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時間の見通しを立てるための最強ツール!
自閉傾向のある方は、時間の見通しが持ちにくい。時間の見通しを図る上で役に立つのが
キッチンタイマー
ある自閉傾向のある男性利用者。
毎朝、電気シェイバーにて自身で髭剃りをするが、終わりが分からない。綺麗に剃れたの形容的完了が理解できにくいのだ。
スタッフが「終わりよ」と言っても、納得いかず、皮膚が削れ、出血して、充電がなくなるまで、髭を剃り続ける。
そして血が出るとカットバン。
これもどこに何枚貼ればよいか分からず、顎から首のしたまで貼り続ける。
そこでやってみたのが、構造化。
例えていうなら、信号や道路標識。これらは守るべきルールや範囲が数字や記号で示されている。我々の暮らしのなかに、当たり前に構造化は存在するのだ。
今回は、終わりを伝えるための方法として、音と言葉を掛け合わせることにした。
①本人が髭剃り(キッチンタイマー2分)
↓タイマーが鳴ったら交代
②スタッフが髭剃り(キッチンタイマー2分)
↓タイマーが鳴ったら「終わり」と伝える
これが上手くいった。
最初はスタッフが交代していたが、今はキッチンタイマーを使えば、1人でもできるようになった。
カウントダウンと音で「時間の量」を伝える方法は、構造化のひとつ。
他にも、事前にこなす量を示し、終わるごとに減らす(消す)方法もある。例えばカードに5つやる事を示して、1つやるごとに、これを裏返しにするというやり方。
方法はアイデア次第で無限に広がる。
我々が頭の中で自然に行っている時間の見通しや手順。これらの日常的な暗算を視覚化し、区切っていく手立てを考えるのが、「構造化」というもの。
とりあえず、やってみる。
正解を出そうとせず、実験してみて、最適解を増やしていって欲しい。