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ポッドキャスト会「速さ別英語ポッドキャスト一覧」

こんにちは。アライ@翻訳です。
(音声版でも配信しています。リンクはこちら

さて今回は、EnglishChallengeさんとのコラボ企画「ポッドキャスト会」の中で始めた取り組みの中から、ちょっと使えるポッドキャスト一覧をご紹介したいと思います。

先月より「WPM別英語ポッドキャストのおすすめ」をコミュニティ内で始めたのですが、結構なおすすめエピソード数が貯まってきました。その中から、番組毎のスピードというのが明らかになってきて、これはリスニングやシャドーイングとしても役立つのでは?と思い、今回は英語をしゃべっている速さ別にポッドキャストを紹介したいと思います。

(ちなみに計測方法は、サンミンさんがnoteで紹介されていた書き起こしアプリOtter.aiを使って、最初の10分を計って出しています。広告なども入ったりするので、多少の誤差あり)

WPM別ポッドキャストのおすすめとは
WPMとは英語のリスニング教材などで速さの目安として良く使われている。words per minute=1分間あたりの単語数」という単位。ポッドキャスト会の中では、英語ポッドキャストをWPMの速さ別にして毎週おすすめのエピソードを紹介しています。
ポッドキャスト会の取り組みについてはこちら
WPM別のポッドキャストのおすすめについてはこちら

1.初級向け WPM100-130

まずは、速さゆっくり目、WPM100-130の番組2本です。

As It Is- VOA Learning English
VOAはVoice of Americaの略。昔から英語学習者向けの教材でカセットテープやCDなどの教材を一度は聴いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?この番組では、ニュース記事をゆっくりとした一定の速さで読んでくれています。
Culips Everyday English Podcast
こちらも以前紹介した英語学習者向けの番組。様々なジャンルのエピソードがあって、単語やフレーズ紹介、ネイティブ同士のカジュアルな会話、それからいろんなライフハック術的な内容もあります。

2.中級者向け WPM150-160

続いては、中級者向けWPM150-160の速さから3本。この速さは、大体TOEICのリスニングと同等の速さに当たるようです。

The Daily
こちらは、NY Timesが配信するニュース系番組の王道です。今の時期(2020年10月)は大統領選挙関連の番組が多くはありますが、基本的に毎日のニュース番組を20-30分程度で専門家などを招いて解説、深堀するタイプです。
ちなみに以前の記事でも紹介しましたが、NY Timesは音声事業への取り組みにものすごく力を入れているメディア。毎日更新という頻度ながら、情報量と質が高いニュース番組です。
Today, Explained
こちらも、コロナ禍の中で劇的にリスナー数が増えた人気ニュース系番組。ニュース解説メディアのVOXが配信しています。こちらも20-30分程度で1つのニュースを解説、深堀するタイプですが、The Dailyと違うのは雰囲気。The Dailyはお堅い感じで、Today, Explainedはカジュアル目です。
以前の記事では、この2本の聴き比べもしています。
The Michelle Obama Podcast
こちらは、Spotify限定配信の人気番組。元ファーストレディーであるミシェル・オバマ氏のインタビュータイプのポッドキャストです。
以前の記事では、自分が落ち込んだ時に聴くポッドキャストとして紹介しました。いろんな人生の転換期に、話を聴いてくれるような番組です。公の場でしゃべり慣れている人だからか、ネイティブのインタビュータイプの中でも比較的聴きやすい1本です。

