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箱から傘にならないものだろうか
【文字数:約1,500文字】
※ 本稿は去年までVTuberなどについて、よく知らなかった人間の戯言です。
先日、ホロライブ所属の沙花叉クロヱさんが3周年の配信にて、来年1月末での「配信活動終了」を告げた。
noteにはホロライブを要するCOVER社のアカウントがあり、そこからも配信活動終了と卒業に関する記事が出た。
また、日本時間で本日には英語圏のホロライブ、ENよりセレス・ファウナさんが来年1月はじめに「卒業」されるとのこと。ENでは10月にワトソン・アメリアさんが配信活動終了という宣言があり、沙花叉クロヱさんの先例となった形だ。
とまぁ、簡単に並べてみたものの、調査のために薄く見ている私は御三方のファンというわけではない。
それでも活動終了にあたってファンの方々の記事を読み、これまでの活動や痛みを追体験していたら、企業勢が姿そのままで個人勢になれないかと考えた。
企業勢はVTuberとしての姿、IPを企業から貸与される形で活動しているそうで、卒業などによって二度と見ることはできなくなる。
あえて憶測としておくけれど、結城さくなさんが前世とされる姿から変えたのは、そうした権利関係に引っかかるためだ。
素人の私でも「これは……?」と思うくらいなので、元々のファンからすれば「また会えた!」と歓喜したのではなかろうか。
嬉しい再会あるいは転生であれば、見ているこちらまで幸せになれる。
ただ、ホロライブという箱にいる方々との絡みはNGになるだろうし、本人としても前世を公言することはできない。仲の良さが漏れ伝わる紫咲シオンさんとのやり取りを、ふたたび見たいという人は多そうだ。
もちろん中の人が消滅するわけではないので、AZKiさん、兎田 ぺこらさんと高尾山に行ったらしい、という話を聞いてファンでもないのに嬉しくなった。
そうして今も交流があるのは素晴らしいことだけど、先ほども書いた通り元の姿を見ることは叶わない。
そこでもしもの話、企業からIPを貸与されるのは継続としながら、個人勢のように自由裁量を増やした形であれば、ファンも箱にいる方々の双方にとって、win-winなのではと思った。株主?そんなのは知らん。
イメージとして近いのは0期生の方々で、もともと個人勢からホロライブに加入したと聞いている。それを逆転させて所属していた企業の傘下で、継続して活動する個人Vというのが実現できないものだろうか。
ホロライブを離れる決断をした方々は、理由として「方向性の違い」を挙げているのが多く、それは運営元であるCOVER社への心証にも影響があるだろう。もちろん所属している側からしてもプラスではないはずだ。
冒頭に書いた沙花叉クロヱさんは「通院が必要なレベルで体調を崩している」とのことで、他の方々も喉を傷めたり目から血が出たりといった話を伝え聞く。あとは鬱になるとか。
それぞれ個人差があるとはいえ、心身を壊してまで活動するのはVTuberじゃなくてもアカンやろと。
企業に所属している以上、運営からの仕事や制約があるのは理解している。それを緩めつつ健康に活動してくれるなら、ファンは歓迎するのではなかろうか。
契約の変更そして詳細を詰めるのも簡単ではないだろうし、これはあくまで「ファンを主体とした願望」だ。
ただ、もしも実現すれば運営としては卒業生という形ではあるものの、公式noteの記述にあるような「限定的な形での活動」を依頼しやすくなる。なにより印象が良い。グッズなどの制作も可能性は残る。
それは囲われた箱から、周囲に開かれた傘への変化とするのが近いような。
先日には出産を公表した企業勢の方も出てきたわけで、VTuberというか配信者を生きた人間として尊重する、そんな流れに変わっていけばと願っている。
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