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幸せな疲労感。

今の私にはこの言葉がぴったり。
だって、ドライヤーを乾かす手が軽い。
いつもは指にからまって、ちょっぴり眉間にしわを寄せて険しい顔をしながらとかす私の髪が、今日は踊っているみたいに軽い。

今日の私はとにかくご機嫌だった。
目をつむって思い出してみると、一瞬一瞬が幸せだった。
お腹を抱えて大笑いしたり初めての土地で食べたことのないものを口にしてみたり、緑がたくさんの大きな公園で歌ったりした。流行りの歌を教えてもらった。
長く生きてきて、どこか、“人生ってこんなもんだよね”なんて分かった気になっていた私だけど、知らない事ばかり。
知っているけれど忘れていたような気持ちを思い出させてくれる時間になった。

私は今日、ソウルメイトと会った。
私とソウルメイトである彼女との出会いは学生時代。
体育館の大きな窓から降り注ぐあたたかな陽が新入生の彼女の頭の上に降り注いでいて、初めて見た時、本物の天使みたいだった。そんな彼女。

彼女は不思議な魅力にあふれる人で、出会った時から私は彼女に惚れているようだ。
人間として、女性として、友達として、
同級生として、同じ仕事を志した同志としても
彼女は魅力に溢れすぎている。彼女についてはまたじっくり綴りたいので
あしからず。

半日ずっとおしゃべりをして、気ままにカフェに入ったり美術展に立ち寄ったりして、最後は上機嫌になりすぎて、道に咲いているツツジの前にしゃがみこんで大笑いをしながら写真を撮った。

眠たくてどうにも動きたくない体を奮い立たせてやっとお風呂に入って、トリートメントなんてなんの効果も期待できないくらいの速さで洗い流し、乾いただけのぼさぼさの髪の毛を頭にのっけて、私はパソコンを開いている。

幸せな疲労感。この疲労感はなかなか味わえない。
味わいたいと願っても、そう簡単にはやってきてくれない。
心から楽しんで、心を動かして、体もうんと動かして、頭の中をわくわくでいっぱいにする。
そうして、お腹も満たして、安心できる我が家でぼさぼさの頭をかきながら文章を書く。
もう後は歯磨きだけ。面倒だとは思うけど、そうしてやっと、この幸せをかみしめる時間ができる。
幸せとはこういうことをいうんだろうとにやにやしながら眠ることにしよう。

幸せな疲労感


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