AM6:00
2週間ぶりに元カレから連絡があった。
「ブラックフライデーだし、仕事終わったらショッピングモール付き合ってよ」と…
ん?この誘い方は、私のために何か買ってくれるわけじゃないよね?
想像するに「今カノへのプレゼント買いたいから何が良いか、一緒に選んでくれないかな」という未来しか想像できない。
なので、元カレと会う前に拗らせアラサー女子の「妄想」を短編小説としてぶっ込んでみることにした。
【注意】「そんな妄想いらねーよ!」という方は飛ばしてもOKですが、妄想とリアルが、ちょいちょいリンクするので飛ばすと笑えません。あと、何気に感動しちゃう妄想です。
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「私の決意 / RiNA」
街路樹が色づき始めた秋の午後。久しぶりに連絡が来た元カレからのメッセージに、私は少しだけ戸惑っていた。内容は単純だ。「久しぶりにショッピングでも行かない?」と。別れてからも、たまに会う度に後悔し、心の中でため息をつきつつも、私は「いいよ」と短い返信をした。
待ち合わせは駅前のモール。約束の時間ぴったりに来た彼は、変わらない笑顔を見せた。「元気だった?」という彼の問いかけに、私はなんとなく曖昧に頷く。
歩き始めてすぐに気づいた。彼が向かう店も選ぶ話題も、昔一緒に行った場所や私が好きだったものばかり。懐かしいと思いつつも、違和感もあるんだ。
「このジャケット、どう思う?」
彼が試着室から出てくるたび、私は無意識に彼の肩幅や体格が気になってしまう。それが嫌ではない自分に気づいて少し困惑した。
休憩がてら立ち寄ったカフェで、ようやく彼が本音を口にした。
「こうして一緒に歩くの、なんだか懐かしいなって思ってさ。」
私は目の前のカフェモカをかき回しながら、なんと答えるべきか考えた。
別れた理由は全ではないけど彼にあったし、それが致命的に感じられた。でも、今の彼はその時より少し大人びて見えるんだよ。
「まあ、悪くはないよね。こういうのも。」
私の言葉に彼は少し驚いたように目を見開いた後、照れくさそうに笑った。
夕方になり、最後に立ち寄った雑貨屋で、私は一つの小さなピアスを手に取った。それはかつて彼が私にプレゼントしたものに似ていた。「買うの?」と彼が聞いてきたが、私は「やめとく」と首を振った。その時、自分の中に決着がついた気がした。
帰り道、彼は次の週末の予定を尋ねたが、私ははっきりと断った。彼と一緒に過ごした時間は、もちろん楽しかったけど、それは過去のものだと気づいたからだ。
モールの出口で別れる際、彼は少し寂しそうに「またな」と言った。私は笑顔を作り「じゃあね」と手を振った。
秋風に吹かれながら一人帰る道、軽やかな気持ちと少しの切なさが胸を満たしていた。
これが私の理想的な展開なんだけど、どう?感動しちゃった?
元カレが私との復縁をひっそり願いつつ、私は匂わせてから〜の、お断りという鉄板パターン!どうしても優位に立ちたいんだよね私… 嫌な女なんだよ。
まぁ、妄想はこれくらいにして実際の出来事を書かなくちゃだね(あくまでもフィクションです)
☝️「前回の復習」リーナベルちゃんを元カレのおうちに置いてきたところまで。
結局、ショッピングモールでのショッピングのお誘いはOKしちゃいました。
「もう元カレの部屋に出向くのは違うだろ」ということで駅前のモール待ち合わせ。
ここまでは妄想小説とリンクしてるけど、あっという間に崩されましたよ。私の理想が…
あのクソ男、待ち合わせの時間になっても来る気配なし。LINEしても未読。マジムカつく!そういうとこだよ、おまえのダメなところは!
