【CoCシナリオ】迷子の子猫
■推奨人数:1〜2人
■推奨技能:目星/聞き耳
■準推奨技能:図書館/言語(日本語)
■所要時間:ボイセで1〜2時間くらい
■備考:戦闘なし/キャラロストなし/特殊なステータス増減を得る可能性有り
【】は能力/技能判定
『』はPLから宣言されたら開示する情報
🎲は強制判定
オンセッションでも生配信でもリプレイ動画でもなんなりとお好きにお使いください。
シナリオ改変もご自由に。
ただし、改変の場合は元シナリオがこれであることをどこかに必ず明記しておいてください。
pixivにも投稿しているので見やすいほうで閲覧ください。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13020702
■導入
ある日、貴方の友人からLINEが届く。
「知り合いの飼っている子猫が脱走して行方不明になっている。探すのを手伝って欲しい」
貴方は送られてきた猫の写真に見覚えがあった。
近所に古い一軒家があり、つい先日そこ家の窓辺に同じような模様の子猫が座っていたのを見かけたことを思い出す。
友人に連絡をすると「違う場所で同じような模様の子猫を見つけたという人から連絡をもらった。私はこっちに行ってみるので、そっちの家を訪ねて子猫を確認してきて欲しい」とLINEが返ってくる。
友人の頼みを引き受けた貴方は子猫を見かけた家へ向う。
■古い平屋建ての日本家屋
古い平屋建ての日本家屋。
小さな庭はやや荒れていて雑草が目立つ。
インターホンは鳴らしても反応がない。
門扉及び玄関の鍵は開いている。
【目星成功】
郵便ポストに新聞が数日分溜まっていることに気づく。
電気メーターが僅かながらに動いている。
■玄関
人の生活している気配があり、玄関には男物の靴とサンダルが1足ずつ置いてある。
電気は普通に通っていて天井の照明も問題なく明かりがつく。
玄関から奥まで続く廊下にはいくつかの引き戸がある。どの引き戸にも鍵はついていないのが見て取れる。
※玄関は他に特に情報なし。いつでも外には出れる。
■行ける場所
①居間(台所) ②書斎 ③寝室 ④客間
(洗面所・お風呂・トイレもあるが、特に情報はないので省略)
■見取り図
※トイレ横の黒塗りは水道配管とかそんな感じ
(特に隠しスペース等の意味があるものではない)
■居間
テレビとこたつと座椅子がある。
台所へ繋がる引き戸がある。
【目星成功】
テレビ台の棚の中に猫の餌皿が仕舞われている。餌皿には最近使われたような形跡がある。
※KP情報
亡くなった先住猫が昔使っていた餌皿。
長年使っていたことで猫の気配が染みついているため、子猫がやや警戒を解いてくれる。
■台所
ガス台と調理台、食器棚と冷蔵庫がある。
【目星成功】
片付けられた食器や調理器具から少なくとも数日間使われていなさそうだということがわかる。
『冷蔵庫を開ける』
普通の食料品に混じって猫のおやつが保存されている。
しかし、猫のおやつのパッケージには猫(8歳〜)との記述がある。
🎲【生物学か知識成功】
猫の年齢で8歳以上は高齢にあたることを思い出す。
パッケージの裏をよくみると賞味期限が1年ほど過ぎている。
【冷蔵庫:目星成功】
更によく見ると数ある猫用の食料品の中から1つだけ、子猫用の離乳食を見つけた。
(先程の生物学か知識で成功している場合)
こちらは特に賞味期限は切れていないようだ。
【冷蔵庫:目星失敗】
食料品が入っている量から察するに1人暮らしのようだ。
■書斎
本棚と引き出しのついた机、座椅子がある。
【図書館成功】
並べられた本の中にふと雰囲気の違う本を見つける。
手にとって表紙をみると猫の絵が描かれている。
「あの子に会いたい」というタイトルの絵本のようだ。
『絵本を読む』
手書きで綴られたもののようで内容は異世界には猫達の町がある。
そこにはかつて私たちの世界で死んでしまった猫も暮らしていることがあるらしい。
