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[おもしろ植物学 1ー3 ]進化を加速させる準備をしよう
こんにちはゆuです。
今回は「植物史上の大事件」というテーマでお送りしたいと思います。
さて。一体何が起きたのでましょうか…
1.第二の革命
前回のトピックでは、植物史上に葉緑体[ようりょくたい]さんが来てくださった最初の革命についてお話ししました。
ココで植物はエクストラスキル「光合成」を手に入れましたね。
動かずとも自らエネルギーを作るシステムの完成です。
そして、次に起こった革命で植物の進化のスピードが恐ろしく早くなります。
何が起これば早くなるのでしょうか。
それはタネの元となる胚珠と呼ばれる器官が、子房という皮に包まれたことです。
え?それだけ?と思われそうですがとんでもない。
2.大切な物を守れるか
生き物にとっての最優先事項は自分らの遺伝子です。
動物は子供ですし、植物はタネですね。
そんなタネの元である胚珠が丸出しだと無謀ですよね。
王将だけで将棋をするような物で何も守ってくれない。
なので、胚珠に子房という鎧をまとわせるのはとても重要です。
でも子房だけで守り切れるの?と言われそうですが、姿を隠すだけでも十分効果的だと思います。
ちなみに子房がない方を裸子植物[らししょくぶつ]、ある方を被子植物[ひししょくぶつ]といいます。
↑裸子植物のソテツ君
3.準備が9割9分?
では最後に、なぜ子房で包まれると進化が早くなるかの謎ですが、結論、世代交代(命のバトンパス)がとても早くなるからです。
というのも、子房で包まれると植物が花粉を受け取る準備ができるので、タネを作り始めるまでがスムーズになるんですね。
裸子植物は花粉がきてから準備を始めます。
タネを作るには胚珠を育てて準備しないといけないのですが、先に胚珠を育ててしまうと狙われてしまいますからね。
しかし、子房に包まれてると弱点が隠れているので、前もって準備ができる。
そしてすぐにタネを作り始める。
これが神速バトンパスの真理。
なんと、裸子植物が1年かかるところを数時間で済ませます。
最後まで読んで頂きありがとうございます😊
参考文献
面白くて眠れなくなる植物学 https://www.amazon.co.jp/dp/4569830293/ref=cm_sw_r_cp_api_i_V4QA13F3GRYNE57CKNV2