未経験者がウェブトゥーン翻訳のトライアルに合格するためにやったこと
今回は全くの翻訳未経験だった私が、どのようにしてトライアルに合格したのかをまとめてみたいと思います。
私自身も今契約している会社に合格するまでは、
「本当に自分がトライアルを突破できるのか」正直全く自信がありませんでした。
勉強やトライアルの準備をしながら、翻訳カフェで質問をさせてもらったり、スタディーに参加したりと先輩方に色々助けてもらったので、私もそのお返しが出来たらと思いこの記事を書いてみます。
一般的なトライアルの流れ
通常は書類審査を通過するとトライアルテストの連絡があります。そのテストに合格できれば契約を結んで仕事をスタートします。
トライアル提出期間はだいたい1週間で設定している会社が多いです。
<選考の流れ>
書類審査→トライアル→結果通知→合格の場合は契約に進む
これまでの経験で言えば、書類審査は落ちたら連絡なし、トライアルまで行けば不合格でも連絡がもらえました。
私のトライアル歴
トライアル歴と書きましたが、実はこれまで全部で3回しか挑戦していないのでそれほど経験豊富でもありません。その時ごとに覚えていることを簡単にまとめてみます。
1回目のトライアル(不合格)
-作品数1つ
-エクセルシートに訳文のみ記載
-1話目でしたが続きも読まずに翻訳
-翻訳時間:約1時間半
*合格する半年以上前に受けた初めてのトライアルで、なんの事前情報もなしに受けました。今思えば落ちて当たり前だったなと思います。キャラクターの性格なんかも想像する事無く、ザっと訳して提出しました(笑)
2回目のトライアル(合格)
-作品数3つ
-指定されたエクセル様式に訳文記載
-前後のストーリーを把握してから翻訳
-翻訳時間:10時間以上!?(ストーリー把握時間含む)
*1回目の不合格からオノマトペの語彙を増やしたり、翻訳済みの作品を読み比べたりと勉強をしてから挑んだトライアルで「多分受かるかも」と思っていました。色々と工夫してみた事があるので後で詳しく説明します。
3回目のトライアル(辞退)
-作品数1つ
-エクセルシートに原文を記入してから訳文を記入
*指定の様式がなかったので、まずエクセルシートに全部韓国語を移して…さぁ翻訳に取り掛かろうという所で2社目の合格通知がもらえたので辞退しました。
履歴書準備のコツ
私が書類審査通過のために気を付けていたポイントです。
・自己紹介シートを添付する(求められていなくても)
・自己紹介シートは韓国語と日本語で2つ用意する
・韓国人担当者には韓国語をアピールする
ウェブトゥーン翻訳用の履歴書も初めは日本語の一般的なものを用意していました。それでも1社目は通過できたのですが、自己紹介シートを追加するようにしてから特に感触が良くなった気がします。
自己紹介シートには、生い立ちや自分の性格、なぜウェブトゥーン翻訳がやりたいのかなどを項目ごとに分けて記入しました。
これを始めたきっかけは、ある求人に応募する時に提出が義務付けられていたからです。結局トライアルまで漕ぎつけられなかったのですが、それ以降「これは意外と使えるのでは?」と思って使い回していました。
その時は韓国語で制作したものだったのですが、後程日本語バージョンも用意して時と場合によって使い分けていました。
使い分けは完全に個人的見解なので参考程度にしてもらえれば…と思いますが、日本人担当者には日本語、韓国人担当者には韓国語の自己紹介シートを送っていました。
その理由は日本語バージョンは日本語の表現力や私の人となりを感じてもらうため、韓国語バージョンは韓国語力をアピールするためでした。
やはり母国語の方が読んでもらいやすいことがひとつと、ウェブトゥーン翻訳の作業に韓国語のライティング力は正直そこまで求められないのですが、「韓国語でも問題なく仕事をこなしてくれそうだ」と思って貰えるように付けていました。
実際に仕事を始めて、設定集の記入や担当者との連絡は韓国語で行っているので、ある程度韓国語をアピールして正解だったかなとも思います。
韓国語の自己紹介シートは一応夫にチェックをしてもらい、誤字がないかなど確認しました。
余裕があるのであれば、自己紹介シートの準備は自分の頭も整理できるのでおすすめです。
合格したトライアルで気を付けたポイント
晴れて合格できたトライアルで実際に工夫したことは3つです。
・ストーリー把握に全力を注いだ
・訳文に注釈を付けた
・連絡はすぐ返すようにした
①ストーリ把握に全力を注いだ
合格したトライアルの準備期間のうち、大部分はストーリ把握で終わった気がします。
3つの作品のうち2つは、指定された回を読んだだけでなんとなくキャラクターのイメージができたので前後数話を読んだのみにしました。
そのうち1つが少年漫画のファンタジーxアクションもので、キャラクターの数が多く関係性や世界観を掴むのが難しそうだったので、ストーリー把握をしっかりしてから訳そうときめました。
訳すのが80話目位だったのですが結局時間が足りず…50話位までと70話から訳す回までを読みました。
これだけ読み込んだので自分の中でしっかり解釈して訳せたのが良かったかなと思います。ちなみにそれだけ読んだことも、少し読み切るのに時間が足りなかったことも熱意をアピールするために担当者の方に伝えました(笑)
②訳文に注釈を付けた
これは翻訳カフェでスタディーをして学んだんですが、同じ作品でも訳す人によって解釈が微妙に異なります。
スタディー参加して、これはこういう理由で訳しました、とみんなで共有したときに、「なるほどそんな背景があったのか」と思ったのでトライアルでも活用してみました。
例えばここは少し工夫したけど、最悪の場合誤訳だと思われてしまうかもしれない…と思う部分に注釈として訳文の意図を書くと有効かなと思います。
これに関しては今実際に仕事をしながらも、伝えた方がスムーズに作業が進むだろうなと思うことは意識して記載するようにしています。
③連絡はすぐ返すようにした
何度か翻訳の求人に応募するようになってから、トライアルを送ってもらった直後に返信をしている方が居ることをネットで知りました。(ウェブトゥーン翻訳ではなかったのですが)
何日までと期限があるので、出来上がってから連絡するのではなく、「確かに受け取りました」という意味で、それ以降は追加で連絡するようにしました。
最終的には合否はトライアルの出来で決まるので、小さなことといえばそうなのですが、翻訳者は仕事をする中で納期を守ることと、連絡のマメさはかなり重宝されると感じます。トライアルの時から気を付けるのも良いかもしれません。
最近の採用傾向について感じる事
ウェブトゥーン翻訳は、特別な翻訳ツールが必要とされるわけでもなく、トライアルテストで実力を測るので、比較的初心者が参入しやすい分野かもしれません。
最近はウェブトゥーン翻訳の求人も増えましたが、一方で志望者も増えているのでは、と思います。
その分書類審査である程度ふるいに掛けて、トライアルまで辿り着くハードルも上がっていると感じます。
未経験の場合は事前にTOPIKなどの資格取得をしたり、履歴書やトライアルの取り組み方でひと工夫するのも大事かなと思います。
まとめ
私もウェブトゥーン翻訳がやりたくて、やりたくて、合格通知をもらった時は本当に嬉しかったです。
未だに仕事をしながら、自分の訳文が載っているのを見てよくニンマリしています。
初心を忘れずにやっていきたいなという思いと、少しでも誰かのアシストやきっかけになれたらなと思いまとめてみました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。