なにひとつ置いて行かない道をともにあるく【tomomi.】のこと
いっちゃんはわたしの人生にかろやかに現れた。
(写真はいっちゃんのFBより拝借)
いっちゃんと会ったのは、ひでとふたりで開催してるファーストピースサークルという約1年間のプログラムに来てくれたのが最初。いっちゃんの参加の動機は、友人まりりんから聞いてピンと来たから、だった。それもかろやかだ。そしてもっと大切そうに教えてくれたのは、「輪になって人が話すということに絶大な信頼がある」ということだった。それまではかろやかだったけど、その言葉の温度はものすごくアツかった。もっと仲良くなりたいなあと思った。
ファーストピースが始まってからは、いっちゃんの「かろやか」イメージはすっかり飛んでってしまった。いっちゃんは、言葉をものすごく大切に話す。内側のおおきなやわらかいあいを、どう表現するかをいつも丁寧に丁寧に見てる。大きな理想にいつも心が触れてる。やさしくて、かしこい。彼女のやさしさと大きさにすくわれる人も、甘えたい人も、いっぱいいるだろう。彼女がサポート出来る人は山盛りいるだろう。いっちゃんに話を聞いてもらって前を向き直せる人はいっぱいいるだろう。
だけどいっちゃんをサポート出来る人は?いっちゃんが頼ることができて、弱音を吐けて、少しの遠慮もなく、いっちゃんが「本気で」「一緒に」夢を語れる人は?
ヒロです。
初めて会ったのは、ヒロが友人まりりんが開いてくれたわたしのワークショップに参加してくれた時だった。真っ直ぐにこっちをみて、嬉しそうに、「ずっとお会いしたかったんです」と言ってくれた。嬉しくてたまらないんですっていうことの全てを隠すことなく、まっすぐ言葉を差し出す姿に、胸を打たれた。わたしも会いたかったよって答えたら、それはそれは嬉しそうな音をだして、やさしくぎゅーっとハグしてくれた。大樹になる若い木のようだと思った。
初めてひろにアクセスバーズのセッションを受けた時も、2回目も、とにかく爆睡した。安心して寝た。安心して全部を任せすぎて、起きた時にはよだれがたれていた。ばり寝た!!と言いながら口元を拭うわたしにひろは、「人が眠るってこういうことやなって思いました。赤ちゃんみたいに寝てましたよ。」とものすごく愛おしそうに嬉しそうなまなざしをくれた。ものすごく愛されてるのを感じた。惜しみない愛だった。てへぺろしながらその愛に遠慮なく触れていると、ヒロが心の中で触れている夢といっちゃんのものは同じなんだなとわかった。ヒロがいるからいっちゃんは安心だなぁと思った。ヒロにはいっちゃんがいるから安心だなぁと思った。いっちゃんとヒロがこれからもふたりでいるといいなぁと思った。
なので、ヒロといっちゃんがtomoni.というユニットを結成したよと聞いて、わたしは本当によろこんだ。ふたりにふたりがいてよかった。
同じ夢を見ているひとりとひとりがふたりになると、そこに「世界」が現れるなぁと思う。ひとりでも世界は現れる。だけどひとりがふたりになると、その世界はよりくっきりして、ひろくなって、ひとりでつくる世界よりもたくさんの人が生きていける場があらわれる。だけどこれは、どんなふたりでもいいわけじゃない。同じ夢を、同じように、ふたりでひとつとして生きていくと決めたふたりにだけおこる、特別なこと。ふたりにはそれがあると、わたしわかるよ。
ふたりの世界は、「違いはギフトだ」「何ひとつ、誰ひとり、置いて行かない」って言葉で語られる。その言葉を聞くたびに、「葛藤」の存在を思う。
わたしは最近、「葛藤」のありがたさに感心している。葛藤があるときは苦しいし、何かいいように早く解決されたらいいと思うものだけど、葛藤自身は解決を望んでないんじゃないかと思うようになった。葛藤が欲してるのは、ただそのままに葛藤と共にいてくれること。そして葛藤は私たちがただ共にいると、まったく知らなかった新しい場所につれていってくれるかけがえのない存在だという体験を何度もしてる今日この頃。葛藤すごい。
そもそも葛藤は、違うこと、一致しないことによっておこる。
tomomi.のふたりは、自分のふつうと社会的なふつうが一致しない、肉体の性と心の性が一致しない、っていう葛藤とずっと共にいる。それは凄いことだ。大変だっただろう。孤独だっただろう。葛藤を解決したいと叫びたくなる時が何度も何度もあっただろう。解決策を思うたび、自分が無力に思えただろう。たくさんガッカリしただろう。望んだわけでもなく葛藤を授かって、しかもそれを幼いうちから認知しながら、葛藤にまつわるあらゆるインパクトをまともに感じながら生きてこなきゃいけなかったふたりは、たしかにマイノリティだ。本当によく生きてきたね。本当によく頑張ってきたね。
葛藤から逃げなかった(&逃げられなかった)ふたりは、葛藤に解決のエネルギーが太刀打ちできないことをとっくに知ってるのだろうな、と思う。だからtomoni.と名乗って、「誰一人置いて行かない」と大きな声で言うのだと思う。「この葛藤と、誰かがただ共にいてくれたら」と何度も何度も思っただろうふたりが言う「共に」の言葉には、いのちの大きな夢が宿っている。一致しないこと、違うことがそこにあるのだという葛藤とただただ共にいることから起きる「何か」こそ希望だと、ふたりは知ってるのだと思う。
葛藤と共にいる愛を、力を、みんなと一緒に人間の中に育てていく。何があってもみんなで一緒にいられる生き方をみんなで一緒に生きていこうとお誘いする。違いがギフトになる世界を一緒に編み上げていきませんか?tomoni.の仕事はそういう仕事だと、わたしの目には見えています。
わたしたちEarth Partnerの夢とも「おなじ」を感じています。そしてtomoni.のふたりだからできることへの「ちがい」をとてもリスペクトしています。
今、「誰ひとり置いて行かない」「何ひとり取り残さない」その道を思いっきりふたりでがっぷりよつで歩いていくための、その始まりを後押しするクラウドファンディングが始まってます。
支援が早々に集まり、みんなが一緒にいてくれてると感じられて、ふたりはとても嬉しそう。もちろんわたしも共にいるよ。
目標は金額だけど、金額じゃないなぁと思います。誰かが一緒にいてくれてるということがいちばんふたりを勇気づけます。どんな金額もウェルカムです。一緒に応援しませんか。
ふたりの夢が健やかに育っていきますように!
Earth Partner 平田里菜