誰も教えてくれない、下り坂の歩き方~サバティカル休暇日記⑦
存在意義を見失い、できることが減ったとき
サバティカル休暇に入って少し経った頃、「もしかしてわたし、会社でも家庭でも、いなくても大丈夫な存在……⁉」と、自分の存在意義を疑い、不安を感じるようになりました。
と同時に、
・コロナ後、在宅ワークで家から出ない日が続いていた
・夏の暑さ
・その他もろもろ
が重なり、体力が落ちて昔なら軽々できたことができない自分がいたんです。
「誰からも必要とされず、体力が落ちて、自力できることが日々減っていく…そんな未来が怖い!」と、この状態が進んだあとの未来を想像してぞっとしました。
(その流れで「定年退職した人も同じような状況だろうけど、私と同様の気持ちになるものなのかな…⁉」と思って調べてみたら、無気力、うつ病になった方の事例が出てきて、わたしだけがそう感じるわけじゃないんだな、という気づきがありました。)
登ったら、降りる
登山の場合、頂上まで来たら、今度は下山が待っています。
では、人生においてはどうでしょう?
人生の大半を占める仕事。これについては「キャリアアップ」や「ステップアップ」「昇格」という言葉とともに、山を上るノウハウやスキルは巷にあふれています。
一方、人生の山を下るノウハウは?
わたしが小学校の頃、遠足で登山に行ったことがありました。その時は遠足の前に「坂道を下る場合、スピードが出すぎてしまって転んだり、膝に負担がかかったりします。なので、下山するときはこういう体勢で歩きましょう。」と体育の先生から教わった覚えがあるんですね。
でも、人生の山の下り方について、少なくとも私の場合は誰かから教わったことはないし、「キャリアの終え方はこうだ!」と発信されてる情報も見た覚えがありません。
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人生も、元気なうちに上手な人生の下り方について学んだり、理想の「人勢の終い方」を考えて、それに向けて準備をしておくと、死ぬ瞬間に「あー、楽しい人生だった!」と思える可能性が高まるかもしれませんね。