死んでしまった飼い猫に会いたいと願う女性は凄まじい執念で異界に繋がる門を作り、死んだはずの飼い猫と見事に再開を果たすという物語が書かれている。
単なる絵本のはずなのに手書きの文字と絵から薄気味悪い生々しさを感じる。
《SANチェック》0/1d3
【目星成功】
書斎の机の上に写真立てが置いてあり、大きな猫を抱っこして幸せそうに微笑む年老いた男性が写っている。
『書斎の机の引き出しを開ける』
引き出しには鍵がかかっている。
【鍵開け成功 or 鍵を使う】
中から日本語で「門の研究」と書かれた本を見つけた。
『門の研究を読む』
空間や時空を飛び越える門に関する呪文や儀式について書かれた本のようだ。
所々よくわからない単語や恐らく外国の言葉を翻訳し間違えたのだろうか日本語にしてはおかしな文法がある。
🎲【アイディア成功】
貴方は本を読むうちにいつの間にか、まるで御伽噺のようなこれらの呪文や儀式が現実に存在するものとして考えている自分に気づく。
(絵本を読んでいた場合)
そしてこの本の筆跡が先ほど書斎で見つけた絵本と同じことにも気付いてしまう。
《SANチェック》 1/1d4
🎲【アイディア失敗】
まるで御伽噺のような内容を本当にあるもののように真面目に書いてあることに貴方はどことなく薄気味悪さを感じる。
《SANチェック》 0/1
🎲本を開いているPLのみ【聞き耳成功】
ページをペラペラとめくっていると「門の創造について)と書かれたページと「猫の町へ門を繋げるには」と書かれたページには何度も読み直したのか開き癖がついていることに気づく。
門の創造のページには染みや虫食いで読めなくなっている部分があり内容を理解するのは難しそうだ。
猫の町へ門を繋げるにはというページにはよくわからない言語が組み合わさった幾何学模様が描かれている。
🎲本を開いているPLのみ【聞き耳失敗/先程のアイディアに成功】
門の観察という呪文に目が止まる。
呪文を唱えて魔力を捧げると門の構成を知ることができると書いてある。
何故か貴方はその読めぬはずの言語で書き記された呪文を見た瞬間、それをどう唱え、魔力を捧げればいいのかを本能的に理解できてしまった。
《SANチェック》1d4/1d6
クトゥルフ神話技能を1取得
「門の観察」の呪文取得
🎲本を開いているPLのみ【聞き耳失敗/先程のアイディアにも失敗】
特に気になる文面はなさそうだ。
■寝室
畳の上に畳まれた布団と小さな机がある。机の上には本と筆ペンが置いてある。
押入れのふすまにやや隙間が開いている。
『筆ペンを手に取る(見る)』
特に何の変哲もない市販品だ。中のインクが半分ほど減っている。
『本を読む』
日本語の日記のようだが、筆で書かれている上に字が汚く読みづらい。
書いた主はかなりの悪筆だったようだ。
🎲【言語(日本語)成功】
日付は文字以上に悪筆だったため読めなかったが、恐らく日付順であろう前のページから順番に以下のような内容が書かれている。
さくらがとうとう死んでしまった。ついに私は独りになってしまった。
家の中にまださくらがいるような気がするのに誰も布団に潜り込んでこんでこないし、餌皿もからのままだ。誰も食べやしないのにあの子が好きだったおやつは捨てられず、冷蔵庫に入れっぱなしだ。
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
ふと立ち寄った古書店で猫が表紙の絵本が目に入った。表紙の猫がさくらに似ていたからだ。
思わず買ってしまった。よくわからない門について書かれた本も同じ作者のものらしく、自分でも何故かわからないが店主の勧めるままに買ってしまった。
さくらに会えるかもしれない!異世界に通じる門を開くのだ!
何故だ!!門は開いたのにこちらから向こうには透明な壁があるように通ることができない。
何がいけないんだ!!!
