思い出

親の帰省で小さな頃は何度か訪れた茨城県。
保育園、小学生の時の帰省の記憶は朧気。
中学生になり部活が始まるとともに帰省は減っていき、物心ついてからの祖父母との思い出というのが、とても少ない。

大学生になり、時間とお金の使い方を自分で考えられるようになりはじめ、少しづつ、遠く離れて暮らす祖父母をもっと知りたい、少しづつ孝行したい、そんな気持ちが少しづつ、少しづつ、芽生え始めた。
大学生にしては遅かったかもしれないけどね。

大学生を経て、社会人2年目。24歳になった。
色々なことに対する「変化」を
受け止めていくのが中々難しい。

自分自身も変わっているのだから、
月日は流れているのだから、
当然のことなんだけれど、
どうも過去に縋ってしまっている。

うまく文章をまとめられない中で、
この記録のきっかけになったもう一つの感情。
「変化」の中でも特に、
「帰る場所がなくなってしまうことへの寂しさ」がある。
私は生まれも育ちも愛知だから、私の実家は愛知県にあるということになる。
だから、帰省するのはあくまで私の親であって私が茨城に"帰る"というのは厳密には正しくないと思う。

でも、小さいころから知っていて、
大好きな場所で、行くとほっとできて、
言葉で表しきれないけど、
それはもう帰る場所、って言ってもいいかなって。

この先、色々な事情だとかで、もしどちらの家も家じまいすることになったら?というのが一番辛いところ。

私には二軒の家をどうこうする経済力はないから、
(お金だけの問題ではないけど)
でも、難しいこと抜きに夢を語るのなら二軒とも残したい。
ただのエゴなんだけど。

小さいころ、夏休み、お盆。
潮の音を聴きながら、扇風機と虫よけベープの灯ったあの2階。
妹と、お母さんと一緒に眠ったあの部屋。
もう二度と「あの夏」には帰れないんだと思うと、当たり前のことなのに、もういい大人なのに、悲しくて寂しくて、また書きながら涙が止まらない。

月日の流れを止めることはできないから、思い出を振り返ったりしながら、気持ちの整理をしたり、していこうかなと、思う。

いいなと思ったら応援しよう!