盲腸でも、胆石でもない?
翌朝の日曜日。
5時に起こされた。
「早朝手術になると思うから、準備するわ。」
と、身体を拭いてもらったりした。
8時…
9時…
どうやら、早朝手術はなさそうだ…
今日ももちろん同じことを何度も聞かれる。
「いつから痛い?」
「最後に食べたのはいつ?」
「なんでここにいるの?」
「いつからここにいるの?」
「最近体重減った?」
何っっっ回聞くねんっっっ!!笑
日本だったらきっと「さっきもそれ伝えたんですけど、カルテに書いてないんですか?」とイライラしてたと思う。でもなぜか海外だと不思議と怒りすら湧かず、もう笑えてくるんだよね。
旦那が仕事をしていてよく「なんでこの国が世界一位やねん!!絶対日本の方が世界一位や!!」と発狂している理由がこういうときによくわかる。
でも医療現場ですらこのゆるさでも一位なんだったら、それはもう日本は一位かも無理かもしれないな。きっと医療現場でのこのゆるさも世界で一位には必要なんだ。
そして、他にも、
「手術、どうだった?!」
と聞く人も数人いたり。。。
してねーよっ!笑
カルテはあってないようなもんなのか。。
質問聞きながら毎回パチパチ打っているあれは一体なんなのか。。
「最近わかってん。一人一人自分で確認しているねん。個人を信用していないから。」
と、旦那。
まじ??そんなことある??笑
そうだ、手術。聞いてみた。
「手術するの?」
「わたしにはわからないわ。」(するよって言う人もいる)
「旦那がドクターと昨日話せなかったから話したいって言ってるんだけど?」
「11時にドクターがくるわよ。」
「11時ごろ着くって言ってたから、ちょうどいいね!」
11時に旦那と子供たちが来た。
旦那はドクターとエレベーターでちょうど会ったらしく、
「右腹が痛いってワイフが入院しているのあなた?!?グットタイミングだね!今から行くから待ってて!」
と、言われたらしい。
が、しかし。。。。
ドクターは来なかった。。。。。
「11時に来るって言ってたんだけど…さっきエレベーターで会ったんだけど…子供たちいるから話が終わったらすぐ連れて帰ろうと思っているんだけど…」
「あぁ、違う手術に入ったみたい。あと何時間かかるかはわからないわ。」
「・・・・・・・・・。」
そして、ドクターが来たのは、
16時…
早朝手術とか、11時来るとか、なんやってん。。
わたしは動かなかったけど、痛み止めが効いているからか話したりすることはできた。
「昨日のCTでは、黒いこれくらい(2センチくらい)のが映ったんだ。でも胆石だとしたら、こんなに元気ではいられない。あなたは見た感じ良くなってきているし、しゃべったりもできる。」
「昨日の夜、激痛だったよ?」
「おそらく、小腸から大腸につながる入り口ところでひっかかっていて、それがめちゃくちゃ痛かったんだ。でも今はそこを抜けてたんだと思う。だから、痛みが落ち着いてきた。エコーで胆嚢も見たけど、胆嚢の状態もいいから胆石だとは考えにくい。ここ1ー2週間の間にプラムの種とか飲み込んでない?」
「え?種??」
「そう、種じゃないかなって。」
「え??もし種だったらトイレで出てきたらおしまい?」
「うん。笑」
おーーーーーーーい、なんだか恥ずかしいことになってきたぞーーー。。。笑
だって、盲腸かも!!胆石かも!!ってわたし騒いでたし!!友人にも連絡してたし、noteにも書いちゃってるよ!?笑笑 いや、でも実際めっちゃ辛かったし。。
種だったら。。。。やだーーーーー、恥ずかしすぎるーーーーー。。。。。笑 でもネタとしてはめっちゃおもろい大阪人根性ーーーーー。
旦那、
「なんかおもろいことになってきたなー。笑」
と、大爆笑。
「待って、、、笑かさないで。。笑うとまだお腹めっちゃ痛いから。。。笑」
でも、そんな塊飲み込んだら、さすがに記憶はあるはずだけど、全く身に覚えがないんだよね。最近食べたものはリンゴやミカンやバナナ、そんなプラムみたいな種なんて飲み込んでいない。なんだろう?めっちゃ謎なんやけど。。
それに移動したって言ってるけど、ずっと同じ一箇所がピンポイントで痛いし。。その大腸の入口が傷ついていて痛いのかな??
とりあえず、CTをまた明日撮り直そうってなった。
「僕は明日15時半に来るから。」
「じゃあ娘ピックアップして15時半に着くし、ちょうどいいね。」
「ベストだね!」
明日も15時まで放置なのね。。
15時にわたしのところへまず来るとは思えないんだけど。。
旦那は「じゃーねー♪」と笑いながら子供たちと帰っていった。笑
すると、食事担当の人がやってきた。
「夕飯から食事を提供します。」
「え!食べていいの?」
「ハイ、ドクターから指示が出ました。」
マジか。。。な、なにがあるんだろう。。
「では、ハンバーガーにしますか?チーズバーガーにしますか?」
「・・・・・・・・・・。」
わたし48時間、絶食してたんやで?
水も飲んだらあかんって飲んでなかったんやで??
「・・・・・・・・ほ、他には…?」
「チキンサンドイッチ、なんとかサンドイッチ、なんとかサンドイッチ・・・」
48時間断食あとの、いきなりグルテンは避けたい。。
「ほ、他には…?」
「ベイクドサーモン」
「じゃ、じゃあそれで。。。」
「ホワイトトースト、イングリッシュマフィン、ジャスミンライス…」
「ジャ、ジャスミンライス。。(お粥がいい。。。)スープはありますか?」
「チキンクリームヌードルスープ、クラムチャウダー、ベジスープ・・・」
「ベジ!ベジ!ベジ!」
「珈琲つけます?」
「ノー!!ホットティーで!(といってももちろん日本茶ではなく紅茶… あぁ…ほうじ茶が飲みたい。。)」
「デザートはアップルタルト、タピオカプリン、アイスクリームカップ・・・」
「ノーさんきゅーでございます。。。」
回復食をいう概念がないのだろうか。
栄養士という人はいるのだろうか。。
アメリカの食文化に打ちのめされました。。
「明日のメニューは、置いておくから三食分食べたいものを◯しておいてね。」
と、置いていったメニュー表を見て、また打ちのめされる。。笑
しかし、こんなに選択制は必要なのだろうか?多すぎて選ぶのも大変。
患者さんが病院食を選べるって、そこも自由の国ならではなのだろうか?
そして届いた夕飯の横に、
「ずっと食べてないから吐くかもしれないからね。」
と、緑のをポンッと置いてった。
「・・・・・・・・・・。」
つづく。
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(追記)
つづきを書きました。