🎲本を開いているPLのみ【聞き耳成功】
手触りに違和感を覚えてよく確認すると次のページがくっついていることに気づく。
紙が破れないように慎重にページを剥がすと日記にはまだ続きがあった。
門の向こうから子猫が飛び込んできた。
猫のいる異世界へ通じている証拠だと思ったが、門は向こうからの一方通行になっているようで戻ろうとした子猫も透明な壁に阻まれてしまった。
警戒する子猫をなだめて急いで買ってきた離乳食を出したが警戒して食べようとしない。
試しにさくらの使っていた皿でご飯をやるとようやく食べてくれた。
腹がふくれて安心したのか、そのままその場で寝てしまった。
久しぶりにぬくもりに触れた…。
子猫は少し慣れたものの、やはりこちらを警戒しているようでご飯を食べてそのまま眠ってしまった時以外は押入れの天井裏に閉じこもっている。
せめて、この子をあちらに返さなくては…。
門は消えかけている、おそらく注いだ魔力がつきかけているのだ。
どうする、何が間違っていたのか。
日記はそこで終わっている。
🎲本を開いているPLのみ【聞き耳失敗】
日記はそこで終わっているようだ。
※KP情報
ページがくっついていた原因は子猫の離乳食。もし何か聞かれたら聞き耳判定で「魚のような生臭さがする」と答えてください。
🎲【言語(日本語)失敗】
悪筆ではあるが、繰り返し同じ言葉がページ一面に書かれていたためにそこだけは貴方にも読み取れた。
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
さくらにあいたい
どこか狂気的なものを感じるそれをみた貴方は背筋に寒気が走って本を取り落としてしまう。
《SANチェック》0/1
『押入れを開ける(見る)』
二段の収納で下の段には使っていない季節の布団が仕舞われている。
上の段にはたくさんの箱や衣装ケースが天井近くまで積み上がっている。
【押入れ:目星成功】
箱と箱の隙間に小さな寄木細工の箱を見つける。小箱の中には小さな鍵が入っていた。
※KP情報
書斎の引き出しの鍵
【押入れ:聞き耳】
押入れの天井裏から微かに足音のような物音がする。
『天井裏を覗く』
子猫がいた。
しかし、こちらを警戒して寄ってこようとしない。
『天井裏に入って猫を捕まえる』
天井板が抜けてしまわないよう梁の上をゆっくりと進む貴方に比べて子猫は縦横無尽に走り回るため、全く捕まえられる様子はない。
『居間にあった餌皿に離乳食を入れて置く』
警戒しつつも子猫は皿に寄ってきてご飯を全部食べた。
食べ終わると疲れ果てたようにその場に丸まって寝てしまった。
今なら捕まえることができそうだ。
『皿を使わなかった場合』
子猫は喉をぐるぐる鳴らしているが近づいてこない。
『離乳食以外を入れた場合』
子猫は近くに寄ってきて臭いを嗅ぐと反応する間も無く手の届かない奥まで逃げてしまった。
『寝てる子猫を捕まえる』
子猫はすやすやと手の中で眠っている。
『子猫を起こす』
子猫は目を覚ますと不機嫌そうな鳴き声を上げ、思ったよりも鋭い爪で貴方の手を引っ掻いた。
《HPに1のダメージ》
子猫は貴方の腕から飛び降り、しかしふらふらとした様子で部屋の隅で眠りについた。
(PLが宣言すればそのままもう一度と捕まえられる)
『子猫に危害を加えようとする/もう一度子猫を起こす』
子猫は飛び起きるとあっという間に押入れへ駆け出し、荷物の上を飛んで天井裏へ戻ってしまった。
酷く警戒しているようでこちらには寄ってこない。
(以後、何をしても子猫は確保不可能)
■客間
【部屋に入る前に聞き耳】
微かな荒い呼吸音と低いうめき声がする。
(他の部屋の探索が終わってない場合)
引き戸に手をかけた瞬間、とても嫌な気配を感じて冷や汗をかき、貴方はとっさに手を放してしまう。
《SANチェック》0/1
※KP情報
客間に入ると実質エンディング処理に入る。PLが上記の警告を無視して無理に客間に入ろうとするならお勧めできない、もう引き返せないよとPLに言ってもいい。
『警告を無視して引き戸を開ける』
【POW×5に成功】
貴方は嫌な予感を振り切って引き戸を開けた。
→エンディングCへ
【POW×5に失敗】
