Mercurey 1er Cru Clos Leveque 2012 / Dom. Lefort
<タイプ>
赤
<生産者>
Dom. Lefort
<品種>
ピノ・ノワール 100%
<産地>
フランス・ブルゴーニュ・Mercurey
<価格帯>
6500円前後
<コメント>
飲んだことのないややマイナーアペラシオンの1er Cruということで選択。また自然派のようです。価格も1er Cruにしては手頃です。3日間で飲みました。
初日は熟した赤系果実の香り。イチゴやチェリーにスミレを合わせたような感じで、ボリュームも結構あります。色合いは結構濃いめです。飲み口は上品で、薄い印象すら受けましたが、口に含むとタンニンが一定の存在感を主張しており骨格はしっかり目。やや土っぽいニュアンスなどもあります。樽由来のバニラやナッツの感じも結構しっかり。酸味は控えめで、甘やかさもあるのでリッチでまろやか、柔らかい印象です。全体的には今まで飲んできたピノの中ではかなり濃いタイプのようです。余韻は長めで割とよくある青い印象。少し経つと香りはさらに強くなり、より熟れた熟成方向に少し変化。ミネラリーな印象や、ヨードもわずかにある感じがします。
2日目になると少し酵母感が出てきて、非自然派のブルピノはこのニュアンスを感じないものが多いので自然派である事を納得。ややアルコール感も出てきて、1日目の終わりの方がいい感じです。3日目も引き続き下り気味で、芯の強さがかなり衰えて、あっさり系に変化した印象。ただ、下りながらもバランスは最後まで保っていました。
<感想>
かなりリッチで南を感じる濃いめのブルピノでした。かなり教科書的に必要なものをしっかりバランスよく備えた印象です。非常によく完成されたワインに感じられましたが、反面やや面白みに欠けるという印象も。またやや樽感が強く浮いている感じもあり、好みからは少し離れたワインでもありました。もしかすると2012年というヴィンテージの特徴も、好みから遠ざかった一因かもしれません。骨格がしっかりめで、樽感もしっかり、すこし土のニュアンスがあるピノ、ということで、今まで飲んだワインだとCambridge Road Animus NoirやMaranges Rouge Y. et C. Contat Grangé、Ataraxia Pinot Noirなどが思い浮かびますが、それらよりも優等生的な味わいで、リッチさに力点が置かれているように感じました。また、メルキュレイの特徴、として出てくるリッチで肉付きが良い、というのは完全にこのワインと一致しているように思います。
ブルゴーニュというブランド料も込みで考えるならばコスパ的には悪くないですが、この価格帯だとまだまだ好みのワインは存在しそうです。また料理との相性は、やはり濃さのあるワインなので濃さのある料理が良いように感じました。
飲み頃にはもう既に入っている印象ですが、しっかりとした熟成感を感じられるにはまだ少し早い印象です。タンニンしっかり目でリッチなので、まだまだ熟しそうにも思いますが、やや酸味に欠けるので、あまりおくと輪郭がぼやけすぎるのではないかという気も。
<得点>
81点