採用選考しない会社を目指したい話
こんにちは。Rimo合同会社で代表社員をしている相川です。
昨日は、一人の新卒の採用を決めました。
ということで、Rimoの採用に関する考え方を何回かに分けて書いていきたいと思っています。昨日は「経営者にとって、採用というのは重い決断であること」を書くとか言ってたんですがその前に話しておきたいことを思い出しました。
採用選考をしない会社を作りたい
突然ですが、自分はできることなら、採用選考をしたくないと思ってます。つまり、入りたいと思ってくれた人を落とすことなく全員採用したい!
でも、これを言ってされにNoteなどに公開するのはすごく怖いことでもあります。理由としては色々ありますが以下のようなことです。
1. 採用する人/した人の価値が失われる用に感じられる
2.「採用選考しないんだろ。じゃぁ俺も入れろよ」みたいな脅しに使われる可能性がある
3. 現実的には予算というお金の問題がある
1に関しては、100人に1人しか受からない会社と、応募したら全員入れる会社だったら、何故かみな、前者のほうが価値が高いと思って入りたいと思ってしまう気がしています。今回もこれを言うと今回入った人や今まで入っていた人が大したことない用に思われやすい気がしていて申し訳ない気すらします。
でも、よく考えると、入社することの難しさとその会社の良さと直接の関係はないはずです。
2に関しては、特に3が理由で現実的に実際とれるわけがないし、最低限の採用基準として「いい人である」ことは必要だと思っています。実際法的な要件としても反社会勢力の排除みたいなのもありますし、例えば簡単に人のものを盗むみたいな人が入ってしまうと、人のものを盗むのはやめましょうなんていう会社のルールとして考える必要のないルールを考える必要などがでてきてしまいます。
3に関しては当たり前なのです説明の必要はないはずです。ただ逆に、理論的には、入ったすべての人が自分の給与以上の価値を稼ぎ出す事ができれば可能です。実際には、その額が小さい人に対しても法律上の最低賃金の設定や、稼ぎ出すお金が以前より小さくなった人に対して減給することがなかなかできないなどの理由で難しいのですが。
なぜ選考をしたくないか
こんな採用選考しないデメリットばっかり書いておいてなんで選考をしたくないかという理由はこういう理由です。
1. 自分程度の浅い知見で他人の価値を測れると思っていることが傲慢にも感じる
2. 正直、採用面接などをしている工数が面倒で無駄に感じる
3. 採用選考という入社時の最初の行為が、社員が成果を出すための最重要事項と言われる「心理的安全性の担保」と矛盾している気がしている
これについては、自分の過去の経験から語ったほうがいいと思うので自分の経歴を簡単に伝えさせてください。
自分は、入るのが難しいと言われるGoogleに新卒として入社しています。Googleはいい会社で、入って1年目でも面接をする訓練を受けさせてくれた上で同僚を選考する側にまわれます。実際にGoogleに入るのは難しく、一次スクリーニングの後も10人に1人も受かってないと思うので、自分が面接しても基本は落とす評価点をつけるわけです。「あの人経歴いいけど全然プログラム書けないしダメだな」みたいなことを会話はしないまでも、思っていってしまうわけです。所詮社会人1年目のペーペーが。
その行為が100%間違いとは言わないまでも浅い行為だったなと次に入ったWantedlyで思いました。自分が落としたほうがいいのではと判断した上で、他メンバーが責任とるといって入った人が実際活躍しますからね。もう。
もちろん逆のパターンもあったかもしれないし、自分が絶対採ったほうがいいと思ったときに不採用という判断で悔しい思いもしました。
ちなみにWantedlyは知ってる人は知ってると思うのですが、書類選考とかしないでまずは話を聞いてみようよみたいなカジュアル面談を推し進めているビジネスSNS(採用媒体)です。Wantedlyもすごくいい会社で、なんたって自社もそうやって採用しているんですからね。僕はWantedlyに7年いたので1000人ぐらいは普通に採用面談してると思います。実際イベント等で1日に10人と面談する日などもあるので。
ただ、Wantedly型で採用に携わっているスタートアップの人ならわかると思うんですが、本当に採用選考に時間をとられます。会社によるでしょうが面談後に実際に入社まで至る確率って数%程度だと思うんですよ。多く見積もっても10%ぐらいだと思います。こちらの選考基準にあう×相手が実際に自社を選んで入社してくれるの掛け算ですからね。
面談からの入社率を3%、一人あたりの面談時間を30分で計算しても
10人採用するのにかかる時間は 10 / 0.03 * 30分 = 10000分 = 166.6時間
1日の労働時間8時間で割ると、20.83日 = 1ヶ月分の労働日数
ということがわかります。実際採用する人の場合は何度か面談/面接したり、ご飯に行ったりもするので30分以上時間使いますしね。
ここまでで、上で書いた1番と2番の理由の説明は終わっている気がするので、3番の「 採用選考という入社時の最初の行為が、社員が成果を出すための最重要事項と言われる「心理的安全性の担保」と矛盾している気がしている」の話しますね。まず心理的安全性についてはGoogle検索1番目の結果を拝借すると、以下のように説明されています。
「心理的安全性(psychological safety)」とは、組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態のことです。
...中略...
Googleは2012年から約4年間をかけて、成功し続けるチームに必要な条件を探る「プロジェクト・アリストテレス」を実施。社内の数百に及ぶチームを分析対象とし、より生産性の高い働き方をしているのはどのようなチームなのか調査しました。
その結果、「心理的安全性の高いチームのメンバーは、離職率が低く、他のチームメンバーが発案した多様なアイディアをうまく利用でき、収益性が高く、マネジャーから評価される機会が2倍多い」ということが判明したのです。
https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000230/
つまり、組織の中で社員が成果を出すためには、自分の考えや気持ちを安心して発言できる環境が大事といってるわけです。一方で、会社とかの面接で「自分の考えや気持ちを安心して発言」する人とかいますかね??
実際会社はその発言を元に、人を落とすという行為を選択するわけじゃないですか。最初に人を切っちゃってるのに、入社後にその人が少し変なことを言ったときにその人の評価を落とさずに安心して発言できる環境って作れるのかな?と矛盾を感じたりします。
次回へつづく
長くなってしまいましたが、ほんとにこう思ってます。
実際、採用選考をしないというのは挑戦していて、
のように、ちょっと特殊な形でインターンの受入等もしてます。何人か応募してくれてすでに成果も出てるので次回はこれについて少し話そうかな。
ちなみに、今入ってくれてる人も、採用選考してないと言ってもいいと思いますが、全然普通の採用選考して受かる人で採用できてる気がしてます。これ言うこと自体が自己矛盾ですがw
それでは
はたらくを未来に