やはり先程と同じ冷や汗をかいて引き戸の取手から手を離してしまった。
(一通り探索を終えている場合、特に何もなく引き戸を開けられる)
引き戸を開けるとそこには年老いた男性が床倒れてこんでいる。
さらに男性の隣には不思議な幾何学模様が描かれた紙が大きく広げられ、その上空はぽっかりと空間が削れて今にも何もかも吸い込まれそうな黒い穴が空いている。
しかし、穴は今にも消えそうに蜃気楼のように揺らめいていた。
この現実には到底あり得ない光景をみた貴方は《sanチェック》1/1d3
※以後5回行動するまでに門の書き換えができなかった or 部屋の外に出ると宣言した場合エンディングCへ
『男性にかけよる(声をかける)』
男性は目を見開き、呼吸が荒い。
こちらには気づく、あるいは反応する余裕がないようだ。
🎲【アイディア成功】
男性の体から紙に書かれた幾何学模様へ何かが流れ出していっていることを感じる。
幾何学模様から更に何かが穴へと流れているが、穴は気配が気薄で今すぐにでも消えてもおかしくなさそうだ。
『穴を見る』
成人男性一人分ぐらいの大きさで空間にぽっかりと穴が空いている。
透明な壁があるようで穴へは触れることができない。
また蜃気楼のように揺らめいていて今にも消えそうに見える。
『紙(幾何学模様)を見る』
(門の研究の幾何学模様を見てる場合)
図形の一部が先ほど本で見たものと違うことに気づく。
模様の一部が欠けているようだ。
(門の観察の呪文を覚えてる場合)
先程覚えた門の観察の呪文が使えることが貴方には自然と理解できた。
『門の観察の呪文を使う』
貴方の口から意味の理解できない旋律のようにも聞こえる音の羅列がこぼれると同時に体から何か力のようなものが僅かに抜け落ちる。
幾何学模様の書かれた紙と穴が青白い光を帯びた。
(自動成功/MPと正気度をそれぞれ1減点)
幾何学模様はドリームランド内のとある座標を示していて、行く・来るを示す部分が来るになってしまっている。
貴方にはどこをどう書き足せば、こちら側からあちらへと門が繋がるかがわかった。
『模様を書き足す』
(※筆ペンを想定しているが、探索者の持ち物で紙に文字が書けるものなら代用可能)
門を取り巻く気配が急に変わったのがわかった。
(子猫をつれている)
子猫は突然目を覚まし、穴へと飛び込んていく。
(子猫をつれていない)
廊下から子猫が飛び込んでくるが直前で穴は消えてしまう。
子猫はかなしげに一声鳴くと探索者たちが反応する間もなく、客間の窓から外へ飛び出してあっという間にどこかへ行ってしまった。
(共通)
男性は門が消えるとともに目を閉じ、脱力する。
幾何学模様の書かれた紙は門が消えると同時にひとりでに燃え尽き、どこからか吹いた風が灰を窓の外へ流していく。
慌てて男性に駆け寄るが、既に息をしていなかった。
(子猫ををつれていて無事門から帰った)
しかし、その顔はどこか安らかに見える。
(子猫をつれてきていなかった)
その顔はどこか後悔や懺悔に歪んでいるように見える。
(共通)
やがて探索者が呼んだ救急車と警察がやってきた。
貴方は友人に頼まれて子猫を探してこの家を尋ねてきたところ、老人が倒れて亡くなっていたのを見つけたと説明する。
不思議な穴のことは到底信じてはもらえないだろうと黙っていた。
家の中の様子と老人の状態を調べた警察は「後日改めて事情を聴く」と貴方の連絡先を確認し貴方を解放した。
たった数時間の出来事に疲れがどっと出て、家に帰ると友人に連絡を取るのも忘れて貴方はすぐに眠りにつく。
エンディングA
(幾何学模様を書き換えて子猫をが門から帰った)
その夜、貴方は夢を見る。
夢の中では服を何も身に着けていない。
ふわふわとした温かいものが体を包んでいてとても気持ちがいい。
空間に響くようにどこからともなく女性の声が聞こえてくる。
「私の迷える信者を助けてくれたことに感謝を」
同じようにどこからかあの子猫の鳴き声が響く。
さらにあの老人が大きな猫を抱きしめて泣いているのを見たような気がしたところで貴方は目が覚めた。
携帯を見るとLINEの通知が届いている。
「ごめん!こっちが見にいった子猫が知り合いの脱走した子だった。そっちは違ったみたい、わざわざ行ってもらってごめんね。お詫びに焼肉おごるから食べに行こう」
