すきなゲームのはなし。 MOTHER編
こんばんちは。りんです。漢字で書くと凛です。
この前はベースの話をしたので今度はゲームの話がしたくなったんです。前回見返したら例のvベースのサステインくらい短かったので今回はがんばってみます。
ときどき音楽の話もするかもしれませんがご承知おきを。駄文ですがあーね、わかるわー、くらいの共感が得られたら嬉しい限り。今回は(続くかわからんけど)MOTHERでいかせてください。ネタバレありかも。履修済みニキネキは見てってください。
論点が定まってないので超適当に書きます。お覚悟を。
そもそもMOTHERとは?
MOTHERはコピーライターである糸井重里氏(以下イトイさん)がゲームデザインを手掛けるRPGの作品群で、無印,2,3の三作品が発表されています。イトイさんのことばが魅力的で、普通のRPGではスルーしてしまうようなNPCもついつい話しかけちゃう、そんなゲームです。スマブラに参戦しているネス、リュカのおかげで知名度も鰻登り(うれしい)、晴れて三作品共にNintendo Onlineで配信されました。
MOTHER
エンディングまで、泣くんじゃない。
初代マザーです。FC(NES)で発売されました。海外では販売されていなかったので、海外ではMOTHER2の海外タイトルEARTHBOUNDの前作として「EARTHBOUND BEGINNINGS」と呼称されています。各地にあるメロディーを探しつつ宇宙人やそれに影響された生き物などとバトっていくRPG。
このゲームは続作とは異なってランダムエンカウントになっている上に、エンカ率も高めに設定されているので、死にます。山に登ったら最強雌型戦闘ロボットに微笑まれて死にます。デバフも強力で、排気ガスでハメ殺しされ死にます。あろうことか地球を救う少年は喘息持ち。デストラックを代表としたエネミーに排気ガスをふっかけられると発作が出てしまって行動できなくなります(=死)。トラックをこのとき以上に恨む機会って少ないと思う。トラックに襲われ、ビッグフットに襲われ、ときには得体の知れない目玉👀と戦う主人公たち。現代っ子には酷い仕打ちだと思いますよ、イトイさん。
このゲームの面白いところは、主人公(以下ニンテン)が絶対に攻撃系PSIを覚えないところ。攻撃PSIは味方のおんなのこ(以下アナ)が習得します。ニンテンは完全にヒーラー・バッファーなんですよね。よく言われているのが、ニンテンのやさしい心というか、そういう部分が現れていて、逆にアナはアナが抱く強い心が反映されてる、みたいな。ジョジョのスタンドみたいに己の精神が現れる、とかだったらおもしろいですよね。アナは将来強い嫁になりそうです。そんなことないか。ニンテンくんはピッピと結婚するのかな…?それともアナ…もしかしてロイド?はたまたテディ…?…そういうのも想像させるくらい人情に溢れているゲームです。
マザーを語る上で欠かせないのが「おんがく」についてですよね。FCでは3音+ノイズ成分で曲が作られています。初代マザーについて私は3つの曲を挙げていきたい所存です。
1曲目は「MOTHER EARTH」。オープニング・タイトルでのBGM。この曲を聴いただけでこのゲームのおもいでがありありと思い起こされる不思議な曲。マザーをプレイしていればなんとなくわかってくれる気がします。この素朴だけどどこか優しさを感じる…すごい曲ですよ。
2曲目は「POLLYANNA」。仲間が1人もいない状態でのフィールドBGM。ドラクエ2でいう遥かなる旅路です。ちょっと前にニコニコでプチブームがあったくらいには未だに人気が衰えない名曲です。公式合同誌のタイトルにもなっていますね。個人的にはイントロ後の迫真のドラム君がすこです。2でもネスの家でアレンジが流れます。これはニクい演出でしたね。アレンジも優しくてまさに実家という感じ。
3曲目は「SNOWMAN」!!!!(迫真)
本当にすき。イトイさんのお気に入りで三作品全てに登場する一曲。3では既に作られていた新規の雪山BGMをボツにしてSNOWMANを入れ込む暴挙にでました。この曲のFC版に関してはもう三音の奇跡ですね。マザー屈指の名曲と言って差し支えないでしょう。
ほぼ日でイトイさん・鈴木慶一さん・田中宏和さんの対談がありましたが、そこで深く頷ける部分があって、
「ゲーム中でいきなり色が抜けるわけだから、音楽が機能しなくてはいけない」
という。確かにな、と。スノーマンという街自体は風邪を移された程度で、特に何かあったわけじゃないけどBGMはすごく印象に残っている、まさにこういうことだなと。特にこのFC版でこそSNOWMANだと思ってます。2はスノーウッド寄宿舎でのBGMで小音量で落ち着いた雰囲気ですよね。雪が降る日に家で無限に流していたい曲No.1。これもかなりいいんですけど聴ける機会がごく一瞬なもので惜しいです。。3は元気な感じですよね。音数が増えて豪華になってます。みんな違ってみんな良いのでぜひ多くの人にプレイして全ver聴いて頂きたい。是が非でも。
