令和6年9月 第23回定例会 一般質問⑥知的障がいのある生徒の高等学校進学について
こんにちは。尼崎市議会議員 池田りなです。令和6年9月 第23回定例会 において、知的障がいのある生徒の高等学校進学について取り上げました。
2024年4月に、尼崎市議会議員の有志で神奈川県を視察しました。神奈川県は「ともに学び共に生きる」を掲げ、すべての子どもに支援が必要だという考えのもと、フルインクルーシブ教育の推進にも取り組んでいます。
公立高等学校で知的障がいのある子どもも受け入れています。大阪府においても「ともに学び、ともに育つ」という考え方のもと、知的障がいがある子も公立高等学校で受け入れています。
2024年8月には「みんなで育ち合う学校・地域を考える会」から、知的障がいがある生徒の高等学校進学についての要望書が尼崎市と兵庫県に提出されました。
<池田 質問> 共生社会の実現のため、私は障がいのある子もない子も共に学べるように、知的障がいのある子どもの公立高校進学枠の設置が必要だと考えますが、見解をお聞かせください。
<東教育次長 答弁>
本市では、お互いに理解し多様性を尊重しあう子どもたちの育成のために、障害のある子どももない子どもも可能な限り共に学ぶことをめざしています。 そして、その際にはそれぞれの子どもが授業内容を理解し、学習活動に参加している実感と達成感を持ちながら、充実した時間を過ごしつつ、生きる力を身につけていけるかどうかということを大切にして、インクルーシブ教育を進めております。
一方、高等学校は学校教育法第50条において、「中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする。」としており、兵庫県の公立高等学校でもこの目的に沿うとともに、それぞれの学校において特色化魅力化を図っているところでございます。
そして現行における入学者選抜では、学力検査、適性検査、面接及び調査書等の資料などをもって、入学者を選考しているところでございます。 議員ご指摘のような、知的障がいのある子どもの公立高等学校進学枠の設置については、設置しようとする学校の新たな教育課程の編成、教職員の配置や学習環境の整備など、学校における指導・支援体制を整備する必要があるほか、通学区域についても、尼崎市だけではなく、県全体での調整も必要となり、非常に多くの課題があることから、直ちに進学枠を設置することは困難であると考えます。
今後は、他の自治体の事例を参考に、兵庫県教育委員会と連携するなかで、進学枠の設置を含め、共に学べる環境づくりについて研究を重ねてまいりたいと考えております。