いつもの他愛無い日常が戻ってきたことに安堵の息が無意識に口からもれた。
クリアボーナス:1d5の正気度回復
日記をくっついてしまっていた最後のページまで全て読んだ:1d3の正気度回復
〈バーストの祝福〉半永久的に幸運+5(※猫に害を加えるとその時点で失われる)
エンディングB
(幾何学模様を書き換えたが子猫をつれてきていなかった)
その夜、貴方は夢をみる。
夢の中では服を何も身に着けていない。
どこか寒々しさをかんじる空間の中、低く響くようにどこからともなく女性の声が聞こえる。
「あの子は迷い込んだそちらで新しい幸福を得たようだ。親はさみしがるだろうが、これもまた運命のひとつ。縁があればこちらに帰ってくることもあるだろう」
(子猫に危害を加えようとしていた場合)
「それはそれとして、私は私の信者に危害を加えようとしたものは好かぬ。疾く消えよ」
恐ろしく怒気の込められた声音に貴方は思わず恐怖した。
《sanチェック》1/1d6
目を覚ますとLINEに通知がきている。
「子猫帰ってきた!そしたらなんと増えてたんだよ!!でも可愛いからそのまま2匹とも飼うことにしたんだってー!」
友人からきたメッセージと共に送られてきた写真にはあの子猫がとてもよく似た模様の子猫と2匹抱き合って眠っていた。
クリアボーナス:1d3の正気度回復
日記をくっついてしまっていた最後のページまで全て読んだ:1d3の正気度回復
エンディングC
(探索が不十分な状態で客間に入る or 客間で5回行動しても門の書き換えが出来なかった)
引き戸を開けるとそこには年老いた男性が床に倒れてこんでいる。
さらに男性の隣には不思議な幾何学模様が描かれた紙が大きく広げられ、その上空にぽっかりと空間が削れて今にも何もかも吸い込まれそうな黒い穴が空いている。
この現実には到底あり得ない光景をみた探索者は《sanチェック》1/1d3
→5回行動するうちに門の書き換えができなかった場合は下記からエンディングCルートへ合流
しかし、ぽっかり空いた穴は瞬く間に掻き消え、幾何学模様の書かれた紙は穴が消えると同時にひとりでに燃え尽き、どこからか吹いた風が灰を窓の外へ流していった。
いつの間にか部屋に入ってきていた子猫(連れてきていた子猫が目を覚まし)、灰の後を追うように窓から飛び出して行ってしまった。
慌てて男性に駆け寄るとうつろな声で「さくら」とつぶやき、そのまま気を失ってしまう。
貴方が救急車を呼んだおかげで男性は一命をとりとめた。
しかし、そのまま寝たきりで二度と目覚めることはなかった。
翌日の朝、家を出ると近所の子供が騒いでいる。
「あそこの交差点で子猫が車に轢かれてたんだって」「えー!可哀想…」
近くに猫などいないのに悲痛な鳴き声と唸るような女性の声が貴方の耳には届いた気がした。
クリアボーナス:なし
〈バーストの呪い〉半永久的に幸運-5(※猫を助けると呪いは解除される)
エンディングD
(探索せずに帰る)
友人から「こっちが追いかけてたのが友人の子猫だった!」というLINEがきた貴方はそのまま家に帰った。
(子猫を連れて帰ろとした場合)
子猫は突然目を覚ますと貴方の腕から逃れて家の中のどこかへと隠れてしまった。
呼んでも探しても返事も姿もなく、諦めて貴方は家路についた。
数日後、テレビで独居老人とペットの猫が死んでいたのが見つかったというニュースが流れる。
猫など飼っていないのにどこかで悲痛な猫の鳴き声と唸るような女性の声が聞こえた気がした。
クリアボーナス:なし
〈バーストの呪い〉半永久的に幸運-5(※猫を助けると呪いは解除される)
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
以上でシナリオ終了です。
■蛇足の裏話
■友人NPC
特に性別も含めて何も決めていないのでKPの自由に設定してください。
ただ、PCに突然見知らぬ人の家に行って子猫を確認してきて!という図々しいお願いして承諾してもらっているのでPCからの好感度は高いタイプ。
もしくは言いくるめが90くらいある。
■年老いた男性
