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育休中にボランティアやってみた①~ママボランについて

子どもが産まれてからというもの、慢性的な睡眠不足で頭はふらふら。泣き叫ぶ子どもをなんとか泣き止ませようとするも、意思疎通ができなく泣いている理由が分からない=解決策を講じれない、子ども優先の生活の中でやるべきことが思い通りにできない…

SNSで流れてくるキラキラした投稿の一方で、自分はというと1日で会話したのはアレクサだけ。体力的にはもちろん、社会から置いてきぼりにされているような精神的にもつらい日々。

そんな中で「育休中だからこそできる何かはないか…」と探して出会ったのが【ママボラン】というサービスでした。

ママボランって?

育児休業中の方が自社以外の企業や団体でのボランティア活動をすることでキャリア支援するこのサービスで、運営元はパーソル株式会社さん。

出産・育児という、キャリアにとってはブランクになってしまう期間を、むしろ機会ととらえてさまざまな経験を積むことにより、育児もキャリアにとってプラスになるのではないかという思いから「キャリアのブランク(空白)をブライト(輝き)へ」というのがサービスのコンセプト。

ママたちは育休中に「育休中だからこそのキャリアを活かせる体験」と「育児と仕事の両立をする練習」をすることで育休をキャリアにとってもプラスの機会にできます。一方、受け入れ側のNPOやベンチャー企業にとっても、通常の採用活動では出会えないような優秀で意欲的な女性に事業を手伝ってもらえるチャンスを得られるとのこと。

詳しくはこちらの記事にマンガでわかりやすくまとまってるのでご覧ください。

ママボランに参加した理由

私がママボランに参加した理由は大きく2つありました。

1.育休中にしかできないことをやりたい
育休中のキャリアをブランクからブライトへというコンセプトは、まさに自分が「育休をこういう時間にしたい」と思い描いていたものそのものでした。

ボランティアとして所属している会社以外を経験することで、自分のスキルが会社以外でどこまで通用するか試せたり、勤めている会社とは違う環境で新しいチャレンジができそう!というのが魅力に思えたんです。

ちなみに、ママボランに登録する方は比較的大手の企業に勤めている転職未経験の方が多いそう。新卒で入社してから産休・育休まで約10年ほど勤めたであろう会社で培ったスキル、人脈、福利厚生の手厚さや知名度など全てを手放して転職するのはハードルが高いはず。ママボランのサービスを通じれば、転職のリスクを負うことなくスタートアップやNPOなどの今までとは違った環境に身を置いて一定期間働くことができます。説明会で登録者の属性の話を聞いて「なるほどなー」と納得しました。

2.子育て中に便利なサービスが無料
ママボランはボランティアなので金銭的な報酬はありません。その代わり(?)に、子育て中の家庭にとって魅力的な外部サービスを大きく2つ無料で提供しています。

1)お惣菜宅配サービス「
1カ月冷蔵保存できる手づくりでおいしいお惣菜毎月宅配してくれる「おかん」。ママボラン中は10品(通常3,980円/月)のお惣菜を無料で届けてくれました。

▼実際に届いたおかず

レンジで1,2分チンすればすぐにおいしいおかずが食べられるので、自分のお昼ごはんや、夕食にあと1品欲しいな…というときに大活躍でした!

2)選べる両立支援サービス
ママボランで提携している外部サービスが複数あり、月10,000円の補助券をもらえます。選択できるサービスにはこんなものが。

・家事代行サービス「カジタク
・ベビーシッターサービス「マザーネット
・送迎不要の新しい習い事「」 
・保育付きのコワーキングスペース「マフィス
・料理の作り置きサービス「エスキッチン
・出張作りおきサービス「シェアダイン

なぜこれらのサービスを外部サービスを受けられるしくみになってるかというと、運営側が「仕事と育児を無理なく継続させるためには外部サービスを上手に使うことも大切」という考えを持っているから。

私も「便利なのはわかるけど、自分でもできることだからお金を払ってまで頼むものではない」と思って、今まで一度も利用したことはありませんでした。

でも、「10,000円分無料だし、この機会に使ってみたい!」と、選択できるサービスの中から【家事代行】を選び、活用させてもらいました。この経験は復職後に活きてくるんじゃないかと思ってます。

ボランティア実施までの流れ

私の場合、ママボランに登録してからボランティアが終了するまでの流れはこのようなものでした。

Web会員登録
こちらのサイトから登録し、セミナーの申し込みを行います。スタートアップセミナーに申し込むと、後日、簡易的な職務経歴書のようなエクセルシートが送られてくるので事前に記載し返送します。これが職務経歴書代わりになるんでしょうね。

