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Vol.5.27 料理をするために料理をする。

自炊をするようになってそろそろ10年ぐらいになるだろうか。

実家にいた頃も気が向いたらお菓子作りや食事をときどき作ってはいたので、料理自体は慣れてはいた。

それが結婚をして兼業主婦として食事を作るようになってから毎日の献立を考えるのがこんなにも大変だとは思いもしなかった。

母には感謝である。

後に離婚をして、誰かのためではなく自分のためだけに料理をするようになってからというもの、料理は『ご飯を食べるために料理をする』のではなく、『料理をするために料理をする』ようになった。

在宅だった頃は週2の割合でスーパーへ買い出しに行っていたが、職場に通うようになってからは休日にまとめ買いをして、職場に持っていくお弁当兼食事用の作り置きおかずを作るようになった。

よく作るのは小松菜のおひたし、キノコ類のバター醤油鰹節和え、ゴボウとにんじんのきんぴら、茹でたブロッコリー、ポテトサラダ、生姜焼き、唐揚げに卵焼き。

たまにスーパーのお惣菜にすることもあるが、自分の料理のレパートリーを書き出してみるとなんと映えないことか。😅

スーパーで買ってきた食材を調理台に並べて、カットした野菜や肉をフライパンへと放り込み、ストックしている調味料やスーパーで気になったおそうざいの素を使って味付けをしていく。

野菜を刻む音や感触、フライパンで炒めるジュージュー音やヤカンを沸かすグツグツ音が心地よい。

おかずが次々と出来上がるのと同時に食材が消えていくのが満足感を味わえて楽しい。

たまに見る料理番組を見て、見よう見まねで作るのも楽しい。(特に『レイチェルのおうちごはん』が好き)


しかし、誰かを待たせているわけではなく焦らず自分のペースで料理をしているので、自分の料理の腕前は正直よくわからない。(元夫いわく、私が作る料理は薄味だったそうだ。)

「うわ、もうこんな時間になってる💦」と思ったこともしばしば。

もっと時間のペース配分を考えれば効率よくできると思うのに、なぜかそういう事をしたくなくて気ままに料理をしてしまう。

なんだか、料理を結果ではなく過程を楽しんでいるようだ。

そんなんだからいつまで経っても成長しないんだと思っても『誰かを待たせていないから』というあくまで自己満足の料理をしているが故だろう。

自分のためではなくて誰かのためと思うときこそ、人は成長するものかもしれない。

でも長い長い人生の中でほんの一部分でも、自分のために成長しない時があってもいいとも私は思っている。

はたから見れば、それが時間の無駄だと思われようともいいじゃないか。


まあ、その人が私の生活を支えると言ってくれるのなら話は別だが。(←おい)


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