おまけですけど、1つとても印象深いメロディ?SEがあって。それはイヴがR・7038XXに破壊されたときに流れるメロディなんです。こんなにも心に響く数音は他にありますか、いやないですよ。初見時、何回もチェックして聴いてました。エイトメロディース収集の中で1番胸を打たれたというか、衝撃でした。
MOTHERは当時からすると異例のメモリ配分をしていて、音楽にかなり気合を入れていたそうです。本当に感謝。
MOTHER2
おとなも、こどもも、おねーさんも。
マザー2です。おそらく最も有名なタイトルです。SFC(SNES)で発売されました。前項で書いたように海外タイトルはEARTHBOUNDです。前作とは若干異なって、メロディーと共に"自分"のパワースポットを巡っていくことになります。
本作からシンボルエンカウントになり、わりかし安全に冒険できるようになりました。ただし敵が密集していることがあります。グレートフルデッド(勿論バンドのオマージュだと思われます)の谷近辺やフォーサイドのデパートは特に苦戦しますよね、初見時は。ミルキーウェルの辺りもかな。あるくめ系、きのこ系は強い。
それと、主人公はホームシックという状態異常に罹ります。電話をすればお風呂に入ってたって明るく電話に出てくれる母親がいるようなあたたかい家庭で急に旅立てと言われて家を出なければならなくなるというのは酷ですよね。レベルアップを重ねるごとにホームシックになる確率は下がっていくという仕様はまさに成長を表しているような気がします。一方で、レベルが上がる頃には仲間が増えていくので寂しさを紛らわせている…とも読めますね。仲間との絆を育みながら母親から自立していく主人公。従来のRPGにはなかったストーリー性を持っていますね。
さて、MOTHER2ですけど、2になってようやくMOTHERの顔と言うべき方々が登場しますね?そう、どせいさんです。
イトイさん曰くイノセントの象徴。何かと酷い目に遭っている印象であります。まざ2作中では誘拐され奴隷にされ酷い悪臭の中働いたり、せっかくつくったスペーストンネルを奪われたり。3ではトイレに行けなくなったり腰が抜けたり(腰どこ?)するような怖い話を聞かされたり。現実ではエンターブレインに真空パックされてしまっています(くるしいとおっしゃっております、とてもかわいそう)。
どせいさんはMOTHERになくてはならない存在ですよね。自分は若造なのでスマブラXで知ったんですけど。なんにもしらないまっさらな状態でサターンバレーに着いてどせいさんに会ってみたかった。切実に。もしその状態で出会ったら、そのとき自分はどう思ったんだろう、と。このことから基本的にはネタバレは回避するようにしています。例えばスプラ3は未だに買ってないので、どうにかこうにか頑張って逃げ続けています。アオリちゃんすき(告白)。スプラの話もまた今度したいですね。
気を取り直して音楽の話に移っていこうと思います。今作は同時発音できるチャンネルが8つ(+ノイズ成分)に、さらにステレオになったので、その分表現に幅が広がりました。先ほどの対談の中で影響元が多く紹介されていましたが、様々なところから影響を受けて作られているからこそ成し得たバリエーション豊富なBGM群なんだと思います。MOTHER2は冒険する範囲が大きいから、その分各地の雰囲気はそれぞれ変えなきゃいけないですよね。それぞれの街・エリアが各々特徴を持っているわけですから、音楽が一緒くたでは区切りが感じられず新しい街だ!という感動も薄れてしまうでしょう。ドラクエの音楽だったら外は全部同じだし、街も村も一緒だし、どの洞窟も一緒です。(3のジパングなどは例外)それはどれも同じ様な風景が広がっているからです。MOTHERシリーズは一貫して現代(3はちょっと違うけど)をイメージして作られているので、ドラクエのように全部平野、森、山岳で統一させることはできません。ましてSFCになってより高い水準で情報をアウトプットさせられるようになれば、その違和感も増長します。そこを見事に解決しているところがすごいです。
また、ノイズ成分の使い方など特にこだわって作られているのが感じられますよね。ノイズ成分ではドラムの音を作れるんですけど、曲によってちゃんとドラムの音が変わっていたりします。このこだわりがすごい。
それとなんとも形容し難いんですが、個人的にはMOTHER2の環境音だったり背景で鳴ってる電子音みたいなものが好きで、すごくマザーらしい要素だと思います。
ボルヘスの酒場とか良いですね。裏で不安定な音を流しつつも表では落ち着いたベースの音が聴こえてくる、おとなたちの心情渦巻く都会のバーからムーンサイドにトリップするの良すぎます。