70〜80歳くらいの男性です。
結婚はしておらず、定年後は猫のさくらと二人暮らしでした。
さくらに深い愛情を注いでおり、さくらが亡くなったことにより徐々に精神を病んでいきます。
暫くして導かれるように辿り着いた古書店で例の絵本と魔術書を手に入れます。
そして執念で門の創造を取得し、発動したはいいものの悪筆ゆえに魔法陣の一部を書き間違えてしまいます。
(行くを示す部分を書き間違えて来るにしてしまったのであちらからこちらへの一方通行になってしまった)
ドリームランド から門を潜ってきた子猫と触れ合うことにより一時的に正気を取り戻し、子猫をあちら側へ帰そうとします。
しかし、彼は自分では書き間違いに気づけず、そのうち消えそうになった門を維持するので精一杯になります。
気を失いそうな中、他に解決策も見出せず客間で門の維持に必死になっているところに探索者がやってきて…ということでした。
歳のせいでちょっと目がよろしくなかった上に悪筆だったので…。
数日間、門の維持にかかりきりだったので、そのまま力尽きて死ぬか、運良く(運悪く?)植物状態になるかの2択です。
■子猫
ドリームランド のウルタールの町の住人です。
まだ子猫でうまく言葉が操れず、ドリームランド の呪文も使えません。
幼い好奇心ゆえに町外れに発生した門に飛び込んでしまいます。
SIZは2、両方の掌に乗っかるくらいの小ささです。
短毛種・長毛種・模様の具体的なものは考えてませんのでお好きに設定ください。
友人の知り合いのところから脱走した子猫とは非常によく似ていてぱっと見では判別がつきませんが、捕まえた後にじっくり見比べると違いに気づきます。
■古書店の店員
古書店の店員はにゃる様でも魔術師でも何でも、特に決めてないです。
ただ、本を授けたのは意図的なものであったのは確かです。
それが善意なのか悪意なのか愉快犯なのかはわかりません。
■バースト
エンディングの夢の中で語りかけてきた女性の正体。
なんと公式設定(ルルブ)で出会っても正気度減少がないという珍しい神様。
うちの子が行方不明!助けてほしいにゃーん!!という親猫信者のお祈りを受けてちょっとだけ手助けをしてくれた。
あくまで手助けなので門を書き換えた時点で間に合わなかったのは子猫の自業自得よなとシビアな考えです。
探索不足で客間に入ろうとした時の悪寒や門の観察の呪文をすんなり覚えられたのはバーストの手助け。
死んだ男性の魂をドリームランドに招いてくれてさくらと再会させてくれたのもバーストのおかげ。
嘘です、その辺全然考えてなかったからぶっちゃけ今この項目書いてて決めた。
まあ、でもきっとそんな感じ。
■魔術書「門の研究」
【載っている呪文】
・門の創造
・時空門の創造
・門の観察
・門の発見
※ただし、上2つの創造の呪文はページが酷く汚れており、この本単体での取得は不可能。
他の魔術書で呪文取得を試みる場合、KPの裁量で判定に+補正をつけても良いし、つけなくても良い。
下2つの呪文は取得するなら1シナリオ終了後にINT×3かクトゥルフ神話技能に成功でどちらか片方を取得可能にしても良いし、しなくても良い。
【他に載っている内容】
・ドリームランド について
・ウルタールの町について
・バーストについて
※それぞれ深く掘り下げた内容ではなく異世界だよー、猫の町だよー、猫が崇める神様だよー、みたいなざっくりした内容。ドリームランド 関係でSANチェックする時に正気度の減少を軽減しても良いし、しなくても良い。
■蛇足というなのあとがき
CoCシナリオ処女作です。
戦闘難易度調整するの難しいから探索オンリー。
呪文使用してみたいけど、正規ルートに置くのは気が引けるし、継続キャラで使うときに別シナリオでチートになるような呪文は良くないよね。
目星・聞き耳・図書館の三種の神器くらいしかダイス振るもの思いつかんかった…。
そんな感じで出来上がりました。
テストプレイ時はバーストの祝福/呪いはPOWを1上げ下げするものだったんですけど、連動する正気度の処理が面倒そうだなと思って幸運に変えました。
閲覧頂き、ありがとうございました。
冒頭の概要にも書いてある通り、お好きにプレイ頂ければ幸いです。