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人生最大のターニングポイント
人生のターニングポイントは、不思議なもので絶妙なタイミングでやってくる。それはあたかも私の為に用意されたかのような、普段目にしたら、受け止め方が違っただろう事柄。
………
死んだ目の魚が、社会の海を泳ぐ。
朝それらは群をなし電車に吸い込まれてゆく。スマホで思考を中和させながら。
各々が流れるままに流されてゆく。
たまの娯楽も、一時凌ぎのクスリにしかならない事だと分かっていても、この状況に身を置くことがツラいから依存してしまう。
「泳ぎツライなっ…」本を読み自己啓発してもしっくりこない。
結果、鎧という武装が増えただけで今以上に泳ぎづらくなった。
鬱念を感じながら、これは仕方ないのだと泳いでいる。胸の奥がつかえる。
上手く息継ぎできないまま。
サカナのわたし
とうとう制御不能となった。
………
どこに潜んでいるか知れない解決の糸口。
布団に横たわりながら、気休め程度のネットサーフィンする。流れる活字を見送る作業だとわかっていても、見ずにはいられなかった。
………
『求めよ、さらばら与えられん』
………
ある時出逢ってしまった。
瞬間、稲津が走った。
晴天の霹靂。
得体の知れない高揚感と同時に、殻に閉じ篭っているのを見透かされしまう
もどかしさ。
まるで 金剛力士像の阿業像に睨まれているようだった。
もう逃げも隠れもできない…
もう自分に嘘はつけない…
あまりの衝撃に、わたしの硬い殻は
ヒビ割れた。
わたしは、ヒビ割れた隙間から外を覗く。
恐る恐る殻を破り始めた。
そして、意図も簡単に外の世界に
一歩踏み出てしまった。
わたしは探求の旅に出ることを
決意した。
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