激重と感じた推しの挨拶をなんとか解釈する
「みんな、これからもなにわ男子のそばを離れないでね」
なにわ男子のファンになって初めて行ったコンサート(7/30夜・城ホ公演)での、藤原丈一郎さんの挨拶です。
私は藤原丈一郎さんを推していますが、これを聞いたとき「キャー!」と喜べるような気持ちは一切ありませんでした。「えっ? 重っ! 縛ってきた! この男、約1万人を縛ろうとしている!? 強……」と衝撃を受けました。
昨年のツアーの「1st Love」はBlu-rayで何度も観ていて、その中でも彼は挨拶のときに似たような発言をされています。彼にとっては、これが定番の言い回しなんだろうなって思います。
自宅でBlu-rayを見てるときには何てことなかったのに、会場で直接耳にすると「重っ!」と感じてしまいました。
公演の思い出を自分用に記録しておこうと思ってnoteを2本書いた(MC思い出しメモ・公演全体)んですが、この挨拶への思いはそこまで書きませんでした。めちゃくちゃ衝撃を受けたんですけど、受け取ったときの感情をうまく言語化できなくて。
「離れないでね」とのお言葉は私の胸の奥にずっしり居座り続け、LIVE翌日には以下のツイートをしました。それでも、このお言葉を自分の中にうまく落ち着けられなかったです。ひとりで、うーん、と抱えていました。
その後、横アリ公演で同じような挨拶を浴びて衝撃を受けた方からお声掛けをいただきました。彼の言葉に震えた人間は私一人ではなかった(!)
少しお話をさせていただいて自分の中で思考が深まったというか、なんとなく消化できたかも~という状況になりました。この記事は、レッツ言語化☆というnoteです。要は解釈と言う名の妄想。オタク特有のアイタタです。
ちなみに、今週ざわざわしている某報道や某会見を受けて書いているnoteではありません。
(読まなくていい言い訳ゾーン開始)実はFCでチケットが全て落選し一般でも敗れて途方に暮れていたところ、城ホの公演前日に同行者様のご都合が悪くなった方に巡り合えてご同行させていただけました。その後、復活当選しまして北海道公演に行けることになったので、「北海道に行くまでにnote書いてキモオタ発揮しとこ~!」と思いながら、ズルズル書けずにいたところに、世間であれやこれやが起きてしまって、そんなタイミングでアップすることになっただけです。(読まなくていい言い訳ゾーン終了)
離れることと、離れないこと
離れる要因って何だろうと考えてみて、大きく3つの要因があるかなと思います。
①アイドル側のピリオド
活動休止、脱退、解散、引退とか
②オタク側の事情
何かしらの余裕がなくなった(経済、時間、心など)
③オタクの失望
降りよう、離れよう、と思ってしまった
①が起きないようにするには、オタクは応援してただ祈るばかりです。それしかできません。「どうか長続きしてください」、「プライベートで何をしていてもいいけれど、どうか犯罪だけは起こさないでください」、「闇と繋がっていませんように。交友関係は健全であってください」など、マジで祈ってます。
でも、オタクが祈って防げるわけではないです。神に祈って叶うもんじゃない。すべてはご本人たちに掛かっている。(いや、「すべて」は言い過ぎですね…。悲しいかな、本人たちが意思決定したわけではないだろう事例もありますし、アイドル側としてもどうにもできない部分がありそうです)
これに関して、オタクに「離れないでね」ってお願いするのはちょっと違うなと感じます。「祈り」の前段にある「応援」を求めているようにも思いますが、私はひねくれているので「じゃあ、オタクの祈りに応えてくれるんだよね?そこはよろしくお願いしますよ。オタクの応援だけじゃ成立しないんだわ」と思ってしまうわけで。
ひねくれた頭で解釈を拗らせる中で、気が付きました。「もしかして、応える前提での発言なのではないか?すでに彼の中では、心構えというか、覚悟みたいなものが固まっているのでは?」と。ご本人がどういうお考えで発言されたのかは分かりませんが、心が決まっている可能性もあるな、と感じました。だったら「離れないでね」じゃなくて「離さない」と表現して、意志の強さを示されたほうが正しく伝わる気がします。どっちにしろ縛る表現なので重いんですけどね。
②は、進学・就職・昇進・結婚・出産・介護など生活の変化によって意図せず生じることがあると思います。
