今更ストレスコーピングやってみたら楽しくなってきた
「リフレッシュするにはヨガだよヨガ!」と上司に誘われて行ったけど、キラキラ女子の中でひとり打ち上げられたトドのごとく体を伸ばす自分に、違和感しか感じなくて余計に疲れたことがある。
「あんたはもっと外に出ないとダメだよ。フットサル行こう!」と言われて参加してみたけど、ちっともストレス発散にならないまま貴重な休日を潰したこともある。
全てにおいてそうなのだろうけど、他人の手法が必ずしも自分に当てはまるとは限らない。
だから「自分なりのそれ」をみんな模索するんだろうと思う。
ストレスコーピングって何すか
ことの発端は私のコーチングの先生から「ストレスコーピング、やってみたら?」と言われたことだった。自分の感情や体調をコントロールしたい、と言っていた文脈だったと思う。
正直コーチングを始めるまで、自分とちゃんと向き合うなんてことをしてこなかった私は、その単語すら知らなかった。
「ストレス」を「コーピング(対処)」する。
なるほど自分なりの対処法を見つけるワークらしい。ものは試しでやってみることにする。
ストレスコーピングの方法
①ストレスの原因となる「ストレッサー」を書き出す
粒度問わず、自分が嫌だなと思うこと、ストレスの原因と思われることを書き出してみる。私の場合こんな感じ。
②ストレッサーに対する自分のストレス反応を書き出す
続いて、ストレッサーに対してそれぞれどのような「認知」「気分・感情」「身体反応」「行動」になるのかを書き出す。
これに沿って記載すると私の場合のストレッサーはこんな感じ。「ー」は特になしの項目。
ストレスを受けた時に、結構一人でモヤモヤしていることが多いことが改めてわかった。
③100個のストレス対処法を書き出す
これをすると安心する・頭を冷やせる・楽になるなど、つらいことが起こったときにストレスを発散させてくれる行動を書き出す。この作業のことを「コーピングレパートリー」(ストレスへの対処法リスト)と言うらしい。
ここでのポイントは
・「具体的に、詳細に」書くこと。
・行動だけではなく、考え方(相手の立場に立って考える/楽しかったことを思い出すなど)も書くこと。
一番最初に出てきたのがやっぱり睡眠関連。そして食べ物多い。
ひとりじゃ気持ちよくないから自慰はしない主義なんだけど、AVは普通に観る。そして多分私、男性目線で観てる。
あとゴリゴリのBLエロ漫画も大好き。受けが可愛すぎる。
冷たい耳たぶも大好き。ツレの二の腕はもはや尊い。
書き出してみるとなんとなく自分の趣味趣向というか、好きなものが改めてよく分かって面白い。変態なことは否定しない。
とはいえ100個ってめっちゃ難しい。
なんとかひねり出しながら書いて、あとは順次更新・追加していくことにする。
このリストの次のステップとしては「書き出したリストは常に持ち歩いて、ストレスのかかる状況があれば、その都度リストからどれかを実行する」らしい。
早速きた、ストレス感じた瞬間
先日、元の職場の人とランチに行った。
その会話の中で、「森逸崎はいつも何も考えてないからな」と割と決めつけた口調で言われたことに対して、帰りの電車の中で思い出してとてもイライラしてしまった。
その場では「そんなことないですー。いろいろ考えてるけど口に出すのが下手なだけなんですー」と茶化して言ってみたものの、拭えきれないモヤモヤ。そう、私、「思い出しイライラ」がすごく多い。
電車の中で「コーピングリスト」の存在を思い出して、すかさずスプレッドシートをiPhoneで開いた。でもここで項目を一つづつ見ていくも、待って私のリスト、電車の中でできるやつ少なくね?ってことに気づいた。
まあその中でも、今できそうなものをピックアップする。
ここは、椎名林檎様に委ねよう。
私は椎名林檎のPVやらライブ動画を検索した。特に「椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行2015」が大好き。あのライブの「長く短い祭」を再生する。
サトシの「君に決めた!」が脳内再生。ひたすら観ていく。
あーーーー浄化されていく。
いいよね。職人みたいにひたすらいいものを創り続ける人の姿勢っていいよね。綺麗だよね。可愛いよね。浮雲も素敵だよね。バンドも最高だよね。
イライラゲージのMAXが10だとすると、6くらいまで一気に下がった。
でもまだ完全にイライラが消えた訳ではない。
次にkep1er の動画を再生する。
デビュー曲のWADADAもいいけど、MASKもいい。
Queendom2のオープニングもいいよね。あー、可愛いね。かっこいいね。綺麗だね。細いね。
続けざまにBLACKPINKのリサが中国のオーディション番組でダンス指導する動画を再生する。
細かに指示を出していく姿が清々しい。
プロだなあ。綺麗だなあ。かっこいいなあ。
その状態で、ようやく帰宅した。
あと少しである。せっかくなので、ここからは家でしかできないことをすることにした。
甘酒を飲もう。豆乳たっぷり入れて、温まろう。
落ち着く。あー落ち着く。
そして最後、ダメ押しであったかいお風呂に入ってモコモコの泡で体洗って、温まった体をゆっくりストレッチした。
最高だ。
寝る時にはイライラゲージは0だった。
今更な気づき
やってみて思ったこと。
私の場合、イライラを何か一つの事象で解消することはあまりないということ。
体を動かすのは好きだけど、フットサルだけ、ヨガだけ、に頼ってもそりゃダメだった訳だ。自分のイライラが収まらなければ、今回みたいにリストの中のものを複数組み合わせて試していっていいんだな、と思った。
次に、コーピングリストの「種類」が豊富なことの重要さ。
わたしの場合、家で一人で実施する系のものを数多く入れてしまっていたから、電車の中で対応できるものが少なかったように感じた。
どの環境でもできるものを入れるか、またはコーピングを実施する場所軸や時間軸の振れ幅を広げるかすれば、ストレス対処はいついかなる場合でもしやすくなるんだろうな、と思った。
あ、だからリスト内に「行動だけじゃなくて考え方も入れる」って部分が大事になってくるのか。なるほどね。
そんな感じの実体験。
コーピングリストはどんどん更新していいし、変わっていっていい。続けることで精度はもっと高くなっていくんだろうと思う。
コーピングリストのおかげで「さてどいつを試してやろうかな」って気にもなるし、それ自体が楽しかったりもする。ストレスが発生するごとにワクワクできる自分って、控え目に言って最強なのでは。
なんだか楽しくなってきた。