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#03 とびきり嬉しかった日
今回は、人生で一番と言ってもいいくらい、とびきり嬉しかった日のことをお話しする。
自分は大学生のころ、近所のお花屋さんでアルバイトをしてた。
その頃からお花が好きで、特にかすみ草とブルーファンタジア、あと向日葵がお気に入りだった。向日葵以外は、花束ではわき役の、小さい花がたくさん咲くお花。でも花束を格段と華やかにしてくれる、こういうお花が好きだった。
去年の誕生日、彼が東京に遊びに来てくれた。プレゼントを買ってくれた帰り道、最寄りの駅ビルに入ってるお花屋さんで、お花を買いたいとおねだりしたら、「好きなお花を選んでいいよ」と言ってくれた。
すぐに目に留まったブルースターと、お気に入りのブルーファンタジアを選んだ。青と紫のコントラストがとってもきれいで、るんるんでおうちに帰って、すぐに花瓶に入れて飾った。
そんな彼とは、コロちゃんのせいで3月からずっと会えなかった。そして6月に入ってやっと、県境越えが許可されたから、会いに行った。
新幹線を降りて、速足で改札に向かった。にこにこ顔で、いつものように待っていてくれた。
また会えてよかった。
そのまま、マックでポテトとチーズバーガーをテイクアウトして、「秘密の海」に向かった。ここは、付き合う前からデートで来てる、特別な場所。自粛期間中、次会えたら一番に行こうねと約束してた。
堤防に座ってたくさんお話した後、渡したいものがあるから目をつぶってて、と言われた。自分はてっきり昨晩欲しいと言った、「たべっこどうぶつ」の一番くじの景品だとばかり思ってるんるんで目を閉じた。
「115万キロのフィルム」が聞こえて、目を開けると目の前には大きな大きな花束と、ちょっと緊張しているにこにこ顔が待っていた。
そう、ついに「プロポーズ」された。
一生懸命書いたお手紙も、大切に読んでくれた。嬉しくてびっくりして固まってたけど、お手紙を聞いているうちにどんどん実感がわいてきて、涙がぽろぽろ出てきた。
もらった大きな大きな花束は、お気に入りのブルーファンタジアとかすみ草。ブルーファンタジアの花言葉は、「永遠」、かすみ草は「無邪気と感謝」。感動するようなとっても笑っちゃうような素敵な言葉ばかり。
ちなみにね、誕生日にもらったブルースターの花言葉は、「幸福な愛と信じあう心」だった。
もらったお花たちの花言葉のように、これからもずっと一緒に、どんな時も「ありがとう」の気持ちを忘れずに、毎日笑って過ごしたい。
こんな自分を選んでくれて、本当に「ありがとう」。
これからもよろしくね。
これが、とびきり嬉しかった日のこと。