ルークとルイ愛しいオーラを纏った愛の形
ルークが家に来た時は12歳でもう老犬と言われる年齢だった。
人間の事情に翻弄されもはや飼育放棄されたような状況から保護した犬だった。
犬のとうちゃんにはなったことがないただのとうちゃんはお世話どころか触れることも出来なかった。
今では犬が苦手という人のことをはは〜んと見下すレイシストも当時は散歩に連れていくのがやっとで、散歩中に拾い食いされて口の中のものを取り出そうとして指をがっつり噛まれて泣いていたヘタレとうちゃんだったのだ。
やがてルークは加齢して枯れて怖いと感じることも減った、そして、16歳を迎える頃深刻な病気になりお世話をさせていただくことも増えてすっかりベテランのルークのとうちゃん顔をするようになった
我が家は病気のルーク中心に回るようになり注げるだけの愛を注ぐわんこになった。そんなルークが16歳4ヶ月でついに虹の橋を渡ると我が家は深刻なペットロスに見舞われた。
もう。心に空いた穴の向こうにリオデジャネイロが見えるのではないかというくらいのどこでもドア状態に陥ったのだ。
ルークのとうちゃんとかあちゃんはそのどこでもドアを通ってルークの面影探して都内のペットショップに日々神出鬼没状態だったのだ、
そして、ある日どこでもドアの先、ペットロスの大穴の向こうで待っていたのがルイである。
老犬の哀愁を帯びた愛しさを身にまとっていたルークとどことなく似たオーラ(あくまでもオーラだけである)を纏ったジャックラッセルのパピーはもうペットロス地獄のルークのとうちゃんとかあちゃんの心の臓を瞬殺鷲掴みにしてしまった。
気がつけばルークのとうちゃんとかあちゃんはルイのとうちゃんとかあちゃんにへん〜し〜ん、とうっ!していたのである。