あと、今の世の中は魅力的なコンテンツが溢れていてしかも容易にアクセスできるので、別の何かに熱量が移ってしまうこと(心変わり)も起きると思います。推しは変えるものではなく増やすものだとは思いますけども、財も時間も有限ですから自分のキャパシティを超えない範囲でやりくりすることになります。結果として、残念ながら優先順位が落ちたり追う対象から外れたりするコンテンツも出てきます。
これはいつ起きるか読めないし、タイミングも程度も個々に異なるし、対策しようがない要因です。これに関して「離れないでね」はアイドルからオタクへの祈りなわけです。祈られたところで防げるかは分からんけど。(アイドルには「応えろ」と求めるのに、オタクは「分からん」とか言うの、狡いですよね。でも、えてしてオタクは「夢」を見ている状態なので、アイドルへ求めることや期待することが一方的に大きく膨らんでいると思う。)
キャリアの長い方なので、スポットライトを浴びられないこともあったと伺います(私は歴が浅く、実際どうだったのかこの目で見たわけじゃないですけど)。ファンの心変わりも有り余るほどご経験されているでしょう。アイドルとして第一線に立った今、彼の一種の「ねがい」が「離れないでね」というご発言に表れてるのかもしれません。
③は、スキャンダルが発端だったり、推しの言動などにちょっとした違和感を覚えたことが発端だったりすると思います。
スキャンダルに関しては、私個人としては倫理観を疑うような内容でなければ、どうぞ人生楽しんで、って感じなんですが(DVとか不倫とか、誰かを傷つけたり不幸にしたりしているような内容は無理。侮蔑してしまう)、許容範囲はオタクそれぞれで違いますよね。「裏切りだ!」って思うオタクもいる。「離れないでね」って言葉に心酔するオタクがどれだけいるのか分かりませんが、心酔した純情なオタクほどショッキングな報道を見聞きしたときに失望を募らせる気がします。諸刃の言葉だなぁと思います。
推しの言動などに違和感を覚えたときは、距離を置くか離れるかしたほうが健康に良いだろうから離れるべき。アイドルもオタクもそれぞれ人間だし、時間が経てば色々と変わっていきます。マッチしているときに楽しく推すのがベストだと思います。
「ファンのみなさんもアイドル」
丈くんの挨拶に衝撃を受けた方とお話をする中で、大橋くんも「1st Love」ですごい挨拶をしていたよね、という話になりました。
ファンに向かって大橋くんが「みなさんもアイドルです」と仰っている挨拶(ファンの方々の笑顔を見て元気を貰えていますという意味)が映像化されています。彼の独特な表現に観客はクスッと笑って、その反応に「なんで笑うんよ?」と返してらっしゃるので、彼の中では結構真剣にそう思ってらっしゃるんだな~と想像できます。
さきほど、②の段で、
と書きました。
大橋くんはファンもアイドルだと仰っているんですよね。つまり、アイドルもファンに「夢」を見ているところがあるのでは、と思わせられて唸りました。
彼はアイドルとしてデビューするという夢を叶えて(今はもっと大きな、宇宙を対象にした夢を抱えていらっしゃいますね)、アイドルの姿でファンに夢を見せて、それと同時にアイドルとしてファンに夢を見てらっしゃる。
アイドルは夢を見せてくれるだけじゃなくて、アイドル自身もファンに「夢」を見ていて、ファンに期待をしている――
そう思うと、重くて消化しきれなかった「離れないでね」という言葉が腑に落ちた気がしました。
「離れないでね」はファンに対する「お願い(依頼)」ではなく「期待」。
結局は分からん(?)
言葉の裏にある思いを解釈しようとしたところで、いちオタクの妄想にすぎません。現代文の試験で小説の登場人物の心理を問う問題があったとき、本文の中に答えの根拠となる記述が必ず存在しますが、アイドルの挨拶は小説ではなく現実で、どこにも根拠となる記述は存在しません。よって、実際にご本人がどのように思ってご発言なさっているかは謎です。
ぶっちゃけ、ご本人はあんまり深く考えてないかもな~と思います。オタク(私)が勝手に重く受け止めているだけの可能性が高い…。推しと感性が合わないってこと?ノンノン、私の感受性が豊か(ついでに妄想力も豊か)ってことにしとこ!
この解釈をもとに、北海道に1公演、ひとりで参加します。私の特技はMCをなんとなく覚えることなので、参加した公演はなんとなく覚えてツイなりnoteなりに書きます。挨拶を覚えるのはちょっと苦手なんですが、このnoteを書くことで、推しの激重挨拶を受け止める心の準備が仕上がったので頑張ってみます。