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第四章 感情を見極め、表現する②

NVCの本に沿って書いていくシリーズ第十回目。

(マガジンはこちら↓有料版になってはいますが、無料で最後まで読めます♡お気軽にどうぞ♡)


NVCとは、思いやりを持ち、お互いが大切にされて、心の底から自然に相手に何かをしたくなる関係性。

前回は、NVCの4つのプロセスの二つ目【感情】の前半↓について書きました。

NVCではすべての感情を大切にします

では、【感情】後半を書いていきますね。

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『〜と感じる』という表現は、実際には感情そのものを表現していないときがある。

「わたしはあの時、平等に扱ってもらえなかったと感じた。」

というのは感情ではなく「思う」「思った」こと。
評価や解釈、思考である。

「負け犬のように感じる」
「壁と一緒に暮らしているみたいと感じる」
「わたしはいつも待たされているように感じる」
「それは無駄に感じる」
「彼女にコントロールされているように感じる」
「わたしは彼に相手にされていないように感じる」


「何を感じているのか」と、
「どう思っているのか」を区別する。


感情をありのまま表現するときは、「感じる」という言葉は必要ない。

「イライラしている」
「ワクワクしている」
「腹が立っている」
「ドキドキしている」

これだけで感情は表現できる。

「わたしはギターの才能がないと感じている」

↑これは『自分がどう思っている』かで、感情表現ではない。

では、実際の感情を表現すると、

「ギターリストとして、自分にがっかりしている」
「ギターリストとして、自分にイライラしている」
「ギターリストとして、自分に不満があり悔しい」

などなど。

【才能がない】という表現のその背後には、がっかりしていたり、悔しかったり、不満を抱えていたり、イライラしたり、などの感情が実際に存在しているんです。

(さらに、その感情の奥深いところには原石がある。自分は何を願い、何を大切にしたいのか? それを教えてくれるのが感情です。次回の第五章で探求していきますね。)


今度は、他人に対してどんな感情を抱いているのか、何を思っているのか、を区別してみます。

「わたしは職場で価値がないと感じる」

これは感情表現ではなく、
自分が価値がないと思っている

この言葉の背後にある実際の感情は、

『悲しい…』
『つらい…』
『こわい…』
『寂しい…』
『焦る…』
『不安…』


など、もっとあるかもしれない。

次に、

「あの人たちに無視されたように感じた」

これも感情表現ではなく、
自分が無視されていると思っている。

この言葉の背後にある実際の感情は、

その人たちに放っといてもらいたいときであれば、
『ホッとする』かもしれない。

でもその仲間に入りたいって願っているのであれば、
『悲しい』『寂しい』『疎外感』『孤独感』
を感じているかもしれない。


「価値がない」も「無視されている」も、あくまでも自分や他人の行動に対する自分の解釈を表現したものであり、どう感じているか、と感情を表現したものではない。


他にも、

疑われた
脅迫された
攻撃された
まるめこまれた
バカにされた
裏切られた
拒否された
見捨てられた
利用された
騙された

などなど、これらの言葉も、相手の言動に対する自分の解釈であり、感情を表現したものではない。

(本には33つの言葉が書かれていました。)

そして、自分の感情を表現するために漠然とした言葉や一般的な表現を使うことから、特定の感情を表現し、伝わりやすくなるように語彙を増やします。


【満たされたときに感じる感情(いわゆるポジティブな感情)】

ウキウキする
穏やか
あたたかい
いとおしい
エネルギッシュ
キラキラした
爽やかな
くらくらする
舞い上がるような気分
魔法にかかったような心地
まろやかな気分
晴れ晴れとした

などなど。

(そんな感情の表現したことがない!っていうもの、ありませんか?わたしはほとんどでした。本には満たされたときの107もの感情表現が書かれていました。多い!)