結局、1時間くらいして到着(律儀に待ってた私えらい)その間、一切連絡取れず。やっと来たかと思えば「遅れてごめん」もなしとかバカなの?○ね!あっ、これはダメなやつね。じゃ「デリケートゾーン一生痒なれ!」で許してやろう(笑)
苛立ちを鎮めながらショッピング開始。
「今日は何買うの?」と聞いてみる。
「うちの女子社員の誕生日に贈るプレゼントを買ってくる係りになっちゃってさ、俺、そうゆうの向いてないし、好みとか分かんないからRiNAなら助けてくれるかなって思って… 」と元カレ。
「これは信じても良いパターン?現実味あるよね?大丈夫だよね?」と何度も自分自身に暗示をかけ、一緒にアクセサリーショップへ。
お金は社員みんなで出し合っているらしく、予算は1万円だという。
まあまあな金額に驚きつつも、指輪は重いし、ネックレスもブレスレットも違うよなぁと真剣に考えている自分がいる。
「ピアスやイヤリングも好みあるし… あっ!キーケースなんか良いんじゃない?」
▼無難にCOACHにしたよ。
なかなかのプレゼンを披露しつつ、元カレは何の興味もない顔してるし、完全に私に任せっぱなし。
プレゼントを選んでいる最中、元カレから虚無感がだだ漏れているところを見ると、これは本当に女子社員へのプレゼント購入要員なんだなと確信することができた。
「今日はありがと。夕飯ご馳走するよ」
えっ?今なんて言ったの?奢ってくれるとか… 夢なの?夢なら覚めないで!と、元カレについていくと、モール内のフードコートにあるマックだった。
おはようございます。夢から覚めました。
あっ、フードコートだからとか、マックだからとかじゃなくて…… ねぇ。。。
バーガーを頬張りながら、久しぶりに付き合っていた頃の話を、ふたりで笑いながら楽しい時間を過ごせたことは唯一の救いだったかな。
帰り道、彼から「うち泊まっていくでしょ?」って令和の怪物並みのストレートな問いに、私は「うん」という2文字で返す。
そして彼の部屋へお邪魔すると、前来た時と部屋の雰囲気が変わっていた。
そう!ダッフィちゃん達が居なくなっている!えっ?ま?嘘でしょ?
そうなんです。私のリーナベルちゃんも居なくなってるし!
慌てふためいたまま彼に「いっばいあったダッフィどうしたの?」と聞くと…
「あぁ、あれね最近ちょろっと付き合ってた彼女と速攻で別れたから持って帰ったみたい」とかぬかしやがる!
「おまえなぁ、話が違うじゃねーか!やっぱ、彼女いたんじゃんか!リーナベルちゃん誘拐されてるし、お前何してんだよ!クソが!!!」とココロの中で叫びつつ、冷静に考えると邪魔者はいなくなったってことに気づき始めるRiNAちゃんであった。
そう思えば思うほど子猫ちゃん化していく私がいる。今日の彼は何故だかわからないけど優しい。優しすぎる。裏があるとはわかっていながらも甘えてしまう自分がいた。
今回だけは「えっちしよ」と私から誘っていた。彼との体の相性だけは良いみたいで「体が覚えてる」ってこういうことなんだと感じる。
でもその裏で、彼の性処理の道具として使われているのかもしれないって思うこともあるけど、結局、私のほうが彼のこと好きだから… と、頭の中がごちゃ混ぜになった状況が余計に私を敏感にさせているのだ。
この恋愛は、きっと上手くいかないのは理解しているつもり。だけどね、その場、その瞬間が満たされていれば幸せだと感じちゃうんだよ。悔しいけど。
元カレの可愛らしい寝顔を真横で眺めつつ、私はやっぱり元カレ依存性なんだなぁと実感している朝6時であった。
ちょっと長くなっちゃったけど結局は進展なしってことかな。みんなごめん。
*この記事はあくまでもフィクションです(泣)
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☆頂き女子RiNAちゃんより