3.上級者向け WPM170-180

最後は、ネイティブ向け、上級者向けのWPM170-180の速さのものから3本。

Planet Money
NPR(アメリカ公共ラジオ局)が配信する世界の経済や金融周りの事を噛み砕いていろいろ説明してくれる番組です。
以前の記事では、アメリカ大統領選挙を広告費の動きから切り込んだエピソードを紹介しました。金融関係に明るくない人にも分かりやすく20-30分ほどでいろいろな事象を説明してくれるとあって、社会勉強にも役立っています。
This American Life
こちらもアメリカでは有名な長寿番組。1995年から配信され続けているストーリーテリングタイプのポッドキャストです。各エピソードは60分近くと長いのですが、テーマに沿って中に3-4本のミニエピソードに分かれているものが最近多く、ショートショート的な構成といってもいいかもしれません。
最近聴いてよかったエピソードは、韓国人映画監督とその元妻が拉致された北朝鮮で再会し、共に脱出をする話。20分で映画を1本見たような情報量とドラマがすごい一本でした。リンクはこちら
Reply All
こちらは、ポッドキャスト界の探偵ナイトスクープ的な番組です。Gimlet Media配信のストーリーテリングタイプのポッドキャストで、インターネットに関する事なら何でも扱う内容。パーソナリティー2人のナレーションが絶妙で面白いのが1つのウリです。行方不明になったビットコインを探し出しだしたり、携帯シグナルのバミューダ―トライアングルを解決する話など、扱う内容も様々で飽きがこない番組です。

4.速さ=理解度ではない

さて、8本の番組を速さ別に紹介してみました。これくらいのサンプルを聴いてみれば、ある程度スピード感が掴めると思います。

ただ、こうしてリスト化して気づいた事が1つあります。それは、スピードがゆっくりだからと言って、すべて聴きとれるわけではない事。速さと理解度が一致しないものも結構あるんです。

もちろん予備知識や興味の有り無しというのも理由の一つですが、例えばお堅いニュース系の番組The Dailyなんかは、実はWPM160だとしても使う単語が固いので、結構分かりずらい。反対にWPM180前後のReply Allは、話すスピードは速いわりに、内容は2人のパーソナリティーがおしゃべりしながら進んでいくタイプなので、実は友達通しの会話レベルの単語だから案外分かる。

例えて言えば、The Dailyはすべて漢語で、Reply Allは平仮名、みたいなイメージでしょうか。いろんな要素が重なって、自分の理解度に繋がっている、という1つの気づきでした。

5.理解度が落ちない”ながら聴き”ベスト3

最後に、音声メディアであるポッドキャストは、聞き流しができるのが1つのウリ。スキマ時間を使って聴いている、という方も多いと思います。

ただ、ノンネイティブとして英語ポッドキャストを聴いている私は、実はBGM的な聴き方はしていません。スピード感を試してみる、という場合はいいんですが、結構ストーリー性のある内容が英語ポッドキャストは多いので、そうするとほとんど内容が頭に入ってこない。

個人的な体験談ベースで、英語ポッドキャストの理解度が落ちないながら聴きベスト3は

英語ポッドキャストの理解度が落ちない”ながら聴き”
1.歩きながら 
(通勤中や帰り道の歩きなれたところ)
2.掃除しながら (無心に拭き掃除とか、掃除機とか)
3.野菜切りながら (調味料測ったりは無理、切るだけ)

要は、脳みそは完全にポッドキャストで、体は脳みそ使わなくても出来るような事を組み合わせるのがおすすめです。今まで行ったことのない場所で歩いたり、調味料を計ったりするような高度な動きはNG。日本語のポッドキャストだとある程度分かったりしますが、英語ポッドキャストの場合は集中力がいるんで、小さじ何杯とかしてる合間に、内容が抜けていきます。

だからと言って、座ってポッドキャストだけを聴く、なんて悠長な時間の使い方は音声メディアとしては勿体ないと思ってしまうので、出来るだけ脳みそ使わずに出来る単調な作業を組み合わせています。

6.最後に

今回は、喋る速さ別の英語ポッドキャスト番組一覧をご紹介しました。音声メディアであるポッドキャストは、番組内で話されている一言一言が検索できるようなシステムはまだありません。だからこそ、聴こう!と思っても内容がピンと来なかったり、探し辛い事も多い。

今回はそんな中でもWPM別という英語学習的な視点から一覧にしてみました。是非、ポッドキャストを始めるきっかけに、使ってみてください。

それでは、次回のnoteで。

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新井里菜(あらいりな)|Audio Journalist
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