【満たされなかったときに感じる感情(いわゆるネガティブな感情)】

イライラ
打ちのめされる
気が抜ける
暗くなる
恐怖
うしろめたい
困惑
おじけづく
心を痛める
幻滅
とげとげしい
張り詰める
嫉妬
しおれる
ふさぎ込む
惨め
熱意を失う

などなど。

(本には137の満たされない時の感情表現が書かれていました。こっちの方が多い!)

★NVCジャパンのサイトに感情の一覧表があります↓
http://nvc-japan.net

ぜひダウンロードして感情の語彙を増やしてみてくださいね♡


第三章の評価をまじえない「観察」も、第四章の「感情」の語彙を増やすことも、自分自身を表現するために大切な要素表現が豊かさにつながっていく。

感情表現を増やすことで、自分の気持ちを明確に相手に伝えることができ、人と心が通い合う可能性や、対立などの時にも、相手とつながる可能性が広がる。 


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ということで、ここまで、

【第四章 感情を見極め、表現する】

の後半をお届けしました。

冒頭にも書きましたが、NVCではいわゆるネガティブな感情と言われるものも、すべてとても大切だと伝えられています。

悪い感情、醜いような感情なんてない。
感じちゃいけない感情なんてない。

だって、心が必要としているから、何か気づいて欲しいことがあるから。人は毎瞬毎瞬、何かしらの感情を感じているんです。

ただ、感情を抑えるように育てられてきた私たちは、感情を抱いていることすら気づいていないかもしれない、もしくは「感情を感じない」(これも感じないという感情です)ということが日常になっているかもしれない。

悲しみも、恥ずかしさも、嫉妬も、嫌悪感も、イライラするのも、ムキになるのも、ショックを受けるのも、落ち込むのも、焦るのも、とても自然なこと。そして、その深いところには原石がある。

ポジティブな感情だけって、なんだか不自然にわたしは感じるですが、皆さんはどうですか?

(↑この「感じる」は、わたしの感情表現ではなく「解釈」デス!笑)



NVCを探求していく上で、このネガティブな感情を扱うと、すごく痛みが伴うことがあって、そこでNVCから離れてしまうことがあるんです。

痛みだって自然なこと。でもみんなどう扱うかがわからない。そんなこと教えてきてもらっていないから。

でもその痛みの奥の深い深いところまで到達できたとき、自分の中にある光輝く原石に出逢えたとき、その痛みの向こうには、あたたかさや喜びがあることを知る。

そこになかなか到達し切れなかったときに、心が折れてしまったり、諦めたり、消化しきれず、浄化しきれず、またネガティブな感情に蓋をする選択をするかもしれない。そうなった時は、きっと周りの人たちのネガティブな感情にも嫌悪感を抱いたり、過剰に反応してしまうかもしれない。


全世界のNVCフェスに参加した時に、他の国の参加者が、

「痛みの先には喜びがあるって今はわかっている。昔はわからなかったけれどね。そしてそれをどう扱ったらいいかも今はわかっている。

【痛みはギフト】

だと今は思えるんだよ。」

と話してくれた。

わたしも心からそう思っている。

これからは、感情表現を豊かにし、すべての感情が愛おしく、まるで楽器のような、芸術のような、

【感情のアーティスト】

になっていきましょ♡

では、このシリーズ次回は、

【第五章 自分の感情に責任を持つ】

いよいよ、NVCの真髄、感情のその奥にある大切なもの、NVCでは『ニーズ』と呼ばれいます。その『ニーズ』にフォーカスしていきます。

ワクワク♡

今日も読んでくださり、ありがとうございます♡

また次回、お会いできることを楽しみにしています♡


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このシリーズの有料マガジンの試みについてと、今すぐ何かしらの講座を覗いてみたい、感情の一覧表など、どんなものあるのかを知りたいと思われた方のために、ココに載せています。よかったら下のリンクにも訪れてみてくださいね。

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NVCの創設者マーシャル・B・ローゼンバーグの唯一の日本語に翻訳された本。これを第一章から第十四章までを、わたしの学んできた様々な視点やた…

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