スタートアップセミナー
=登録会のようなもの。ママボランのオフィスに行き、2時間半くらいのセミナーの中でサービスの説明、キャリアの棚卸し(他参加者と相互ワーク形式で)、マッチしそうな企業の紹介を受ける…といったことが行われます。子連れで行っても問題ありません。

最後に紹介された応募企業のうちどこを応募するかはその場で決めてもいいし、後日回答してもOK。私の場合3社ほど紹介を受け、業務内容や帰宅後に家から会社までの移動時間をチェックし、後日回答しました。基本、1度に1社のみの応募とのこと。

余談ですが、転職活動の時は勤務地のことなんて1ミリも考えなかったけど、今回、子どもができて会社を選ぶポイント第1位が【勤務地】になってた自分にびっくり。

ボランティア先との面談
=ママボランさんが調整してくれた日程でボランティア先との面談(顔合わせ)を行いました。私の場合、この面談はオンラインで実施。約1時間の面談の中で会社のこと、業務のこと、わたしのこと…お互いざっくばらんに質問/回答し合いました。

ヒアリング電話
=ボランティア開始後2週間ほど経った頃と、ボランティア終了後の計2回ママボランのメンバーさんと電話する機会がありました。ちなみにここでフォロー電話してくれるメンバーさんも、ママボランを通じてパーソル(ママボラン)でボランティアしてる登録者さんでした。

本人が承諾すれば、最後のヒアリングの内容を記事にしてサイトに掲載してくれます。

https://www.mamavolun.jp/report/028.html

私の場合、登録~ボランティア終了までの合計は約4か月でした。

やってみての感想

ボランティア先がどんな会社で、3か月間どんなことをやったのか…それについてはたくさん伝えたいことがあるので別の記事にまとめます。が、それ以外で感じたのは「仕事(ボランティア)があることで、精神的なゆとりができて子育てにとってプラスになった」ということです。

私、自分が育休を取るまで「育休」って言葉は何の略か、意識したことなかったんですね。それが、実際に育休を取ってみて分かりました。

「育休」って「育児休業」の略なんですよね。「育児休暇」ではなくて。

それまでは「育児は大変っていうけど、かわいい我が子と1日一緒に遊ぶんでしょ?絶対仕事のほうが大変でしょ。」と、「育児休暇」の意味合いでとらえてたんですね。育児なめてました。

あきれるくらい地味で終わりのないルーティーンの連続で、一歩間違うと命が危険にさらされる育児。授乳もオムツ替えもお風呂も「やって当たり前」で達成感を感じるどころか、「今日一日何もしてないのにもう夕方…」とふさぎ込む日々。仕事を休業する代わりに取り組んだ育児は、私にとって、想像以上にハードなものでした。

育児だけで手一杯なのにボランティアなんて本当にできるの!?という不安はありましたが、やってみたい衝動が不安に打ち勝ちママボランをやる中で気づいたこと。

それは、「仕事って、こんなにも達成感を得られて面白いものなんだ」ということでした。

「30分でこの資料を作り終える」「明日の打ち合わせでここまで進める」…時間的な制約がある中で目標を達成できたときの嬉しさ。ある課題に対してボランティア先のメンバーと議論し合い、チームで解決していく面白さ。

新しい何かにチャレンジし、しかもそれを協力者と一緒に取り組めるやりがいや、おもしろいほどのスピード感で進んで成果がすぐに見える状態は精神的にプラスになりました。

そして、精神が安定してくると子どもとの向き合い方にも余裕が出て、子育てだけやっていたとき以上に子どもとの時間を楽しめるようにもなったんです。

このような「仕事」に対する考えの変化、素敵なボランティア先の会社との出会い、その出会いをくれたママボランのサービスには感謝です。

※最後に…

ママボランって、言うなれば「趣味 マラソン」みたいなものだと思ってます。好きな人は寝不足であっても朝早起きしてひとっ走りするけど、興味ない人にとっては「どうしてわざわざ疲れることをするの?」と思う。

自分が好きだから、やりたいから時間を捻出してやってるだけで、マラソンを趣味にしてる人が偉いわけでもなんでもないです。

同様に、育休中にママボランをやってる人が偉いわけでもないし、育休中がヒマなわけでもありません。私の場合、育休中にしかできないことを探し始めたのって、ぶっちゃけ「育児だけに向き合うことがしんどかった」というのが根源ですし。

だから「あの人は育児に加えてボランティアまでやってる。自分は…」と比較して焦ったり「あの家の奥さんはボランティアまでやってるのに自分の妻は育児しかやってない」とかは思わないで欲しいな、と思います。


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