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視察報告 グリーフケアサロン Piccola famiglia特定非営利活動法人ピッコラ・ファミリア はちどり助産院 尼崎市議会議員 池田りな

こんにちは。尼崎市議会議員 池田りなです。視察報告をいたします。

日時:2024年11月28日(木)13時〜14時
場所: グリーフケアサロン Piccola famiglia
特定非営利活動法人ピッコラ・ファミリア はちどり助産院
テーマ:お子さんを亡くされた方のグリーフケアについて

【概要】
 流産・死産などでお子さんを亡くされた保護者のグリーフケアを行う、はちどり助産院を訪問しました。私の元には、お子さんを亡くされた方から「カウンセリングを受けられる場所がないか」「当事者が集まる自助会がないか」という相談が寄せられています。

今回は全国でも珍しくグリーフケアを専門とする、はちどり助産院を視察しました。同助産院のある東大阪市では、流産・死産等でお子さんを亡くされた方に対する訪問型グリーフケア事業や個別相談会、当事者のお話会「にじいろプレイス」が開催されています。亡くなったお子さんのお誕生会なども実施しています。

 グリーフケアとは、身近な人を亡くしたときの深い悲しみや喪失感を周囲が支えることです。晩婚・晩産化の進展により不妊治療を受ける人が増える一方、流産や死産を経験した女性が適切なケアを受けられていない現状です。

厚生労働省は令和3年5月に「流産や死産を経験した女性等への心理社会的支援等について」という通知を出しました。この通知では、悲しみや喪失感を支えるグリーフケアを既存の妊産婦支援事業を利用してきめ細かく実施するよう、自治体に求めています。

令和4年、尼崎市で12週以降に死産された方は70人いらっしゃいます。12週以下で流産した人数は把握できていません。また、18歳以下で亡くなった子どもは8人で、そのうち0歳児が4人、1歳児が1人です。

流産や死産したお母さんも本市の産後ケア事業を受けられますが、出産したお母さんとは異なるケアが必要です。現在本市では、当事者が相談窓口に電話をすると保健師が話を聞いてくれますが、電話をするハードルは大変高いです。現状の支援は不十分で、長期的に寄り添った支援が求められます。悲しみを抱えるお母さんの中には、医療機関で十分なケアを受けられずに傷ついたり、孤立したりする人もいます。よりよい支援について、医療者と当事者が連携して探る動きが始まっています。

私は尼崎市に対して、①お子さんを亡くされた家族へのグリーフケアを行うために本市の専門職への研修の実施、②流産・死産をしたお母さんが産後ケアを受けられるグリーフケアを行う産後ケア施設の提携を要望しています。


 
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