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仮面を被ったって良い

だいぶ昔、私は自分のことを受け入れられなくなった。というか、今までの人生で、自分を受け入れたことなんてあっただろうか、というくらい。

そのうち日常に適応できなくなり、これからどうしていこうと考えたとき、カウンセラーのような方に、HSPの本を紹介された。

また別に、2日間かけて受けたよくわからないテストでも、敏感気質と出た。

そうなんだ、とどこか他人事のように思い、
これまでを振り返り、そんな性質ならもっと他人を思いやれただろうに、私は冷たい人間なのにな、と違和感を感じたりもした。

そのうち、自分自身と向き合わなければ、と思うようになった。けれど、「向き合う」という言葉にも、どことなく違和感を感じた。

私は自分に振り回されると同時に、自分を振り回してきた。歪んだ人間性は、そのうち私の中から外へ漏れ出し、優しさや穏やかさを失った。

だいぶ色々なことを、誰かのせいにしてきた。
けれど、結局は、私の場合は自分のせいだった。

だからか、自分と向き合おうとするとき
誰かを蔑ろにしてきた人間が、自分と向き合うだなんて、なんて都合の良い話なんだろうと拒絶反応が出てしまう。

それで、少し話は変わるのですが
これも私の場合、この性質を受け入れながら日々を過ごそうとして、状態は悪化していきました。
もっと違うやり方、違う向き合い方
何冊も本を読んで研究したり、考える時間が必要だったのかもしれない。

感情のコントロールが、自分でも怖くなるほどできなくなっていった。

向き合い疲れのようなものかもしれない。

そのときテレビから流れてきた
自分自身を「嘘で塗り固める」という言葉。

あれ、別に悪いことじゃないよな、と思った。

自分と向き合うって、自分が認識できている部分でしかできない。
自分に見えないものとは対峙できない。

だったら、自分が予想もできないところに行ってみても良いか、と思った。

重い、窮屈な私を一先ず脱いで
180度違う日常へ、歩き始める。

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