきますね。
こういった情報は派手だし、魅力的に見えるし、
「最先端農業」を感じさせます。
自分もイチ生産者として、こういう情報に触れると
なにか人と違うことをしないといけないのか?
世の流れに取り残されているのではないか?
と、焦る気持ちが出てきます。
ただ、実際、農業に携わってみると、インターネットや書籍で
取り上げらている事例はやはり「特殊な例」で、
多くのチャレンジは失敗していることが多いです。
自分が就農したときには「6次産業」がトレンドだったのですが、
このトレンドの成功は2割に満たないと思います。
(近場でも6次化した生産者もいますが、なかなか大変そうです)
※6次産業化については、今後話題にしたいと思います。
自分のコンセプトは「持続可能な農業経営」ですので、
トレンドなことにチャレンジすることは必須ではありません。
トレンドはトレンドで情報はおさえつつも、
無理しない範囲で取り入れるぐらいですかね。
ネットや書籍には出ないですが、確実に堅実にしっかり稼いでいる農家、
生産法人は意外と多いと思います。
ただ、そういった情報はあまり表には出てきません。
なぜなら、情報発信をする必要がないからです。
あと、発信した情報に「面白み」がないからです。
慣行栽培で、農協出荷して、しっかり稼いでいます。
こう言われてしまうと、突っ込むところがないわけで。
特別な栽培方法でもないし、特別な販売方法でもない。
でも、実際は、細やかなテクニックの積み重ねによって、
しっかり利益を確保しています。
●細やかなテクニック=栽培技術のほか、品種構成、出荷時期、出荷場所、選果技術など。
また、派手に情報発信しているところは、
意外と内部がグチャグチャだったということも多々あります。
(人間関係が悪い、加工品の在庫がたくさんある、利益が出ていない)
ですので、あまり情報には左右されず、
地域でしっかり稼いでいる生産者を参考に、
自分の農業経営を組み立てていくことが大事なことの一つかと思います。
ちなみに。
稼いでいる農家の見分け方の一つは。
「園地が綺麗に整備されていること」
資材が散らかっていていたり、草刈りがされていないような園地は、
稼いでいる農家ではない可能性が高いです。
本日はここまで。
今回も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
「リアル農業」に興味をもっていただければ幸いです。