英語への思い~スタエフ生活3年目に~
母がNHKラジオの基礎英語のテキストを、私が小学生の時に買ってきてれた。それが私の人生で初めての英語との出会いだった。日本語と英語のあまりの違いに驚き、ワクワクして、真似するのが楽しかった。「ラジオ」を英語で言うとこうなんだ、「ミルク」って英語ではこんな風に言うんだ。いちいちに面白さを感じた。
母がエレクトーンを弾いていたので、ビートルズを小学生の時よりも、もしかしたらもっと前から聞いていたかも知れない。自分で自発的に洋楽を聴くようになったのは小学校高学年になってからだった。FMラジオで必死に自分の好きな曲をカセットに録音したことが懐かしい。初めて買ったのはカセットテープ。マドンナのLike a virgin。その次がWham!のI'm your man。初めて買ったLPはa-haのHunting High And Low。そしてもうちょっと背伸びをしてMr.MisterのKyrieを買ったときは本当に嬉しかった。その後にすぐCDが出てきた。一番最初に買ったCDはa-haのScoundrel Daysだった。
a-haが大好きになってファンレターを送りたいと思って必死で手紙を書こうとした。(結局送らずじまいだった)a-haのTake on meを自分でも訳したいと思って、必死で辞書を片手に意味を理解しようとしたけど、まったく意味が分からないまま英語を英語のままに一生懸命覚えようとした。服部まこさんみたいな通訳になりたいって思ったり、セーラみたいなDJになりたいと思った。
懐かしくなってセーラ=ローウェルさんをここ1年の間に検索したら、もう彼女はこの世にいなかった。
私の音楽の時間はあの80年代でずっと止まっている。
ワクワクとコッソリで、夜中のMTVを見ていた。小林克也のベストヒットUSAもベータ版のビデオで録画してた。あのいでたちで流暢に英語を話す小林克也がかっこよく見えた。そのデッキが故障して録画が出来なかったときはもう、この世の終わりとばかりの悲しみが私を覆い尽くした。それでもやっと見れたa-haのインタビューにはただただ胸が弾んだ。Heartのミュージックビデオは何度も何度も見た。
始めて見たホイットニー=ヒューストンのキュートさに釘付けになった。ステージで歌うティナ=ターナーが47歳だと知ったときは、「何てかっこいい47歳なんだろう!47歳であのミニスカートはいて歌っているなんて」って驚いた。
ちょっと大人気分になってTop Gunを見に行って、音楽と映画の融合に目も耳も心も釘付けになった。
どんなに時間が過ぎても、色あせないままずっとずっと私の心に残っている。自分が心からワクワクしたこと。何の損得も一切関係なく、本当に心から好きだと思ったモノ。
スタエフは自分が憧れて、憧れのまま終わっていた、憧れのままで諦めていた自分に、もしかしたらなれるかも知れないって思わせてくれる場所だと思う。声だけの世界で、想像の翼を広げて、声だけだったら、なろうと思ったら、なろうと思った世界に自分を連れて行ける。
そして封じ込めていた過去が解き放たれていく。
忘れ去っていたことを思い出させてくれて、感謝に変えていける。
母があの日買ってきてくれた基礎英語のテキスト。そしてそれから毎月、ワクワクそのテキストを楽しみにしていた自分が懐かしくて愛おしい。そして私にそれを与えてくれた母に改めて感謝したい。
あの頃夢見た自分を、諦めずに再現してあげたい。
今からでも出来るよ。遅くないよ。生きているうちに、やろうと思ったことは諦めないで。あなたはあなたの好きなことをすれば良い。あなたはあなたがなりたいと思った自分になれば良い。そしてなりたいと思ったら、その方向が見えたら、きっときっと、一歩一歩進んでいったら、きっとなれるから。
ずっとずっと就職など、キャリアを問われる面接で私は「英語は好きなだけです」と答えてきた。その自分から脱却したい。私は英語と両思いになりたい。英語と相思相愛になって、自分の世界を広げたい。
どれだけ自分が英語にコンプレックスを持ってきたのかが、スタエフを始めたことで明らかになった。そしてそれを解放していくチャンスをスタエフや他の音声配信アプリ(ラジオトーク)でもらっている。