第2話 曲線美 〜靴のお話#1-2〜
いらっしゃいませ。
本日のお話は、前回の続き「靴のお話#1-2」です。
前回のお話を聞いて、私のことを変態だと思いましたか?まぁよく言われますが、、、
再びご来店されたあなたも、どうやら靴の曲線美に魅了されてきたご様子ですね。笑
——ご注文ありがとうございます。それでは、お飲み物ができあがるまで、お付き合いください。
靴が好き
前回、靴の何が好きかをお話ししていましたね。それでは、続きをお話しします。
つま先にかけて小さくまとまる線が好き
雄大な丘陵の麓(靴のお話#1-1にて説明)を小さく、革のシワができないようにまとめていて、技術が必要とされる部分です。
さらにわかりやすいように、イラストにしました。
アッパー(甲革、靴の上側、足の甲を覆う部分)がコバ(靴の縁)との接地面で、最後にキュッとまとまっている様子が、なんとも言えないくらいツボなのです。
コバのなめらかさが好き
アッパーと並行して形作られたコバは、静かに波打つ水面のようです。何色でも素敵ですが、特にダークブラウンは、なめらかなココアのようで、非常においしそうです。
ヒールのアールとそこで輝く光が好き
ヒールは、もともとその形で用意されているわけではありません(既存靴は除く)。靴一つ一つサイズが異なるため、職人の手で整えられます。その靴に合ったヒールを作るために、真剣に靴と向き合い、成されたその形には、機械で作られた物を超える美しさが宿ります。
この輝き、おわかりでしょうか。
アール(曲線、曲面)がなめらかであればあるほど、光が滑ります。その魅惑的な様子に、思わずため息が漏れてしまいます。
あぁ、、、素敵、、、
失礼、少し取り乱してしまいました。
お飲み物ができあがりましたので、お話はここまでとしましょう。
どうぞ、引き続きごゆっくりお過ごしください。