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不妊治療のクリニックに行って感じたこと
妊活4カ月目になり、これからの方針を考えるために、夫婦で不妊治療専門クリニックに基礎検査を受けに行きました。
実際にクリニックに足を運び、多くのことを感じたので、当事者として、リアルな気持ちを綴っておこうと思います。
こんなにも多くの人たちが悩んでいるのか
私たちが最初にクリニックを訪れたのは週末でしたが、たくさんの夫婦や女性が待合室にいる光景にとても驚きました。
夫婦で来ている人、女性一人で通っている人、それぞれの姿を見て、「こんなにも多くの人が同じように悩み、戦っているんだな」と実感しました。
妊活は、安定期に入るまでは周囲に話しづらいもの。そのため、実際にどれほど多くの人が悩んでいるのか、表面的にはなかなか見えにくいのです。
実際にクリニックに足を運んではじめて、同じような境遇の人がこんなにもたくさんいることを目の当たりにしました。
不妊治療のハードル
不妊治療は2022年4月から公的医療保険の適用対象になりました。
それまでも助成金があったとはいえ、保険適用になったことで、ハードルが下がったと感じます。このタイミングで治療を受けられることは、本当にありがたいことです。
でも、実際に治療のステップを聞くと、フルタイムで会社員として働きながら続けるのは相当大変だろうと、お金よりも時間のハードル感じました。
治療は、生理や排卵日などのタイミングに合わせて診察を受ける必要があり、スケジュール調整が非常に難しいのです。
妊活の検査の中でも、その検査をする間は避妊の期間が発生するものがあります。
早く子どもを望んでいる人は、この検査を早く入れれるかどうかで今後の予定が変わってきます。
土日や平日夜しか通院できない人にとっては、予約の取りづらさやスケジュール調整の負担が特に大きく、精神的にもかなりのストレスになると実感しました。
私たちは個人経営でかつ、夫婦で一緒に事業をしているため、通院のスケジュール調整が比較的容易です。
突然の診察にも対応出来て、この働き方をしていてよかったと、改めて思いました。
妊活中こそ話を聞きたい、聞いてほしいけれど…
私は仕事の計画をしっかり立てて、それに向かって進みたいタイプです。
これまで毎年自分の夢を書き出し、目標に落とし込み、数字にして……というのをやってきました。
だからこそ、妊活を始めた当初、"すぐに授かるかもしれないし、長くかかるかもしれない" という状況で仕事の計画を立てづらいことに対して、とてもモヤモヤしたんです。
そんなとき、先輩ママから『考えすぎても仕方ないよ』とアドバイスをもらい、吹っ切れました。
妊活中の時期は、メンタル的にも身体的にもつらく感じることが多いと思います。でも、妊活は見えない部分が多く、周囲に相談しにくい領域でもあります。
キャリアを優先するか妊活を優先するかの葛藤、周りの人に負担をかけるかもしれないという不安……職場で妊活の話をするのはなかなか難しいですよね。
だからこそ、DUAL STORYのような利害関係のないところで、信頼できる人に心の内を話せることはとても大切だと感じました。
信頼できる人と対話することの大切さ
妊活を始めて、"焦らなくていい" と思いながらも、どこか心が急いてしまう時期がありました。
気持ちではわかっていても、いざとなると焦るものですね。
そんなとき、「そうじゃないんだよ」と言ってくれる人がいたことで、何度も気持ちを整理し、軌道修正することができました。定期的に話を聞いてくれる人がいることで、救われました。そういう人たちがいなかったら、私は間違った方向に突っ走っていたのではないかと思います!
妊活中は、何かを諦めたくなることがあります。でも、それが必ずしも悪いことではないと気づきました。
働き方を変えることも、視点を変えることも、「良い諦め」のひとつかもしれません。
フリーランスになり妊活を優先する人もいれば、仕事と両立しながら妊活を続ける人もいます。
何を優先するか、どんな働き方を選ぶか。
それぞれの環境や価値観、理念に合った選択肢を見つけることが大切です。
この時期だからこそ、真剣に見つめ直せるのかもしれません。
私はDUAL STORYの活動を通じて、私と同じように悩む妊活中の人たちが、自分の選択に自信を持って前を向けるように寄り添いたい。私自身の妊活を通じて、改めてそう感じました。