サンプリングも多いのも面白いところ。ビーチボーイズのサンプリングとかは過去の最低国の不気味な雰囲気によく合っていると思います。あのコーラスでないとできなかったでしょうね。マザー2は偶然が積み重なってできているような気がして奇跡的な作品だと思っています。もしかしたら変わっていたかも、というところが多すぎて。別世界線verもそれはそれで見てみたい気にさせるマザー、おそるべし。
MOTHER2全部良すぎてどれをあげればいいかわからなくなりました。なのでここで終わっとこうかなと。1人で語るって難しいってことに気がつきました。今更。
MOTHER3
奇妙で、おもしろい。そして、せつない。
紆余曲折を経て、GBAで販売されたMOTHER最後の作品。この作品は海外で発売されず、switch onlineでも配信されていないという謎の制限がありますね。なんでなんだろ。
巷では賛否両論とかなんとかって言われてるマザー3。賛だろ。賛の1文字しか感じないだろと言いたいですね。たしかに鬱成分は多めかもしれない。きっと耐性がなかった人たちなんだろうなぁ。そこが良いのにな。
言うて初代マザーも誘拐とか色々あるんですけどね。素通りできるので気づかれてないかもしれないですけど。マザー3はストーリー進行で必ず死を目の当たりにしなければならないので、そういう部分かな。
ストーリーは従来とは打って変わって現代風ではない、所謂異世界みたいな雰囲気で始まります。イーグルランドとか現実にありそうな国ではなくノーウェア島という閉鎖された空間でプレイしていくことになります。
また、今作はストーリー性が高く章ごとに分かれ、主人公の成長を形になったものとして見ることができたり(幼年期→少年期)村の様子が変化したりします。つまり章の間で時間の流れがあって、その中で色んな出来事も起こっているということです。前作まではまぁ1年間くらい冒険したのかなって感じですし、メロディーを集めていくという目標はあれど結構曖昧な感じだと思います。自由といえばそういえますし、それが好きだった人もいるでしょうね。自分はどっちも全然あり。
仲間のストーリーへの関与も深くなっていますね。第4章のダスターやクマトラはストーリーの主軸にされていますよね。言ってしまうと前作のプーは突然やってきて味方になってくれちゃいます。ムの修行のように専用イベはあってもストーリーには直結しません。魅力的なのは重々承知ですがストーリーへの関与は薄いなぁと。その点マザー3はしっかりしてるな、という印象です。その分キャラクターへの愛も湧きますし、すごく良いところだと思います。あとメインの主人公が話に影響を及ぼすことって少ないと思うんですが(勇者が喋らないとか)、章ごとに主人公の視点が切り替わるので、メイン主人公リュカも動きがあって良い。
キャラの解像度が高まったおかげで、タネヒネリじまのトラウマが効果を発揮するんですよね。例えばフリントの幻覚。おとうさんがおまえをなぐってやる、というセリフが飛び出してきます。このことから、リュカにとってフリントが暴れてしまった夜はトラウマであることがわかりますよね。またクラウスも多く現れ、クラウスのことを想い続けていることも読み取れます。ちゃんとストーリーを理解しつつ遊んでいれば知識は十分なはずなので、このへんの考察は普通にプレイしていても考えられると思います。タネヒネリじまのシーン、けして良い気持ちにはならないけど好きなシーンの1つです。
そろそろおんがくの話、しますか。今作はゲーム初心者モニター代表として活躍している酒井省吾さんが作曲をしています。
マザー3も名曲揃いですよ。まずは「MOTHER3 愛のテーマ」これでしょう!
ラスボス戦で流れるのは落涙必至。私的にはマザー3のラスボス戦が1番感動します。MOTHERというタイトルが1番似合う作品じゃないかなと思います。この記事のサムネが🌻なのはそういうことです。昔はひまわり別に好きじゃなかったんですけど、このゲームをプレイしてからというものひまわりを見るとえもいわれぬきもちになります。
「そぼくなYADO」も好、好、好。チルって言うんですか?ああいうの。夜に垂れ流して作業するのにうってつけですね😴😴
クラブチチブーへ向かう途中の曲もすきです。あえて環境音に混ぜ込むことであぁ、段々近づいてるんだなって実感できます。LoFiチックといえばそうなるかもしれません。遠くで鳴ってる感じが良い。
MOTHER3はハードがGBAなので音に関して懸念があったそうですが、実際DSレベルのクオリティで、GBAの中ではトップレベルだそうです。やっぱすげーわ、まざー。ギターの音とかスラップベースとか再現しちゃってる時点でやばいんですけどね。
ひとまずこんな感じでマザーは終わろうかなとおもいます。こういうノリで、支離滅裂に、ごちゃごちゃと書いていきますので、おねがいします。