Vol.1.19 なんでもない日とチェシャ猫の言葉
以前『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。』という本をご紹介した際、その中に出てくる「おついたち」の話について印象に残ったという記事を書きました。
その記事はこちら↓
この話を読んで『不思議の国のアリス』に登場する三月うさぎといかれ帽子屋が「なんでもない日」を祝うシーンを思い出しました。
彼らは、誕生日は1年に一度きりだけどなんでもない日は364日だから年がら年中パーティができると喜んでいました。
子どもの頃、ディズニーの『不思議の国をアリス』のビデオをよく観ていたのですが、(DVDではなく、ビデオテープなのが時代を感じる…😅)その時は「なんでもない日」を祝う意味がまったく分かりませんでした。
まあ、あの不思議の世界に住む住人たちはイカれているとチェシャ猫も言っていたので、むしろ意味がわからなくて当然かと思っていました。
でも、今になると「なんでもない日」というのがどれほど大切で尊いものかと実感するようになりました。
三月うさぎといかれ帽子屋がそういう意味も含めて「なんでもない日」を祝っていたのなら、なんて奥が深い物語なんだろうかと思いました。
ちなみに、チェシャ猫も興味深い言葉を残していました。
不思議の国に迷い込んだアリスは、その住人たちの考えや行動についていけないことをチェシャ猫に愚痴るシーン。
チェシャ猫は笑いながらこう言いました。
「そんなこと言ったってどうしようもならないのさ。ここではみんながイカれちまってるのさ」
なんだか、この世に生きている全人類みんなイカれていて(もちろん私も)、まともな人間なんていやしないとチェシャ猫に言われたような気がしました。
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