時代を映す高校野球。
スポーツはやるのも、観るのも子供の頃から苦手です。
ほとんどの競技が、ルールも分かりません。
そんな私が唯一楽しみに観るのが高校野球です。
仕事が休みの日は、朝から地区予選を真剣に観ていたりします。
何なら地区大会の球場まで行きます。
周りからは、意外だね~と言われます。
私にはスポーツも夏に外にいる活発なイメージもないようです。
野球だけじゃない、どんなスポーツでももちろん同じなのは分かっています。
それでも私は高校野球が一番好きです。
高校野球の魅力って…?
とよく聞かれます。
たぶんあの一度きりしかない…という、
緊張感が伝わってくるところが魅力なんだと思います。
次があるから、まぁいっか~みたいな試合なら好きにはならなかったのかなぁ…。
最後の最後まで諦めないところ、
どんなに点差が離れても一点取ろうとする懸命さに、気づくとこちらまで熱くなってしまいます。
あとは、どこまでもチームプレーなこと。
どんなに優れた選手が一人いても、勝ち抜けないんですよね…。
大人でも築けないような、信頼関係があってこそ成立している感じに、色々教えられる事があります。
主役が高校生と言うのも魅力です。
近所の~君、とか出ちゃったりするんですよね。
そんな身近さも、応援したくなる要因の一つです。
好きになった頃は私も同じ高校生でしたが、
今はだいぶ、年下の男の子…ですね。
高校時代に、打ち込めるものがなかった私にとっては羨ましいというか…尊敬するというか…。
そんな高校野球も、今年はコロナウイルスの影響で、春夏中止になってしまいました。
阪神大震災のときも、東日本大震災のときも、色々な規制がありながらも、開催された大会。
もちろん、ここ最近の世間の動きをみれば仕方ない事なのでしょう…。
しかし中止になったのは、長い歴史の中でも戦時中以来とのこと。
今だって戦時中だって、きっと中止になった球児の想いは一緒だと思います。
「何か」を通して、違う時代を生きていても共感しあえる感情があることは素晴らしい事だと思います。
でもそれが「悲しい」や「悔しい」なのが残念です。
スポーツは「楽しい」や「嬉しい」を共感できるものであってほしいです。
子供の時代は短いです。
「早く大人になりたい…」
なんて思っていた頃もありました。
あの頃は、ずっと子供時代が続くような気がしていたのだと思います。
でも大人がずっと続く今は、戻れるなら子供の頃に戻りたいです。
先が見えない今、不安が強く気持ちに余裕がない生活を強いられています。
長い時代の中には、そんな時も当然あるでしょう。
しかし、諦めるしかない高校生の悔しい気持ちを無駄にせず、今はできることに取り組んで過ごす時間にしたいです。
長い歴史がある競技。
近所の市営球場から、選手の歌う校歌や応援が聞こえる日が、戻ってくるのを待っています。
その時代の高校生が主役で、大勢の観客が大声で声援を送ることができる日が戻って来ることを、楽しみにしています。
明るい未来を繋ぐ伝統の一つとして、今後も高校生が活躍してくれることに期待しています。