30年前の...
1995年。
この年は日本にとっても地球にとっても、私にとっても分岐点となった年。
あれから30年。
30年前の1月17日。
まだ夜が明け切らないうちの午前5時46分。
阪神淡路大震災。
京都市内でひとり暮らしをしていた私は激しい縦揺れに目が覚めた。
電話が鳴った。西宮の友からだった。「家が壊れた」と。テレビをつけると、道路が裏返しになっていた。火災が起きていた。神戸で戦争が起こった!そう思った。
同じ年の3月。
地下鉄サリン事件発生。
日本でこんな卑劣な同時多発テロがあろうとは...!
同年、5月。
私は単身、トルコへ発つ。
アジアとヨーロッパの文化が交差する都市、イスタンブールで、初めて接したイスラム圏。そこには、学校の授業やテレビ新聞が伝えない人々の暮らし、社会、歴史があった。
1995年、私が京都を離れ、東京で暮らすことにした年。あれから30年。
テレビを信用しなくなって30年。
テレビを見なくなった。家から消えてしまった。
毎年、1月だけはゆっくりと時間が過ぎる。まるで1995年を抱きしめるかのようにノロノロと、ジワジワと時間が過ぎる。
あれから30年。
日本が経済成長をやめて30年。
30年は長いか、短いか。