ProxmoxのコンテナでGUI環境を作る
自宅のProxmoxを外出先からも操作したいのでChrome Remote Desktopでログインできる環境を作ってみます。せっかくなのでVMではなく軽量なコンテナで作ります。
Debianのコンテナを作成
コンテナのベースはDebianにします。理由は下記の通りです。
Linux版のChrome Remote Desktopは.debのパッケージしかない
RPM系のAlma Linuxにalienで無理やり入れてみても動かなかった
Ubuntuは権限が厳しいのかGUI環境でネットワークに繋がらなかった
Time zone設定
デフォルトはUTCなのでJSTにしておきます。
# timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
GUI環境作成
参考
デスクトップ環境のインストール
Xfceが軽いのでおすすめです。GNOMEも試したけど重かったです。
# apt install xfce4
必要に応じて日本語環境なども入れます。
# apt install task-japanese locales-all
# apt install fonts-noto-cjk
OS環境は英語のままでもよいと思いますが、Google Chromeで日本語が表示できる方がよいので fonts-noto-cjk は入れた方がよいです。
RDP環境のインストール
Google Chromeの設定に必要なのでRDPの環境を作ります。
# apt install xrdp
一般ユーザの作成
rootでGUIにログインするのはセキュリティ的に良くないのと、Google Chromeがそのままでは起動しないので一般ユーザを作成します。
# useradd -m -d /home/ユーザ名 -s /bin/bash ユーザ名
# passwd ユーザ名
sudo設定
Chrome Remote Desktopの設定に必要なためsudoを設定します。
# apt install sudo
# vi /etc/sudoers
//末尾に追加
ユーザ名 ALL=(ALL) ALL
Google Chromeのインストール
# wget https://dl.google.com/linux/direct/google-chrome-stable_current_amd64.deb
# apt install ./google-chrome-stable_current_amd64.deb
Chrome Remote Desktopのインストール
# wget https://dl.google.com/linux/direct/chrome-remote-desktop_current_amd64.deb
# apt install ./chrome-remote-desktop_current_amd64.deb
再起動
ここまで準備できたらコンテナをリブートします。
# reboot
GUIログイン
コンテナが再起動したらLAN内の別のPCやVMなどからRDPでコンテナ環境にログインできます。初期設定も不要で繋がるので便利!
PC名: コンテナのIPアドレス
ユーザ名: 上記で作成したユーザ名
PW: 上記で設定したPW
Google Chrome/Chrome Remote設定
Mac/Windows環境と違ってLinuxの場合、Chrome Remote Desktopを始めるときに別のクライアント側のPCで認証用のコードを作成した後、サーバ側でコードを実行する必要があるのでちょっと面倒です。
参考
Chrome Remote Desktopしてみる
ここまで設定すればChrome Remote Desktopができます。
リモートで入ってChromeを立ち上げ、https://localhost:8006 でProxmoxの管理画面に入れます。
これで外出先からでもスマートフォンでProxmoxを操作できますね。便利!
注意事項
Chrome Remoteを使い終わったらRemoteのウインドウを閉じるだけではなく、リモート先のOSをログアウトした方がよいです。
Remoteのウインドウを閉じるだけではリモート先のOSとGoogleのサーバがセッションを張ったままにしているようで、無駄に電力を食い続けていました。
常時10W超えの状況だったので、省エネサーバ運用のためにはログアウトは必須です!
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